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【アーユルマタニティ記録】妊娠初期(2か月、3か月、4か月)のキロク

こんにちは。Hinakoです。
今回はマガジン”アーユルマタニティ記録”の続きとして、「妊娠初期(2か月、3か月、4か月のキロク)」を、マタニティヨガやアーユルヴェーダ目線で私の実体験も交えて綴っていきます。

前回は「アーユルヴェーダ的に妊娠とは?」でした。ご興味ある方はこちらから読み進めて頂くことをお勧めします。

妊娠初期を一言で表すと「とにかく不安定な時期」。お腹の赤ちゃんももちろん、妊婦さんも非常にセンシティブな時期です。ある程度知識として知っていることが多いと、この辺の不安定要素も緩和されると思うので、お役に立てれば幸いです。


妊娠初期とは?

妊娠初期とは、受精し着床が確認された妊娠6週あたりから15週5日迄を指します。(ちなみに受精から妊娠確定までの3週~5週辺りは”妊娠長初期”とも俗語で言うらしいです。)
妊娠中期が始まる妊娠5か月からを一般的に”安定期”と呼びますが、妊娠初期との大きな差は”胎盤がまだ出来上がっていない”ことにあります。
胎盤が出来上がっていない=女性ホルモンによって赤ちゃんの成長を促している時期です。また、併せて胎盤とへその緒が完全に繋がっていない状態から、女性ホルモン的にも、物理的にも不安定な時期となります。

妊娠初期の大きな変化は”女性ホルモン”

妊娠初期を継続するために、妊婦さんの身体は女性ホルモンが妊娠前に比べるとかなりの量が分泌されます。これらのバランスが体調不良を引き起こす原因となるようです。

【主な女性ホルモン】
エストロゲン(卵胞ホルモン)
プロゲステロン(黄体ホルモン)
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG、妊娠ホルモン)

エストロゲン、プロゲステロンは妊娠していない時期も分泌されるため、聞いたことがあると思います。妊娠によって新たに分泌される”ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG、妊娠ホルモン)”、これがこれまで妊娠経験がない人にとっては初めてのホルモンで、環境適用が出来ずつわりなどを引き起こすのではないか?と言われています。

つい最近、つわりの原因が判明した!という記事がありましたので、これを読む限りあまり関係なさそうですが…私は専門家ではないので、参考程度にその記事を貼り付けておきます。

妊娠2か月(4週~7週)

大抵の人が、次来る生理予定日に生理が来なかったことによって妊娠を疑い、妊娠検査薬を利用して陽性が判明した後、病院に確認に行っている時期でしょう。人によってはまだ全く自覚がない人もいれば、つわりが始まりしんどさが募っている人もいます。

【主な症状】
つわり(吐きつわり、食べつわり、気持ち悪い、胸焼け等)
便秘、下痢
出血
お腹の張り、痛み
貧血
腰痛、肩こり

【主な症状】の項目は、一般的に”マイナートラブル”と呼ばれます。そして何より症状は人によります。もっというと、経産婦(複数回出産を経験している人)であっても1人目と2人目で違ったということは多くあります。その為、”妊娠したらこうなる”はないと思っていただくと良いと思います。

私の体験談

私の場合、妊娠2か月で1番驚いた症状は「体力の低下」でした。日々ヨガアサナを練習する習慣があったのですが、病院で確認するギリギリまでは普通にアサナの練習をしていました。しかし、日に日にいつも行っている練習を行うと感じたことのない疲労感を感じるようになり、自然とストレッチメインの内容にシフトしていきました…。
また、自分が行うアサナクラスも、基本60分でしたが、終わった後ぐったりすることもしばしばありました。
気になるつわりは全くなし。ちょっと食欲不振になるくらいで、特に変わりありませんでした。ありがたかったです。

妊娠3か月(8週~11週)

この時期は、妊娠することによって分泌されたホルモン”ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG、妊娠ホルモン)”がピークを迎える時期です。その為、最も不安定であり体調不良が起きやすい時期ともいえます。
そして、赤ちゃんの成長も、1番大切な時期で、様々な身体の機能の基礎を作っている時期になります。この時期に正しく身体の機能が作られないと、奇形児が生まれるとも言われています。(但しこの原因は受精の段階で決まっているので、母体に原因はないと言われています。)

アーユルヴェーダ的に思ったこと

私は夏に妊娠初期ということもあり、夏バテと重なったので本当かどうかはわかりませんが、この時期は身体の組織を生成するために必要なエネルギー”アグニ”が、赤ちゃんの成長にフルで使われているような感覚でした。
その為、私の場合は「食欲不振」や「体力のなさ」が強調されました。これは母体へ使われるアグニが減ったことによる影響かなと思いました。
この、”アグニ”が赤ちゃんの成長へ回っている、という感覚は妊娠期を通してずっと感じており、妊娠前のアグニ力によって母体への影響も変わってきているんだろうなと感じました。その為、やはり妊娠前からアグニ力が十分にある体質にしておくことが大切だと改めて思いました。
ちなみに妊娠中期以降は胎盤を通じて栄養補給をして行くので、血液が大切になります。血液は液体の為水分。必然的にカファ寄りの体質になります。初期はホルモンが成長を促すため、そこまでカファの影響は受けない、むしろピッタのエネルギーが増大するように感じました。

