異世界アノス:創世記

創世

アノスは一般に、神により創生されたと言われている。
初めに、『創世神シュアルアノス』があり、かの手によって異世界アノスが作られた。しかし、『創世神シュアルアノス』はアノスの創世に疲弊し、世界の行く末を自らの子に託した。

次に『創世神シュアルアノス』の子供である、『大地神アスラル』『天空神アスヌ』『海洋神アセス』『魔法神マノス』が、それぞれ大地、空、海、魔力を作った。
これら兄弟に序列はなく、全員が互いを尊重しあっており、そして作られたものも平等に世界に満ちていた。

生物の誕生

次に、『大地神アスラル』『天空神アスヌ』『海洋神アセス』『魔法神マノス』は、世界に生きる生物を作り出した。

『大地神アスラル』は、大地に根付くヒト種と獣人と大地に生きる動物を作った。

『天空神アスヌ』は、空を踊る鳥人と空に生きる鳥を作った。

『海洋神アセス』は、海を舞う人魚種と海に生きる魚を作った。

『魔法神マノス』は、魔力を操る魔人種と世界の存続を司る龍種を作った。しかし、『魔法神マノス』には自身の作った場がなかったため、全ての神々の土地に適応できるよう、作った生物たちに体の形を変えることを許し、好きな場所で生きるように言った。

小神の誕生

ある時、『大地神アスラル』は言った。
「『魔法神マノス』は、生物が生きる場を作らず、作った生物たちが我々の土地に生きる事を許した。これは秩序を乱す行為であり、正さねばならない」
『魔法神マノス』は言った。
「『創世神シュアルアノス』は、我々に世界の維持と運営を託し眠りについた。故に、私の行いは間違いとは言えず、強制されるものでもない」
これを聞いた『大地神アスラル』は『創世神シュアルアノス』の言葉を弄ぶとは何事かと怒り狂い、『魔法神マノス』を引き裂いた。

『天空神アスヌ』と『海洋神アセス』は引き裂かれた『魔法神マノス』を哀れみ、その魂を因子として世界中に広げ、また小さき神として世界の管理維持を行うことを許した。
また、『大地神アスラル』も『魔法神マノス』は自らの命で罪をそそいだとし、自らの場である山々や水に浮かぶ島々を、小さき神が管理する場として許した。しかし、大地だけは自らの場だとし、小さき神が宿ることを禁じた。
そして、『創世神シュアルアノス』を始まりの神としておき、残った『大地神アスラル』『天空神アスヌ』『海洋神アセス』を大神とし、『魔法神マノス』の亡骸から作られた小さき神々を小神とした。

これらの神々による偉業があり、アノスにおける現在の大神と小神があるとされている。

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