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【オリックス】ポリバレント野手を増やす?お若。式コンバート

一部の人は聞いたことがあるかもしれない言葉。

お 若 。 式 コ ン バ ー ト

見た目や〇〇っぽいという勝手極まりない偏見から、お若。が『ワンチャンこの選手XX守れるんじゃね?』と提唱していくことを指します。

一見ふざけているとされるポジション追加案ですが、過去には3B福田周平、1B松井佑介(現オリックス打撃コーチ)、OF廣澤伸哉など、本当に実現してしまったものも存在し、(話半分程度で聞くくらいで良いものの)あながち完全にバカにできない案でもあったりします。

今回は、今までに深く紹介しきれなかったコンバート案を書き出してみようと思います。
なお、独断と偏見と妄想だけで『○○いけるやん!!』とか言っているだけなので、これについて『(守備位置)なめんな』とかは無しで、生暖かい目でお願いします笑


⓪前提として

今回提案するこれらの案は、あくまでも本職のポジションを諦めて完全コンバートするわけではなく、本職のポジションに加えてオプションとして挑戦することを前提に書いています。

例えば、①で紹介する、福田周平選手の本職は2B/3B。
ここに加えてCFなど外野も熟せるようになれば、チームとしては故障離脱etcで困った時に最低限を計算できる福田を起用しやすくなりますし、福田本人としても、2B太田椋・SS/3B紅林弘太郎といった若手選手の育成起用や突き上げで、出場機会が奪われてしまうことを未然に防ぐ効果があります。

あくまで、《守れるポジションの選択肢を増やす》と捉えてください。

もちろん、内野と外野では求められる身体能力や筋肉の比重など身体要素から異なりますし、ステップワークや送球動作、グラブの出し方など必要とされる技術も大きく異なります。
内野・外野と大雑把に括りましたが、内野でもポジションによって差異があります。

DeNAの大和、オリックスの大城滉二らのように、ポジションの違いに対して上手く切り替えができる選手も居ますが、反対にポジションの違いに上手く適応できず、本職にも悪影響を及ぼしてしまうケースも少なからず存在します。
現役選手では、ロッテの平沢大河が該当すると考えられています。

ですので、仮にこの案を実現させたことによって、本職の守備に著しい悪影響をもたらしてしまうようならば、その守備オプションは付けない方が良いと思っています。

もちろん、成功すれば出場機会の増加や編成面での合理化など、様々な恩恵を受けられることも事実なので、本職のポジションに悪影響を及ぼさない範囲で守備オプションを付けていければ良いのではないかと、ぼくは思っています。
もちろん、実現するかどうかは現場判断なので生暖かい目で見守ってください。


①福田 周平(OF)

なんか、ぼくの他にもCF福田周平は待望論が多かったですよね笑

坂口智隆(現ヤクルト)の移籍以降、センターが長年の課題になってしまっているオリックス。
昨年も、後藤駿太(28)を皮切りに、西村凌(25)・小田裕也(31)・西浦颯大(21、現在は難病で闘病中)・佐野皓大(24)など多くの選手が試されましたが、結局《帯に短し襷に長し》の状態を脱却できずに終わりました。

そんな中で、待望論として出ていたのが、19年シーズンに規定打席に到達し.250、リーグ3位の盗塁数を記録した2B福田をセンターに回す案でした。

結局、シーズン中にこれが実現されることは一度も無かったのですが、開幕1ヶ月半で最下位が内定してしまったこともあり、シーズン中盤〜後半には、2B・太田椋、SS/3B・紅林弘太郎など福田とポジションの被る若手選手が起用されることも増えました。
それによって出場機会が減少してしまうことを恐れた福田が、中嶋監督に(従来の2B、3Bに加え)手薄なCFもやらせて欲しいと直談判します。

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《それぞれから見たメリット》

福田視点
2B太田・SS/3B紅林弘太郎といったポジションの被る若手内野手の台頭が予想され、このままでは出場機会が減ることが予想される。
CFを守れれば若手選手が台頭してきても出場機会を計算できる

編成視点
規定打席に立って.250は計算できる福田が、2B・3Bに加えCFも守ることが出来れば、手薄なセンターに最低限計算できる駒が増える。
また、既存のセンター陣にレギュラー格の選手が加入することで競争意欲を掻き立てる

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注意する点としては、本拠地の大阪ドームの外野は『コンクリート造りの上に特殊ロングパイル人工芝を敷き詰めた』構造になっており、(札幌ドームよりはマシとされるものの)外野手にとっては下半身に大きな負荷がかかりやすい構造とされています。

