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噛めば噛むほどおいしいホンダ車の魅力とは?!ホンダ 新型N BOXに乗ってみて!

今回は、ウチの家車であるフィットさんのヘッドライト曇りとパワーウィンドウの不具合を診てもらっている間に、なんとなんと新型のN BOXに試乗させていただくことができたので、当アカウントとしてはかなり早い新型車レビューをしていこうかと思います!
(サムネ画像提供:@utopi_a___ さん)

内装はよくいえばシンプル

画像提供:@okayama_sambar さん

内装は従来の軽自動車のプラプラ内装から比べると随分と進化したなという感じです。
もちろん使っている素材はプラスチックですが、デザインが本当にいいです。
全体的な造形は直線基調で本当にシンプルで、どこかコンサバティブです。しかし、その中だと2本スポークのステアリングが妙に未来感があって浮いてる感じです。何年後かのBMCで三本スポークになると予想…

ただ、今回のNBOX、全体的は質感よりも細かいところの普段触れる部分のタッチだったり、ひとつひとつの素材の触り心地にこだわったのかなという感じがします。

ここの素材、軽自動車でよくある布素材ですが、ルークスやデイズでは目が非常に粗く、正直触っても質感が高いとか触り心地がいいとは全く感じませんでした。
しかしこのNBOXのアームレストはふかふかで触り心地もよく、全く不満にはならないですしなんなら良いとさえなります。

また、新型NBOXになって一番進化というかいいポイントは、ウインカーレバーやステアリングのスイッチなどのタッチが非常にしっとりして高級感が出たことです。カチカチ、コクコクという感じで非常にいいです。
個人的にはこの辺りの質感は日産が得意としており、特にルークスやデイズなどはめちゃくちゃしっとりしていると感じました。ホンダはフィットにせよ先代のNBOXにせよ、特にこの価格帯においてはそこまで気にしてないというか、クラス相応といった感じでしたが、新型NBOXになって大きく変わりました。
特にステアリングスイッチのカチカチ感は第7世代のマツダ車のような高級感があります。
ほんとにしっとりしてて、一言目で「これはホンダが出していい質感じゃない(失礼)」といってしまったほどいい意味で予想を超えてきました。これはGOOD。

画像提供:@taku531531 さん

液晶メーターに関しては、僕は好きではありません。スピードメーターは確かに先代より見やすくなり、液晶に全てをまとめたことで先代のように出っぱって視界の邪魔になることもないですが、スピードメーターの字が太いせいか画質の荒さが目立ち、ショボいゲーム機みたいです。
いい点としては、スピードメーターの更新頻度が従来は1秒に2回と遅く、みづらい場面もあった「よう」ですが(主はフィットで不満に感じたことがないので)、2.5回?3回?くらいになったようで、ここはひとつ人によってはグッドポイントになりそう。

全体的に質素になったと思われがちで、先代の方が内装はいいと思いがちですが、シンプルになった代わりに各部の質感がよくなり、使ってていいと感じるのは新型なのではないでしょうか?

走りにも王者としての風格が!

画像提供: @okayama_sambar さん

先代ではあまりいいと感じなかった走り。確かにエンジンは力強いし内装の質感も高いですが、乗り心地や足回りにおいてルークスほどの良さは感じませんでした。
今回のNBOXはどうなっているでしょうか。

全体的にスムーズに

まず僕のNBOXへのイメージとして、全体的にスムーズというイメージがあります。これは先代もそうでしたし、新型になってそれにさらに磨きがかかったような感じです。

例えば寝坊して朝一発目でエンジンかけてすぐDに入れるような場面。よくある話で普通の軽自動車だと床を通じてゴゴゴッとしたような振動が伝わってきたりエンジンの振動が伝わってきたりしてストレスやクルマへの負荷の高まりを感じることが多々ありますが、NBOXでは全く振動が伝わって来ず、スムーズにギアが変わります。これは他のメーカーの軽自動車でもみられないもので、細かいところではありますが意外とこれが大事なんだなといった感じです。

また、20km/hくらいから再加速するとき。これも軽自動車というかCVTの小型車では一瞬だけ加速しなかったりぐんっと加速してしまったりギクシャクしたりすることが多々で、まあクラッチが切れるくらいの速度域だから仕方ないのかなと思っていました。が、NBOXで同様のことを試すとなんのショックも不自然さもなく再加速してくれます。

細かいところを言っているように感じる方もいると思いますが、コレ、意外と従来の軽を知っている人からするとかなり満足度高いと思います。

エンジンの振動も少ないです。小型車の特にCVT車だと止まる時にエンジンが激しくブルブルと振動することがありこれがなかなかの不快感を乗員に与えますが、NBOXではそこに注目をむけて神経を尖らせてない限りほとんどエンジンからの振動は感じません。