私の体験談

引き続きつわりなし。ただ、特定の食べ物が消化しずらくなり、食べたくなくなりました。これが先ほど述べた”食欲不振”の内容です。食べたくなくなったものは「米、ねばねばしているもの、極端に甘いもの(アイスなど)」でした。体質的にカファ寄りなので、同質の食べ物が食べたくなくなったので、カファ過多にならないようにしているのかなあ~と興味深かったです!
また、酷い便秘に悩まされました。アーユルヴェーダを生活に取り入れてからは無縁だった便秘。便が1日でなくなる時があり、とても不快感を感じましたね。便秘に良いというセルフケアを何から何まで試しましたが改善されず、泣く泣く主治医に相談して薬を処方してもらいました。イレギュラー期だから仕方ない…と今回ばかりはセルフケアでの緩和ではなくお薬に頼りました。妊娠中期には便秘は解消されたので、ホルモンバランスが原因かと思いました。また、アーユルヴェーダを取り入れる前は元々便秘体質だったので、自分の弱いところが出たな~と感じましたね。
それ以外は”体力の低下”以外は特に変わりなかったので、普通に仕事も行い、普通に生活していました。

妊娠4か月(12週~15週)

ホルモン分泌のピークが過ぎ、胎盤の生成が始まる時期。その為、つわりが落ち着き始める時期とも言われます。人によって胎盤生成の進度も違うと思いますが、胎盤が出来上がってくるにつれ体調が安定していくことが私自身も感じました。

12週からの大きな変化は、”運動してもOKになる”です。もしつわりもひどくなく体調が万全な妊婦さんは、是非この時期から運動を初めて見てください。(もちろん主治医の許可を得てからです)
但し妊娠発覚から様々な症状が出始め、元々運動習慣があった人もお休みを強いられていたと思うので妊娠前と同じ運動をいきなりやろうとするのはNGです。少しづつ動くペースを上げて、妊娠中期に入るくらいから本格的に動くようにすることをお勧めします。

私の体験談

夏風邪を引きました。と言っても熱は37.2~37.5度くらい。妊娠初期はプロゲステロンも多く分泌されるため、体温は高め。主治医に話しても、「妊娠初期はそのくらいの体温あっても普通」と言われるくらい、熱とは言えない温度。でも、とにかくだるくて、丸2日だるさが抜けませんでした。
いつもだったらこれやれば治るという風の引き始め前に行うルーティンがあるのですが(寝る前にサマハン飲んで、塩うがい、はちみつショウガレモン白湯を飲む)、それすら効かず。当然妊婦ですから薬も飲めないのでただ寝ることしかできませんでした。前述した”アグニ”が赤ちゃんの成長へ割かれていることによる免疫低下を感じましたね。
夏風邪が治ると運動OKの時期になっていたので、徐々にアサナの練習を増やしました。最初は1か月半近くアサナ練習を休んでいたので、体力もなくあまりできませんでした。妊娠中期に差し掛かる頃には体力も戻り、禁忌ポーズを除きほぼ妊娠前と同じ練習に戻れました。

妊娠初期に思ったこと

私の場合、この運動NG時期が1か月半もあったことが非常にしんどかったです。毎朝ヨガをすることでリフレッシュしていたのに、それが出来ない。しかも私の場合つわりもなくそんなに目立った不調もなかったので、「動きたい!!!」という気持ちが大きくそれを抑えていたのはかなりしんどかったですね。
また、個人差あると思いますが”妊娠している事実を他者に話せない”ということも結構なストレスでした。1番センシティブな時期で、周りに労わってもらうべき時期なのに、まだ流産リスクが高いことから周りに言えない…そんな葛藤もありました。
そしてこれは現代の特性だと思うのですが、”情報化社会がゆえに、情報が多すぎて情報に踊らされる”ということも起きているな~と思いました。
ネットで調べると、妊娠初期は特に「○○の壁」というワードが非常に多いです。初期は大抵流産リスクのことについてなのですが、基本的に流産するか否かは受精の時点で決まっているようなので、そこでずっとハラハラするのも精神的に毒だな~とも個人的に思いました。
なぜその周期が壁なのか、ということを正しく知ることが大切で、変に不安がり過ぎないことがキーなのではと思います。

妊娠初期に行ったアーユルヴェーダセルフケア

基本的に”妊娠しているから”という理由で新しいことは行っていません。日々のセルフケアは妊娠前と同じ。だからこそ気楽に妊娠初期を過ごせたと思います。日々のディナチャリアをいつも通りに行っていたおかげで、1回風邪は引いたものの、マイナートラブルは”便秘”と”体力の低下”くらいで困ったことはありませんでした。
ディナチャリアについてはこちらの記事で紹介しているので良ければご覧ください。

但し妊娠中は禁忌のディナチャリアもあります。「鼻うがい」「アヴィヤンガ」です。どちらも妊娠後期に入ればOKとなります。
鼻うがいはヴァータのエネルギーをあげます。ヴァータとは、”外に出す”エネルギーが多いので、妊娠初期、中期はヴァータのエネルギー活動によって赤ちゃんが外に出てしまうことを促す可能性があります。ただ、風邪を引いた時は、鼻の菌の洗浄にとても有効なセルフケアでもあるので行っていました。
アヴィヤンガは生理中NGと同じ理由で、”身体への負荷が多い為”です。オイルマッサージは浄化作用が高い為、ただでさえ出血している生理期間はNGでした。妊娠中も身体への負荷が増える為オイルマッサージは基本的にNG。排出作用も高い為、赤ちゃんを出そうとしてしまうこともあるんじゃないかなと思いました。但し、冬場など乾燥が目立つ時期はオイルは万能ですので、部分的にオイルを浸したコットンを当てる”ピチュ”はOKとのことでした。

いかがでしたでしょうか。妊娠初期はとにかく不安定。その中でも自分自身の心地よさを探すことが、幸せなマタニティライフを送るキーポイントだと思います。周りに頼りづらい時期だからこそ、自分を労わってあげて下さいね。

次回は妊娠中期になります!
ここまでお読みいただきありがとうございました。

Om
Hinako

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