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物語制作中の進捗管理に近道はないが、ご褒美作業の要素もある


子供の頃からブレない夢を持った自分でいたかったか

 もっと早く、できるなら十代のうちから、願わくば小学生から、自分の将来の夢だとか一生の仕事に目覚めて、追いかけていたかったか、それにはYESとNOで回答できる。

YES・・・もっと早くに自分が打ち込むべきことに目覚めて、作ることと共に生きたかった。この場合でも、私はそこそこ上手くやったかもしれない。もっと文学属性の強い人とか、ゲームのシナリオライターとかになっていたかもしれない。

NO・・・今だからこそ書ける言葉がある。自分が追いかけたいテーマへの信念や、言いたいことをハッタリ半分、自信を持って伝えられる経験は十代の時には持ちようもなかったはずだ。

 物心ついたときからブレない信念を持っていることの眩しさは掛け値なしにすばらしいが、信念の媒体になるものがスポーツとか学術だとか、既に形としてあるものではない場合もある。その場合はその「何か」を探し続ける旅が前談としてある。私も表現媒体としてはストーリーテリングを選んだけれど、究極的に言いたいことはその背後にあり、それを見つけ出すまでが長い道のりだった。

 それにふと思う。若くして自分の道を見つけていたとしても、私が今の年齢まで受けてきた苦しみは、姿を変えても同じように味わってきただろうと。どっちにしても追い詰められながら成長してきたのを変えられないなら、叶わなかったことを振り返って自分を苛めるのはもうやめよう。

会社員時代に身についた能力

「NO」と答える自分を全力応援したいのは他にも確固たる理由がある。
 35万文字の物語を作り切ることができたのは、前職の経験がフルに活かされたからにほかならない。

  • 無駄そうなことでもとりあえず着手してみる身軽さ

  • 気持ちの切り替え

  • リサーチ能力

  • オーガナイズ、進捗管理力

 今回は特に最後の「オーガナイズ・進捗管理力」についてを話したい。話したいといっても特に複雑な項目はない。「整理・管理」においては、「とにかくマメにこつこつやること」以外にはこれといったこつがないからだ。スキルがどう、というよりも、小さいことをおろそかにしない精神の方が身につけられて良かったと思っている。

  • ノートには日付をつける

  • ノートの表紙にも日付を入れる

  • プリントアウトした資料はファイリングする

  • 資料にはインデックスをつける。なんだったらノートにも。

  • ファイルやフォルダには規則的な読みやすいタイトルをつける

  • なんでもメモして残しておく

  • 必要なものには通し番号を振る

 こういったことの積み重ねが作業の破綻や資料の紛失、思い出している間のタイムロスを防ぐ。かつて同僚に発揮していたホスピタリティを自分のためにフル活用した。

 特に長編作品を作るにあたってはモチベーションの維持、自分がいまどこにいるかを知っておくのは重要だった。

 これについては大きく二つの管理シートを作っていた。

管理シート1: 各話ごとに文字数を記録、章別の文字数も算出

「文字数」列に各話で書いた文字数を記録していき、一章ごとの合計文字数も記録した。
 この作業で発見したのは、全部で5章書いた物語だが、1章以外は大体7万文字に収まったということである。今まで大して物語なんて書いたことなかったのに、文字数がそろうなんて何かの能力かなとか思った。

 文字数管理シートは、推敲、校閲時の作業進捗管理シートにまで発展した。
 校閲するべき項目を書き出して、1話ごとにチェックを入れていくという果てしない作業。でも進んでいる感は得られる。


管理シート2: 創作の流れログをつける

制作中の大きな流れ、イベントなどを記録

 これは自分へのご褒美の色合いの強い作業だった。エクセル管理では無く、手帳の後ろのページにあるメモ欄を利用してつけていた。制作におけるマイルストーンを書いたり、「プリンターを買った、資料を読み返した」などのイベントを記録したり、推敲が一章終わるたびに記録をした。
 手帳に書いてあるので、ふとした時に広げて眺めて自分を励ますアイテムとして活用した。一回開くごとにHPが30くらい回復した。


 次回は、「キャラクターを生み出し、育て、なんなら愛する」ことについて書きたいと思う。
 お読みいただき、ありがとうございました。


 何者でもないアラフォー女性が、35万文字の物語を完成させるためにやった全努力をマガジンにまとめています。少しでも面白いと思っていただけたら、スキ&フォローを頂けますと嬉しいです。



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