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🌸老舗旅館6代目女将になって🌸ふたつめの話し🌸

先日のブログの続きです。(写真は、昔の、、、画像が荒い、、)

私が「びっくり仰天」してしまった「その色々な問題」
さてはて、どう改善したら良いのか、何をどうすれば良いのか、という戸惑いのはじまりです。
ちょっぴりカッコつけて言うならば、
「老舗旅館6代目女将の戦いのはじまり」

(この頃は、約15~20年前ほどなので、様々な価値観や環境が現在と違うことをご了承くださいませね。現在はしっかり行われています。)

はじめに、当時の労務管理について不備が多い事が、まず気になりました。
おそらく、昔ながらの老舗らしい良い部分が残されつつ、
労働環境も昔ながらに残ってしまったのかも知れません。
まずは、前職が看護師であった私は、
勤務交代の「勤務表」「シフト表」に慣れ親しんでおりましたので、
それらが無い企業体制にもびっくりしました。
公休が少なく、有給休暇も好き好きにとる状況でした。
今では考えられない、公休4日。。。。有給MAX10日。。。。
有給買い取り制度、みたいなものもあったりして。。。。
出勤簿というか、希望の休日というか、、、、
例えば、それぞれの部署に存在するカレンダーに、ベテラン社員から順番に希望する日程に名前を書き入れていく方式で。
つまりは、若手社員になると、有給休暇はおろか、
希望の休みを貰えないこともあった様子。
そして、とても不思議な事に、
就業時間よりも早く仕事が終わったら、
早々に帰ってしまうという現象。
まだまだ仕事というか「やるべきこと」は
山ほど様々な事はあるでしょうに、
何もせずに帰ってしまう。
さらには、早退届も提出される訳では無く、
又遅刻をしたとしても「届け出書類」が提出される訳でもなく。
遅刻があっても、何となく「あ〜、あの人またなのね。」のような雰囲気があって、
企業の根っこがしっかりしていないような感じがしていました。
就業時間の合間にどこかへ出かけてしまうこともありました。
それが、私用であっても会社の買い物を頼まれていたとしても、
全てが「ある意味」の自由奔放。
今でこそ、
「働き方改革」とか「フレックスタイム」とか「自由な社風」というのかもしれませんが、そういう感じではないのです。
「自分勝手」とか「気ままな雰囲気」かな。。。
忌引きやその他の休暇についても、
各部署によってそれぞれ慣習があったり、
上司により思い入れの違いがあったり、
待遇の差別があった様に見えました。
つまり、
「労務管理に関する規定の整備や明確化ができていないこと」
について、大きな問題に感じました。

そこで、私はまず、「就業規則がどうなっているのだろう、、、、」と
疑問に思い、確認をしました。
書類棚の様々なファイルの間にひっそりと挟まれていた就業規則は、
大変古くに作成されたもので、何か昔を思い出させるような紙質であり、
文章表現もとても古くさくあとで記します様に、
昔の慣習そのもので現代にマッチしていませんでした。
そういえば、
嫁ぐ前の看護師として就職した病院に入社した時は、
就業規則について書面で配られて説明され、
確認署名をしたように記憶していました。
ですから、
大企業と中小企業によって違いがあるのかも、
など不思議な思いを抱いたのは確かです。
さらには、
当時では、もう無くなっていた昔の制度や手当についても、
就業規則の中に組み込まれていました。

一般的には、とても興味深いものなので、ちょっとご紹介。
昔は当たり前だった手当として、
「釜場手当」「着付け手当」「売店手当」「運転手当」「宿直手当」などです。
私が想像するに、このような考えに到達しました。
「釜場手当」なるものの「釜場」では、ご飯を火おこしてしてお米を釜で炊いて、大変苦労の多い仕事だったのでは、と想像しました。
又、「着付け手当」についても、
着物の小物も昔は高価だったことでしょうし、
着物を着て仕事をすることは、大変な苦労という位置づけであったのかと思います。
働きやすい制服という概念が無かったのかも知れません。
「売店手当」については、
旅館の売店は、今の時代とは違って、
非常に繁盛し、多忙の中でさらに全て手作業での事務仕事の中、
旅館内に新しく設置されたであろう事と他に仕事が増える大きな事となっていたのかと想像しました。
そして、「運転手当」は、、、
むか〜し昔は、人力車が数台あった旅館ですから、、、、
そのことも関係するのかしら、、、と考えたり、
自動車の時代だとしても、送迎車の運転して、
さらにお客様のお車を移動するという仕事についても、
運転免許を持っていること自体が珍しい時代があったのかも知れないでしょう。
「宿直手当」とは、、。
宿直は、ご宿泊のお客様のお世話を一晩中しなくてはならないため、、、なのかな。
今でいう「夜間警備員」などという職種はなかったのでしょうから。
宿直していた時代のなごりで、
勤務時間とは関係なく手当が書かれていたのかも知れません。
何せ、約140年もの歴史があり、脈々と続いてきたのですから、
様々ななごりがあって当然です。
さてはて。。。。
良い習慣やルールは残しても、
現代環境から全く離れているような内容や不適切なものについては、
直さなければなりません。
社員が通常勤務の就業時間の中で「現代に見合った仕事」をしているのにもかかわらず、
給与面での手当がまだ存在しているのには、
適正なのか否か、とても大きな疑問を感じたのでした。

このときに、労務管理について学ぶことができたのは、
のちに大変役に立つことになったので、苦労した甲斐があった、と感謝しています。
でもでも、
学ぶのは良いのですが、労務管理の実務がしっかりとできなければ仕方ない、、、、
次なる戦いの話しは、「実務」です。


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