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和太鼓始めました!夏本番の暮らし【檜原村こよみだより・7月】

いよいよ始まりました、夏本番!標高が高く、都心よりも平均して2~4度ほど気温が低い檜原村ですが、村の人たちも「こんなに暑くなることは今までなかったな」とおっしゃるほど、暑い日が続いています。

とはいえ私が現在住む家にはクーラーが設置されていませんが、扇風機のみで快適に生活することができており、都心と比べると断然過ごしやすいことは間違いありません。朝晩は扇風機もいらないほど涼しく、寝起きはいつも最高です!

寝起きに布団に寝そべりながらの一枚。起きてすぐ目に緑が飛び込んでくるのが嬉しい

7月は個人的に、生活面で大きな変化がありました。それは「桧原太鼓・深山会(ひのはらだいこ・みやまかい)」という、地域の和太鼓グループに入会し、和太鼓の練習を始めたこと。会員の方から見学にお誘いいただき、軽い気持ちで見学にいったのですが、太鼓の演奏のあまりのかっこよさに「私もこんな風に太鼓をたたいてみたい!」とその場で入会を決めてしまったのでした。

私は全くの太鼓初心者です。入会してからは週1回の全体練習に加え、地道な自主練習も行い、頭の中にはいつもドコドコドコドコという音が流れ、指の皮はずる剥けになりました。少しずつ叩けるようになる小さな喜びを日々噛みしめながら、その道10年、20年を超えるかっこいい先輩方の遠すぎる背中を頑張って追いかけています。

ある日の自主練の風景。協力隊3名でほぼ同時期に入会しました!日焼け防止に黄色い頭巾をかぶっているのが私です(笑)

そしてなんと7月末には、早速本番に出演する機会が!入会してまだ1ヶ月も経っていないにも関わらず、村内の高齢者施設で開催された夏祭りで太鼓を演奏する機会をいただきました。桧原太鼓・深山会では、「入会した時期に関わらず、ちゃんと叩けていれば本番に出す」という懐の深い文化があります。緊張しましたが、先輩方と肩を並べ、多くの観客の方々に囲まれながら太鼓を叩くのは、本当に楽しく貴重な体験になりました。

こうした「大人の部活」とも呼べる地域の活動グループがあるのも、檜原村の魅力の一つ。これから各地のお祭りなど、本番の機会が増えてくるので、より一層練習に精を出していきたいと思います!

高齢者施設での演奏の様子

そのほか村内での活動としては、私が所属している、地域の山を共同で管理する地域団体の活動の一環で、メンバーの方々と一緒に山の草刈りや河川清掃も行いました。

山の草刈りの様子

河川清掃などの地域清掃には村からの補助金が出る場合も多いのですが、お金が出る・出ないに関わらず、檜原村の人たちには「自分たちの地域を、自分たちでよりよく、より美しくしていく」という意識が根づいているなぁと感じ、それが本当に素敵だなぁと思います。

行政や民間のサービスに依存しすぎず、住民たちが自分たちで自分たちの地域をなんとかするという意識を持って共同体を運営していくことを、近ごろでは「ミュニシパリズム(地域主権主義)」と呼び、世界的にその必要性が認められつつありますが、檜原村のなかでは、小さな集落という単位ではすでにそのような仕組みが存在していると言えるんじゃないか?と感じます。

河川清掃の様子。休憩中は川に飛び込んで涼を取り、最高に気持ちよかったです!

そしてそして、今年から耕作放棄地で育て始めた野菜たちも続々と採れはじめました。やっぱり取れたての野菜はウマイ!自分が育てたことも加わって、ますますウマイ!

なにより、自分で食べるものを自分で育てられることで得られる安心感は、やっぱり何にも代えがたい喜びだなぁと思います。

ある日の収穫。左からきゅうり、ししとう、インゲン

まもなく8月を迎えようとしている檜原村では、8月下旬に開催される払沢の滝ふるさと夏まつりや、8月末~9月中旬に各集落で開催される獅子舞や式三番、お囃子などの会議や練習も始まってきました。

私も協力隊として、自分の住んでいる集落のお祭りだけでなく、いろいろなお祭りに演者として参加させていただけることになりそうで、今から本当に楽しみです。その分練習も忙しくなりそうですが、全身で檜原村の文化を味わっていきたいと思います!

text by 高野優海(檜原村地域おこし協力隊)