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ダ・ヴィンチと解剖学

今日はお気に入りのアートチャンネルmeet your artというYouTubeチャンネルで、美術批評家で解剖学者の布施英利(ふせひでと)さんの回「insite」というコーナーがあるんですけど、それを見ていました。
この回ではレオナルド・ダヴィンチの最後の晩餐という絵を詳しく解説をしてくださっているんですけれども、これが面白くて、これを紹介しようと思います。
この絵では、身体表現を腕の表現で描き分けられているというふうにおっしゃっていました。
レオナルド・ダ・ヴィンチって有名な画家ですけれども、500年くらい前に亡くなられた方なんですよね。
そのかたが、すでにその時代に人体解剖学に精通していて、最後の晩餐はその解剖学がわかっているからこその書き方になっているということです。
腕の表現ということで、腕のことをお話ししたいと思うんですけれども、
腕の骨、色々な動き方ができますよね。
肩関節は球関節になっていて、ぐるーんと縁を描くことができますし、肘が曲がることと、手首が曲がることでいろんな方向に動いたりします。
ダンスでね、腕の表現が多くなるということもありますので、いっぱいいろんなふうに動かす部分だったりしますよね。
肘から手のひらに向けてちょっと触ってみてください。
骨が2本あるのはわかりますでしょうか。
小指側から肘に向けて細い骨が尺骨。親指側がちょっと太い骨があるのが橈骨。この2本でできているんですけれども、前腕という部分。
肘から肩にかけてが上腕骨という太い骨一本でできております。
親指を体の内側を向けている時が回内という状態。
親指が体の外側を向いている状態、これが回外という状態で、
回旋ね、外に回旋しているか、中に回旋しているか。という状況なんでけれども、回外の時は、橈骨と尺骨が並行になっています。
触ってみると、骨が平行になっているのがわかります。
これを回内にすると、肘の部分は動かないままになっていて、手首の方がぐるっと回旋して、橈骨と尺骨がXのようにバッテンになるんです。
これを前提にして、最後の晩餐を見てみると、
真ん中にキリストをがいて、右側と左側に弟子が6人ずついるんですけれども、向かって左の人はいろんな回内でポーズをしているらしい。
全員違うポーズをしているんですけど、上腕骨が回内の状態、手のひらを前にしてわぁって驚いている。
向かって右の人はいろんな回外でポーズをしている。手のひらを上に向けている状態。
まるで振付師のようにと布施さんは表現していて、ダンスとここでちょっと繋がって面白いなと思いました。
そして、キリストの腕もそこでどうなっているか、見てみてください。
これは、偶然ではなくてダヴィンチは解剖学をわかってて意図的に書いているとおっしゃっていました。
いろんな体の動きを、みんな違うポーズをしているので、統一感を持ちながら、多様に描いている。
すごいですよね。ダンサーかな?振付師かな?というような感じがして面白いですよね。
で、これYouTubeで上がっていまして、そのコメントにも面白いことが書いてあって、またびっくり!
これはぜひご自身で見つけてほしい秀逸なコメントが載っていました。
ヒントは回内と回外の骨の形。ぜひ見つけてみてください。

ダヴィンチは解剖学をわかって描かれているというお話が面白くて、
レオナルドダヴィンチと解剖学との関連を調べてみました。
ダヴィンチといえばウィトルウィウス的人体図が有名ですよね。
見た事ありますか?少し茶色っぽい紙にオイルインクで描かれた、
丸の中に男性が立っててを肩の高さに上げている腕と斜め上に上げている腕が見えていて、下半身は揃えている足と、斜め下に開いている足が見えている絵です。
多分見ればわかると思う。みんな一回は見たことがあると思うんですが、
この絵からも、ダヴィンチと解剖学がつながっているイメージはあるかと思います。
この人体図が何を表しているかというと、
古代ローマ時代の建築家ウィトウィウスの「建築について」の記述をもとにダヴィンチが書いたドローウィングで、「プロポーションの法則」と呼ばれています。
腕を横に広げた長さは身長と等しいって聞いたことありますか?
そんな感じの法則がたくさんあって、中にはいやいやっていうものもありますけど、人体の作りの法則があるとダヴィンチは言っています。
骨レベルでの長さの比率はだいたいそうかもしれないけど、どの人種でも。
500年前のことでどのくらいの母数で調べたのかわからないので、たまにね、それはちょっと違うんじゃない?というのもあるんですけど、
髪の生え際からとなると、人によるし、年齢によるでしょってなりますね。
全てがその通りではないけど、そんな感じで絵画に人体解剖を用いて描いていたということです。
美術解剖学と言われている分野があって、絵の勉強をしている人も骨格や筋肉、内臓まで勉強することがあるそうです。
アニメーションでも油絵でも描くときに骨格がわかっていないと、アウトラインがおかしな比率になって自然になりません。
頭蓋骨があって、そこに肉付きがされて、その中の目の大きさや鼻の高さは描く人によって形とか配置で個性が出ますが、
頭蓋骨の形を無視して顔を描くと角度が変わった時に正面のパーツの配置が変わるとか、
肩の関節の位置を無視してボディをかくと、腕が変なところから出ている形になると言った感じで、解剖学が使われています。
ダヴィンチ的にいうと、顎から鼻までの長さは頭部の1/3と等しくて、
耳の長さは顔の1/3と等しいそうです。
ダヴィンチが言うことですので、私にレターをいただいてもお答えしかねます。
アニメーションを書く方なんかは解剖学に触れる機会がありそうですね。
面白いんですよ。人体解剖学。勉強すればするほどという感じで、
骨が大好きになっていきます。
アートと解剖学が意外なところでリンクしていて、嬉しかったのと、興味のある分野だったので、飛びついちゃいました。
今回のYoutubeのリンク貼っておくので、ぜひ見てください。
https://youtu.be/DK0qsvcAyrY
ということで最後までお聞きくださりありがとうございました。
じゃ、まったねー!

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