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ちょっとばかり休ませていただくことにする。

受験指導、そして間もなくの春期講習。
受験指導が終われば時間ができると思っていたら、春期講習を始めなければならない仕儀となっているのは毎年のことである。

今年は一学期が始まるのが早かったので、生徒が学校に行き始めて一週間を過ぎた。

思い返してみると、受験指導から春期講習まであまりどこにも出掛けられなかったので(お食事に行っていたけど。)、とにかく親孝行だ!と思い、花見にだけは出掛けた。

近くの古城公園、氷見の名所、富山市の冠水公園、福岡町の桜。
今年ほどあちこちの桜を見た年もなかったと思う。
こちらに来て三十数年、正直知らない場所もたくさんあった。
あまりにも美しい景色に心癒される気分だった。

が、花見が終わった段階で、あれこれやろうとするけれど、まだ身体も気持ちも言うことを聞いていないということに気付いた。
そこは、個人塾のいいところ。お休みをいただくことにした。
かと言って、別に指導をお休みするとかではない。

指導の時間まで、休んでみようと思ったのだった。
なんとかもしかしたら一週間に一日くらいはお休みできるかもしれない。
でも、例年、大抵このときくらいしか休めない。
そこで思い切って、今日からはお休みしてみることにしたのである。

朝からやるべきことはリストに挙げてある程度にある状態である。
家事も気にしない。
仕事も気にしない(だから指導はするって!)。

それまでは自由に過ごすことにした。
母は自分でデイ・サービスに出掛けて行き、知らない間に帰って来ていた。
この一週間の私の活躍を知っている母は、

そうそう、お休みするのがいい・・・。

と言ってくれている。
この春は、結構神経を遣うこともあった。
大抵その年の受験について、あれこれ思うことがあるものだけれど(これは意外に志望校に入っていただけた、ということについてもある思いである。)、今年はむしろ在塾生についてあれこれ考えることがあった。
結構消耗した。
ダイエットが休止になってしまうくらい・・・。(笑)
テキスト会社の人にも相談したら笑われた。

かつては本当に疲れてしまって、

先生が心配です・・・。

と言っていただいたこともあった。
そのときも休むという選択肢はなかった。
いやいや休み方が下手だったのだろう。

そこで、休む技術系の本をアマゾンで購入し、でも、あまり頭に入っていかないまま、デスクにあるのを見つけた生徒に(彼も休むテクニックの必要とするタイプである。)、

これ読ませてもらってもいいですか・・・?

と言って、持っていかれた。

私も読んでるから、早く返してね!

とはいうものの、感動がないので、他の本を読んでいようと思っていた。

彼が言った。
ちゃんと計画を立てて勉強をしていかなければ、と思っているんです。

私が言った。
あなたの高校でそれは無理でしょ?目の前にあることを片付けていくしかないと思うけど?
あなたも私も、詰めることをつい考えてしまうタイプだけれど、詰めるよりも、如何に省いて休むか?ということの方がお互いに大事かもね?

そうそう、休まないといい仕事ができない。
なんにも楽しくはできない。
ちゃんと休まなければ。

そう、ちゃんと休もう!
周りの期待や、周りの要請に合わせて全部動くのではなくて、ちゃんと休んでみよう!

もちろんできていないことはたくさんある。
それは誰にでもあると思う。
でも、できていないことを数え上げるより、できていること一つ一つをしっかり数えて、できたことに感謝する方がずっと気が利いている。

だいたいしたいことはたくさんある。
それについてのアイディアもたくさんある。
だから、頭の中はいつもくるくるくるくる回っている。
そして受験期は何にもできない。それに掛かりきりになってしまう。
だから、今しかない今、休んでみよう。

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