この辺りはやはり動力性能、「走る」の部分の完成度はホンダらしいなと感じます。

画像提供:@taku531531 さん

静粛性はかなり高い

静粛性もかなり上がりました。
この辺りは日産が得意としていて、特にデイズやルークスの静粛性はそこらのコンパクトカーより高いと感じましたし、軽自動車としてはナンバーワンでは?と感じましたが、ホンダもそこに追いつき追い越してきました。

特に環境音がよく遮断されており、フロントガラスからの音はかなり抑えられています。
なので前のスポ車がうるさくても気になりませんし、ロードノイズも少なく快適に運転でき、正直これは軽自動車以上のものがあります。

それだけにエンジン音が気になります。これは軽自動車としてはあるあるなのですが、メカとしてのスムーズさや環境音の少なさを考えると気になってくるものです。
エンジン音自体はいいのですが、環境音の静かさやそれによる快適性を考えるとエンジン音はいい音というより「荒い」という評価になってしまいます。

加速感は微妙

ホンダの軽といえば加速性能で、NAエンジンでも十分な加速性能を持っていて、100キロでエアコンオンでも楽に巡航できるというイメージがありました。
ただ、エンジン音が荒めでうるさいので、ディーラーから出てまず大通りにでた段階で、「あっ、加速しないな」となってしまいました。
先代ではエンジン音こそ確かにしていましたが、それ相応に環境音やシャシーの若干のいなしというか弱さもあってあまり気にならなかったんです。

新型では環境音が少なくなった分エンジン音が目立つなといった印象。加速自体は十分でなんの不満もないですが、全体的に静かな中でエンジン音だけが際立って目立っているような感じがします。よって、加速「感」は微妙な結果になってしまってます。
全体的な静粛性のレベルというかバランスを考えてもいいような気がします。もしくはエンジン音を抑えてもいいと思いますが、価格のことを考えると現実的ではないです。

画像提供: @okayama_sambar さん

ブレーキタッチはそれなり

加速感は微妙ですが、ブレーキタッチは普通にいいです。マイルドハイブリッドなどのアイテムを使ってないですし、パワートレインは先代からそこまで変わっていないようですので先代も普通でしたが、カックンブレーキが回避できるのは普通にこのクラスとしてはありがたいです。
ハイスピードからそれなりにブレーキを踏んでも不安感や不安定感はそこまでなく、今回フルブレーキテストは試乗車なのでできませんでしたが(まさかの走行距離400キロの新車)、これなら普通に安心して運転できそうです。

ホンダのブレーキホールドは好きではありませんでしたが、NBOXではよくなっていました。
というのも、フィットの記事を見られればわかると思いますが、フィットのブレーキホールドって、カックンブレーキを回避しようとしてじんわりとブレーキを離すとまだ完全停止してなくてもホールドで強制的に完全停止させられるんですよね。
NBOXではどうなっているのかなと若干の期待と不安を抱いて試してみましたが、完全停止して踏み込むと入る仕様になってました。これはかなり大きいです!
解除も相変わらずスムーズで、ヤリスクロスやノアよりもスムーズです。同クラスで比べてもタントよりスムーズで、ルークスと同じくらいスムーズです。

ステアリングは大絶賛

ステアリングに関しては、スーパーハイト軽とは思えないほどいいものでした。まずステアリングの剛性感が非常によく、必要な情報を適切に伝えてくれます。
スーパーハイトワゴンといえばステアリングに超絶遊びがあって怖いという人も多いようですが、もちろんNBOXにも事実として遊びはあります。
ルークスもそうなんですが、ステアリングの遊びがあたかもないようなステアリングの回し心地なんですよね。無反応区間と反応する区間のオンオフの境界がない。
これは一昔前の軽自動車やスズキの軽にはなかなかないもので、これだけでステアリングの質が全く違います。

このステアリングの質もあってか、ステアリングのセンターをしっかり感じますし、ステアリング自体の剛性感もしっかりあり、街中をグルグルしているだけでも安心感と質の高さを感じるはずです。

画像提供: @okayama_sambar さん

乗り心地はかなりいい

乗り心地はかなりいいです。
ざっくりいうと柔らかいです。なのでアシはしなやかに動き、振動をしっかり抑えてくれます。
柔らかいとなると、常にフワフワしてて安定しなくて街乗りでも怖いという印象を持つ方もいるかと思いますがまたそれは違くて、 ボディの剛性感が非常にスーパーハイトワゴンとしてはしっかりしており、先代とシャシー同じとはにわかに信じ難いです。なので、柔らかいアシでもしっかりとしたシャシーで使いこなせているという感じです。
すぐサスペンションが底付いて車全体がブルブルしたり車全体が持ち上がったりするようなこともないです。

こういう背が高くて重心も高いのに、ボディ剛性に物を言わせて乗り心地を担保させてるのって、新型のシエンタやノアみたいなミニバンでもあるもので、そういう乗り心地を多少の優劣はあるとしても軽自動車でその乗り心地を担保しているのはかなりスゴイと思います。