167cm70kgとかなり小柄な体格である福田は、球場形質によっての影響を大きく受けやすい選手であり、移動距離が長くスプリント回数も多いCFを長きに渡って守り続けることは、身体にとって大きな負担になりかねません。
両翼がLF吉田正尚・RFロメロと守備範囲が決して広くない選手が守っていることもマイナス要素でしょう。

1番・(守備負担の大きい)セカンド・走塁面での貢献度も求められるなど、ただでなく多くの負担が乗しかかる立場ですが、ここにCF守備を重ねることによって更に下半身の負荷を重ねることは得策ではないでしょう。本来の走塁貢献での悪影響も考えられるため、あくまでCF起用は必要最小限に留めるべきだと私は考えます。

それでも、上記に挙げたようなメリットも多く存在するため、CFのオプションを持っていて悪いことはありません。
ただ、あくまでもCF起用は必要最小限に留めて欲しいところです。



②杉本裕太郎(3B)

190cm95kgとMLB級のフィジカルの大きさ、一発か三振か…のド派手なプレースタイル(2020年は改善傾向)、ニックネームは『ラオウ』…。

この辺りから、どことなく守備走塁面はお粗末なイメージを持たれてしまっている杉本ですが、実際の守備成績は両翼だけでなくCFや1Bも熟し、大方の予想に反してRFでのUZRもほぼ平均値に収まるなど、実はそこまで守備走塁で足枷になる選手ではないことが分かります。

そんな中で、今回チャレンジ先に挙げるのがサードのポジションです。

阪神より移籍のアーロム・バルディリス、西武より移籍のエステバン・ヘルマン、日本ハムより移籍の小谷野栄一(現オリックス打撃コーチ)と長らく他球団からの移籍選手で賄われていた3Bのポジションですが、小谷野が現役を退いた現在は、3Bも空白になっています。

一度は中川圭太(24)がレギュラーを掴みかけるも、右手中指の故障と攻守に渡る不振からその座を失い、その後は宗佑磨(24)・福田周平(28)・大下誠一郎(24)と複数の選手が試されましたが、こちらも《帯に短し襷に長し》状態とあって誰もレギュラー定着には至りませんでした。

そこで今回3B候補に挙げるのが、打撃アプローチの改善を見出され、中嶋監督政権となった後半戦に台頭した杉本裕太郎(29)です。

こちらはまだ春季キャンプで実際に取り組んでいる…とかではないので、完全なる妄想&未知の世界になるのですが、彼の3Bでの可能性について取り上げましょう。

まず、杉本のポジションはRF、LFを始めとする両翼が本職。両翼と比較すると決して上手くは無いもののCFも熟すことができます。
また、2019・2020年は、西浦颯大・根本薫(自由契約選手)など若手選手を起用する関係もあり、二軍では主に1Bを守ることが多かった選手。

二軍での1Bの守備は、190cmの大柄な体格を活かした捕球範囲の広さが特徴的。
また身体能力先行ではあるものの、打球に対しての出足が弱い訳でもなく、ハンドリングも無難に熟してたのを見ると、特に内野に回して守備力が壊滅するイメージは湧きませんでした。
1B守備では中々披露する機会は少ないですが、遠投115mの地肩の強さも魅力的です。

実際に守れるかどうかは置いておいて、これだけのアスリート型の身体能力を有する杉本は、一度3Bを試す価値があると言えるのでは無いでしょうか。

モデルケースは陽川尚将(29=阪神タイガース)。
彼は元々内野手でしたが、現在は1B、3B、RF、LF、CFとチーム状況に合わせてポジションを変え、その打撃力の高さで貢献度を高めました。

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《それぞれから見たメリット》

杉本視点
現状彼が守るポジション(LF、RF、1B、DH)には、吉田正尚(28)、ステフェン・ロメロ(33)、アダム・ジョーンズ(36)、Tー岡田(33)、スティーブン・モヤ(30)と彼以上に実績十分の日本人打者や強打の外国籍野手と被っていて、打撃力の高さの割に出場機会が限られてしまう背景があります。
現状手薄な3B挑戦が成功すれば、文字通り打撃型のポリバレント野手として長くプロ野球で生き続けられる選手になるだろうと推測。

