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ツキノワグマからの逃げ方

【興奮させない】 
 ツキノワグマは、動かないものにはあまり反応しません。そのため、どちらかと言えば、動いている人を狙ってきます。動いているものに反応するのは、動物の習性だからです。特に動いている部位を攻撃してきます。ツキノワグマに出会ったら、とにかく動かないことです。急に逃げ出したり、大声を上げると、相手を驚かせるので危険だとされています。ツキノワグマも、自分の身を守るため、反射的に攻撃してくるからです。黙って知らん顔をしていれば相手も興奮しません。視線をそらさないで、相手が立ち去ってくれるのを待った方が良いとされています。そもそも、ツキノワグマは、人間よりも足の速い動物です。逃げたところで追いつかれます。 


 【逃げ場】
 本来、ツキノワグマは、臆病な動物です。しかも人間を餌だとは思っていなので、ほとんど向こうからは襲ってきません。ツキノワグマは、逃走することによって自分の身を守ろうとします。わざわざリスクを冒してまで、人間を攻撃してきません。山の方へ逃げ場を作ってやれば、そちらへ逃げて行きます。ただし、逃げ場を失うと、襲ってくることがあるので危険です。特に人里に現れたツキノワグマは、本来の生活圏とは異なるので、パニック状態になっています。そのため、人身事故が多いのは、山奥より、人里の方です。

 【逃げる時】
 
 ツキノワグマから逃げる時は、相手に対して正面を向いた方がよいとされています。背中を見せることは、敗北を認めたことになるからです。また、ツキノワグマは、本能的に逃げるものを追う習性があります。襲われるのは、弱いと判断されたからです。逃げる時は、ゆっくりと徐々に距離をとった方がよいとされています。慌てると転倒する危険性があるからです。転倒すると、襲われる可能性があります。倒れた状態だと、弱っていると判断されるからです。木がある場合は、それに隠れながら、ゆっくり後退してた方がよいとされています。


 【成獣と幼獣】 
 
 ツキノワグマに出会ったら、刺激しないことが大前提です。しかし、それでも向かってくることはあります。ツキノワグマは、基本的に臆病な動物です。本来、自分よりも大きな動物を怖がります。実は、人間との体格差は、ほとんどありません。しかも、人前に出てくる個体は、たいてい小さなものです。小さい個体は、まだ若くて経験が不足しています。その上、好奇心が強いので、人間をあまり恐れません。そのため、向かってくるのは、たいてい小さな個体です。100kgを超すような大きなオスは、良い餌場を独占しています。餌が豊富にあるので、わざわざ危険な人間の近くに来る必要がありません。ツキノワグマは、自分よりも、小さくて弱いものに向かって来ます。そのため、身体を小さく見せてはいけません。しゃがんだりすると、小さく見えるので、熊の攻撃を誘発する恐れがあります。

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