画像提供:@Aludra1010 さん

ルーミーやソリオでは感じなかった物ですし、正直それらを価格的にもサイズ感的にも乗り心地でも圧倒していますし、加速性能のネガもターボにすれば解決しそうな感じです。

乗り心地がそれだけいいとなると、ハンドルを振ったらかなりロールします。が、先述した通りステアリングそのものがかなりしっかりしているのとボディがしっかり作ってあるので安定感を損なうことはないです。
個人的にはロール自体が悪者だとは思ってなくて、コントロール下におけるロールならむしろあった方がいいと思うんですよね。
ていうのも、スーパーハイトワゴンでロール消してガッチガチにしても危ないですし(そもそもそういうセッティングはこのクラスには求められてない)、多少のロールはスピード感や周りの環境を把握するためにもあったほうが良いと思うんです。

しかし、事実としてロールは出るのでフラットライド感ある安定感を求めるならタントやルークスの方が良さそうな感じです。

気になるところ

結構高評価の新型NBOXちゃんですが、気になるところはあります。

まず、電動パーキングの音がライバル車種と比べても大きいように感じます。
ホンダ車はDレンジに入れてアクセルを踏むと解除される仕様になっていますが、その際にリアタイヤからシュイーーンという電Pが解除される音が盛大に聞こえてきます。
タントやルークスでももちろんしますが、NBOXほどの音はしなかったのでここは少し残念かも。

そのほかには特に日常使っててこれ以上のものを求めることってあるんですかね…?エアコンの効きはわかりませんが、先代でも軽自動車としては普通レベルで効いていましたし、暖房だけで言えば新型でもそれなりにあったかい風が出てきてたので(ガソリン車なのでアタリマエですが)、冬はあまりストレスなさそう。問題は夏ですよね。燃費とエアコンの効きを両立しようと思ったら1.5Lくらいの排気量の余裕は欲しいですが、軽自動車が1.5Lになったら軽自動車である必要がなくなりますので…

まとめ

このNBOX、パワートレインが先代と変わらないことや、内装がシンプル造形になって安っぽい感じのデジタルメーターになったからか賛否両論かなーーり分かれていますが、僕はかなり好感度高めでした。
ホントに最近のホンダってこういうクルマ多いんですよね。乗ってみないとわからない。マジでもったいないと思います。
確かに最近のホンダ車全般的に価格は高めですが、正直それを回収できるくらいの商品力は持ってると思います。他社にはない基本性能の高さ、チップアップや収納の多さやギミックに代表される内装の使い勝手の良さを両立してます。

洗車してピカピカになったアクアちゃんです

この両立って実はあの天下のトヨタでもなかなかできてなくって、ヤリスやアクアでも、確かに走りは良いですし走りだけで言ったら余裕でおススメできるんですが、内装がどうも事務的で、総合的な所有満足度は微妙な感じなんです。

ガソスタは映える。

ホンダ車は内装の使い勝手もいいですし、走りの基本の部分がすごくしっかりしてる。ひと昔前のホンダ車もそうなんですが、ひと昔前のホンダ車ってボタン類も多いですしどちらかというと曲線が多用されており、ぱっと見の豪華さがすごくあって、それで評価されてる感があったんですよね。

ステアリングの造形とか結構曲線だった先代NBOXちゃん。
メーターはこっちの方が好きだなーー

今のホンダ車のほうが割と直線基調になって、シンプルに見えてきた結果、安っぽくなったように見えちゃう。確かに走りは良いけど、ぱっと見で魅力的に感じないとそもそも興味関心が薄れちゃう。人は第一印象が大事とよく言われますが、そのクルマ版みたいなことが起きてるような現状だと僕は思ってます。

ノーマルとカスタムでカラーリングの違いはありますが、やっぱり新型の方が直線ですね
画像提供:@taku531531 さん

だからこそ、噛めば噛むほど味が出るし、何か月も乗ってみて「やっぱこのクルマいいわ、ストレスないわー」ってなると思うんですが、人生で2番目に高い買い物においてぱっと見で気に入らない、長く保有しないと良さがわからないというのは結構ハードルが高いですし、百聞は一見にしかずといっても一見の時間があまりにも長すぎる。現代の忙しい日本人にはそんなに一見してる時間なんてないです。
いろいろと語らせてもらって、ホントにこれまとめなのかよっていう感じですが、要は今のホンダ車ってある意味残念というか出る時代が早すぎた感じがするんですよね。わかる人にはしっかりわかられてるこの世代のホンダ車が万人から評価される日は来るのでしょうか?

かなーーーーーり長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。長くて伝わりにくい文章をここまで読んでいただいて本当に感謝です。ぜひスキやフォロー、コメントをしていただけると中の人がたいへん喜びます。

画像提供:@taku531531 さん

余談ですが、このNBOXの記事、書くのに1週間弱かかりました。コレだけに時間を割くわけにもいかず、なかなか最後まで書き終わらないなと思ってたら気づいたら6000文字越えの超大作になってましたね…のびろーーーー

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