編成視点
チームから見ても3Bは緊急的な課題。
また、現状の3Bの候補を見ても、俊足伏兵タイプの福田周平・バットコントロールで勝負する中川圭太・中距離打者の大下誠一郎と、スラッガータイプの3B候補が1人もいないことも課題であり、オフシーズンには新外国籍スラッガーのホセ・オスーナ(ヤクルト)の獲得に動きました。
ここに完全なスラッガータイプの杉本がオプションに加われば、候補が増えるだけでなく起用するタイプの使い分けもできて、全体層のレベルアップが期待できます。
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注意点としては、守備位置とバッターボックスとの距離が一気に近くなるため、本職のRF、LFよりも打球速度が格段に速くなる点。
また、現在のNPBでは各球団が抱える強打の外国籍選手に加え、浅村栄斗(東北楽天)や中田翔(日本ハム)など右の強打者がトレンドになっており、打球速度もかつての比ではなくなりました。
一昔前は打撃専念のポジションと見られていたのが、現在では茂木栄五郎(東北楽天)や髙橋周平(中日)に代表されるように、SSからコンバートさせた選手が守ることも多く、それだけ3Bの難易度が上がっていることが伺えます。
容易に片手間で習得できるものではないでしょう。

それても難なく成功してしまう可能性が思い浮かぶのが杉本の身体能力の高さの恐ろしいところですが、もし実際にやってみて無理そうだとか思った時はすぐに戻すのが吉と見ています。



③中川圭太(2B)

こちらは《新たに挑戦》ではなく、アマチュア時代のポジションに《再帰》する形。
PL学園高、東洋大時代は強打のセカンドとして鳴らした選手です。

ですが、元々プロ野球水準ではそこまで身体能力が高くなかったこともあり、NPB基準では打球反応や守備範囲の狭さから2Bとしては厳しいとの判断を受け、今日まで様々なポジションを転々としてきました(アマチュア時代から1B・DH起用されるなど元々守備面の評価は高くなく、ドラフト7位まで残った1つの要因とされる)。

そこで、オリックスで守ったのは1B・3B・OF全て。
ただし、1B・LFとしては『打撃貢献度が足りない』、3Bとしては『打球反応が足りない』、RFとしては『肩の強さが足りない』、CFとしては『球際と守備範囲が足りない』と、基本的にどこを守っても守備力では高い評価にはならないため、どの球種・スピード・コース・カウントでも満遍なく広角へ打ち分けられる打撃力でアピールすることになるでしょう。

野球IQや走塁技術の高さなど、攻撃面でのスパイスはありますが、基本的に『打つ』ことができなければそれらのスキルも活きないため、まずは『打席に立つパターンを増やす』『打つ』ことが絶対条件です。
基本的にどこでも守備面の評価は上がらないから、とりあえず出る形を作ろうという半ば強引な発想。

とはいえ、余り可能性は高くないかな。
というのも、中川自信が一応守れるポジションが5つあるうえに、二遊間を守る他の選手も様々なポジションを守れるため。
あるとすれば、二遊間を守れる選手が複数名故障離脱するなどで消耗したくないシチュエーションが来たとき。

とはいえ、現状のオリックスの2Bは、俊足巧打タイプの福田周平、守備力がウリの大城滉二、ユーティリティプレイヤーの山足達也・廣澤伸哉など、基本的に余り長打力が高くない選手が座っており、打撃力が魅力の中川が2Bをある程度無難に熟すことができれば大きなオプションになりえます。

割とそれくらい。もしやるとするならば、一度2Bをやってみて、思いのほか守れればオプションとして保有しておくくらいの形になるでしょう。
UZR-5.0前後で留められるようなら、主戦格の選手に故障離脱が出て、チームの打撃力を落としたくない場合に起用する…といった形は大いに考えられます。


④Tー岡田(SS)

プロ野球選手は元ショート(が多い)
⇒確率論的にはTー岡田にもショートの可能性は存在する(かもしれない)
⇒Tー岡田はショートを守れる

という曲解に曲解を重ねた天才理論。

実際は、左投げ&100kgもあるTー岡田がショートを守ることはありえないのですが、ここはやはり鍛え抜かれたオリックスファン。次元が違います。

我々は、(正遊撃手の安達了一が難病の潰瘍性大腸炎で長期離脱を余儀なくされたこともあり)2016年に中島裕之(現巨人)のショートを観ているのです。

なんだか、これを見ていると、Tー岡田がショートを守れる気がしてきました。三遊間の打球をシングルハンド(逆シングルではない)で捕ってターンして送球。素晴らしいですね。
夢にまで見たジョーンズとTー岡田の二遊間など、2021年のファン感謝デーで期待しています笑

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