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支援者支援という視点

こんにちは。社会福祉士、精神保健福祉士のHinaです。


◇雑談


元々健康に興味関心が強い私ですが、アーユルヴェーダという伝統医学にも興味があります。ヨガをしている人には馴染みがある医学だと思いますが、そうでなければ”聞いたことのない怪しい学問”に聞こえるかもしれません。
そのアーユルヴェーダの考え方の中では、「自分の消化力を高めることで食べ物をしっかり吸収することができる」と消化することを大切にしています。そして、消化に良い食べ物を食べるだけでなく、食べ方も大切だと考えられています。
ヨガの姿勢のように坐骨をしっかり立てて椅子に腰掛け、ゆっくりと食べ物を口に入れる。そして口の中で食べ物がなくなるくらいまでよく噛むことで、食べ物の吸収が良くなるのです。
昨夜の夕食の際にそれを意識してみたら、食後に眠くなることなく、すっきり爽快に家事に移ることができました。YouTubeを眺めながら食べたり、適当に立ったままつまんだりするのではなく、食事の仕方に注意を向けようと思い直しました。

◇書籍「気持ちいいがきほん」

さて、今日は本の紹介です。

・支援者支援という視点

これまでnoteでの発信では、障害者福祉の現場で働く私が考えること、そして私という人間が単体として考えることについて語ってきました。その中でふと、社会福祉士の私だから考える「支援者支援」という視点で記事を執筆するのもいいかもしれないと思いました。
障害者分野に限らず、福祉業界で働く人の中には心が優しく傷付きやすい人がたくさんいます(もちろん他の業界にも)。

「あの時の私の言動は合っていたのかな」
「○○さんにこんな酷いことを言われてしまった・・・つらいな」
「この人のことをなんとかしてあげたいのに、何もできない」
など、日々誰かのために心と頭と体をフル活用して働いている人たちは、心身ともに疲弊しがちです。
福祉の業界で働いていなくても、日常の中で介護をしていたり、介護ではなくても子育てをしていたり誰かを思い遣ったりしている人は皆、「誰かのために心を使っている」のだと思います。
そんな人たちの心を少しでも救うことができる、広義の「支援者支援」「支援する人のマインドケア」に関する記事を少しずつ書いていこうと思っています。

気持ちよく支援できる人がこの国に一人でも増えれば、支援される側も気持ちよく生きられると思うのです。

・一瞬心地よければいい

この本の著者は、病気の母親の介護を通して「心地よさ」に気がつきました。病気そのものを治してあげることはできないけど、精油を垂らしたホットタオルで一瞬だけ幸せにしてあげることはできる。そこにある気持ちよさに気がついたのです。
そして、一瞬の気持ちよさが、その人の「もう少し生きたい」気持ちを引き出します。病気を治してあげられないからどうしようもないのではなく、一瞬だけ気持ちよさを感じさせることさえできれば、その人はまた生きる活力が湧いてくるものなのです。
私たちは、ストレスや辛さを解消するために大きな行動が必要だと思いがちです。大きな行動を考える前に、少し目を瞑って深呼吸してみたり、ホットアイマスクをつけて休んでみたり、ココアを飲んで5分リラックスしてみたりと、短いけど心地よい時間を過ごしてみてください。
辛い状態から抜け出すのに、時間も手間も必要ありません。今この瞬間に、まさにほっと一息つくことが、次の一瞬を生きようと思う活力につながるのだと思います。

・人間は心地良さを求める生き物

本の中では、人間は本来心地よさを求めて生きる生き物なのだと書かれています。ハーローのアカゲザルの実験をご存知でしょうか。以前保育士試験の内容でも紹介したかもしれませんが、ミルクを持った針金の母親模型と、触れ心地はいいがミルクを持っていない柔らかな模型があった時、アカゲザルの赤ちゃんは柔らかな模型を好むという実験です。人間に限らず多くの生き物は、母親の温かさや柔らかさに心地よい愛着を感じているのです。

また、人間には恒常性=ホメオスタシスがあります。どんなに傷ついた内臓も神経も、基本的には全部元に戻ると考えられています。(もちろん限界はありますが、ある程度は元にもどるだけの治癒力を備え持っています。)
著者は、元の体に戻るためには体が求めていることに従う必要があると語ります。体が求めていることとは、「今日はゆっくりしたいな」「お出かけしたいな」「マッサージに行ってリラックスしたいな」「何も考えない時間を過ごしたいな」など、小さな、そして優先度の低い欲求たちです。
この欲求を無視していたら、体は元に戻ることはできないといいます。休みたいのに無理をして働いたり、出かけたいのに億劫で引きこもっていては、恒常性は働かないのです。

・まとめ

ということで、書籍の中からいくつか印象的だった内容をピックアップして紹介してみました。本の中には他にも「気持ちよく生きるティップス」が紹介されています。最近自分の気持ちよさを無視して生きていたな・・・と思う方は、ぜひ読んでみてください。
「夢をかなえるゾウ」の中でガネーシャも言っていましたが、日常の中で自分の「好き」や「心地いい」「気持ちいい」と感じるものを探すのは、意外と楽しいものです。
気持ちいい瞬間を重ねて、今日という1日を気持ちよく過ごせますように💐

では、また🌷

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