キャベツバーガーとの遭遇

「未知との遭遇」というのは、いつも人をワクワクさせてくれます。

私は比較的そういった未知との遭遇というのは好きなタイプで、新しい場所とか人とかモノとかにはぜひともお会いしたいと常々思っています。

”その”未知との遭遇は、我が家の食卓で起きました。

冷蔵庫の中には、半分になったキャベツが。それをどうするか、ということについて帰り道に意見を交わしていました。
スープ?炒め物?いやいや、そこは千切りだろう。

うーん、と唸った後、彼は言いました。
「おれは、キャベツバーガーにする。」

ほう。それはいかにもヘルシーそうでいいじゃないか。
けれど、「私もそれがいい」と言いかけて、バンズなんて家になかったよなと思い出します。というかそもそも、「キャベツバーガーって何?」という質問をし忘れています。

「キャベツバーガーって何?」
「キャベツバーガーだよ」
説明になっていないので、一旦はわかったふりをしておくことにしました。

そして「キャベツバーガー」の正体は、食卓にて明らかになりました。

キャベツを、4分の1に切る。洗う。お皿におく。塩を振る。
そして、まるでパテが4枚くらい挟まったハンバーガーかのように、ガブリといく。

その光景は、未知でした。
けっこう色々なものに出会ってきたけれど、何も挟んでいないのにも関わらず「バーガー」と名がつくものには初めて出会いました。

満足げに食べる彼を見つめて、なるほど捉え方次第で「キャベツに塩つけたやつ」から「キャベツバーガー」なる楽しそうなご飯になるということか、と1人納得。

あらゆるものを知った気になってしまう今の時代。けれど、まだまだ未知のものは存在していて、それらとの遭遇は楽しいものです。

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言葉で、日々に小さな実りを。そんな気持ちで文章を綴っています。

あなたの今日に、小さな幸せが実りますように。
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森野日菜子*編集ライター

コーヒー屋さんで大好きな友達にするような、小さなお話を。 greenz.jp / roomie.jp / nomados.co.jp / などでお仕事をさせてもらっています。仕事と暮らしを循環させたくて、フリーランスになりました。

食卓ひとつ、世界はまわる

飛行機のチケットも、大きなバックパックもいらない。 片手にプライパン、もう片手にフォークを持って。 鮮やかなテーブルクロスをひいてロウソクを灯す。 目を閉じて、おいしい香りで心をいっぱいにしたら、そっと瞼をひらく。 そこには歴史と文化がつまった、遠い国の料理が並ぶ。 たった...
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