未だに性別の話になって生物学的に見たらと言われたらドキドキする。

自分の小学校時代は女の子は赤のランドセル、男の子は黒のランドセルだった。

私はそれがどうしても嫌でたまらなかった。
理由は簡単。自分の性別を逆と思ってたから。
私は生物学的に見たら女。でも当時は自分は男と信じてやまなかった。
いつからなのかは分からない。
好きな子が女の子だったからかもしれない。
それでも入学する時は黒のランドセルがいいと駄々を捏ねて母を困らせた。
結局青のランドセルを買って貰えたが不満があった。
花の刺繍が入っていたのだ。幼なじみの女の子とお揃いのブランドで買ったランドセル。
やはり可愛い方がいいと親は思ったのかもしれない。
私は子供ながらにショックだった。

成長するに連れて周りの一人称が名前から変わり始めた頃、私も自分を俺と呼んでいた。
周りから見たら厨二病だと思われていたと思う。
というか実際言われた。
兄にもすごく嫌な顔をされていたから家では私と言って過ごした。
人の顔色を伺って一人称を変えて過ごしていたがもうめんどくさくなって自分を私と言うようになった。
でも、成長するにつれて自分の性別に少しづつ納得した。
私は女なんだとちゃんと思うことにした、でも実際スカートは履かないしメンズの服に魅力を覚える。
でも他の女の子の履いているスカートは好き。

彼氏が出来たこともあるし実際大好きだった。
でも今から恋愛しろと言われたらどっちの性別をとるだろう？
自分でも分からない。その人が魅力的だったら性別なんて関係ないんだろうなと思う。

中学時代、初めて自分以外の性別不明者がいた。
生物学的にはお互い女性だったがその子は男になりたくて女の子が100パーセント好きな人だった。
堂々としていて親にも言っていると聞いた時すごくかっこいいと思った。
そのことを母に話した時、母は思ってなかったことを言ってきた。
母はその子を受け入れた。
性別なんてどうしようもない事だからその子を受け入れるのが普通だと。
たしかに手術やホルモン注射、沢山大変でお金もかかる。だからこそ受け入れると。
希望が見えた。
それに便乗して私も女性でも好きになることがあると言ってみたが希望はそこまでだったらしい。
母はその子に影響されているだけだから大丈夫だよと笑いながら言ってきた。
強くショックを受けてそれから性別の話は二度としないと決めた。

今は勉強しながら海外に行ってみたいと話していたらハーフの孫が欲しいと言い出すようになってまた辛く思う。
多分孫の顔を見せてあげられないんだろうな、私は。

普通の基準なんて分からないけども謝りたい。
普通の子どもに産まれてこれなくてごめん。