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焙煎機の技術的メモ8:排気筒トップの重要性を示す資料です。

インターネット上には排気装置についての様々な情報が飛び交っています。
明らかに間違っている情報も散見されます。

例えば
「この焙煎機は排気ブロアがついているから排気筒を上に上げる必要は無い。排気を室外排出できればそれで良い」
とか
「排気筒トップは不要だ」
等々。

セオリー通りの排気装置

焙煎機の排気筒を屋根上より60センチ以上まで上げることと排気トップ(Pトップが最適)を取り付けることは、あらゆる気象条件下でも安定した焙煎を可能にするための大切な条件です。
ドラフト(吸い上げる力)の増減はあっても、ダウンドラフト(逆流すること)の発生だけは防止しなければなりません。

排気筒トップについての有力な論文を発見しましたのでリンクを貼っておきます。

日立評論HPより
論文「排気筒トップの性能解析」(1970) 伊藤克也、森下惣三、南一成

https://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/1970/10/1970_10_07.pdf

この論文の中に登場する「C形トップ」とはPトップとほぼ同じものと思われます。ただし、断面図中にある防鳥金網は焙煎機用としては不向きです。つまりの原因になります。

付記:排気筒トップは、アフターバーナや消煙装置が装着されていて、排気筒内への粉塵の付着が極めて少ないシステムであっても防鳥金網の無いタイプのPトップを選んで下さい。なぜなら防鳥金網は、万一詰まっても地上からでは掃除できない場所にあるからです。


防鳥金網のないPトップ

ついでに当方の過去記事も貼っておきます。

インターネット上にある情報は玉石混淆、2次情報劣化版、さらにデマ、嘘まであります。
この記事もインターネット上にある情報のひとつですが・・・・。

くれぐれもお気をつけください。

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