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研修があると聞いて安心すること勿れ

新卒採用の面接で「何か質問はありますか?」という問いに対して、必ずと言っていいほど出てくるのが「研修」に関する質問です。

社会人という未知の世界でやっていくにあたり、「教育」という部分は不安を解消できる要素でもあるので、そういった質問が出ることについて異論はありません。

ただ、研修がある・・・と言われて安心するのは早計かもしれません。以下は、私が様々な組織で「研修」という名のついたものを経験して、感じたことです。


●教育にコストをかけたくない組織
研修という制度はありますが、その研修を受けるためには条件があります・・・という組織は存在します。研修を実施するにはコストが発生するので、一定の条件を設けることに異論はありませんが、ハードルを高めに設定しすぎている場合、「教育にコストをかけない組織」という見方もできます。端的に言えば、制度として研修を設け、見てくれをよくしているだけの組織ということです。

●研修を外部に丸投げし、ミスマッチがある組織
時間・コスト・労力の兼ね合いもあるので、外部に委託することは否定しませんが、受講している側が違和感を覚える内容だったりすることがあります。自組織の弱みが分かっていなかったり、トレンドだから・・・という理由だけで外注したりなどの事象が起きているとするなら、教育体制そのものに疑問を抱かざるを得ません(もっと言えば、評価そのものも怪しかったりします)。
やったという事実だけを残したい・・・という感じでしょうか。

●そもそも研修がない組織
企業規模にもよるので、一概に「研修がない組織=悪い組織」とは言い切れませんが、業務関連以外の部分で難ありに・・・なっている可能性はあります。例えば、マネジメントスキルなどはその典型で、研修のようなものがない限り、代々受け継がれたものだけがベースになってしまいがちで、それが正しいベクトルであればいいのですが、往々にして時代遅れだったり、汎用性のないものだったりします。逆に言うと、転職など考えず、この会社に骨を埋める・・・という覚悟を持っているか、多少身銭を切っても自分が望む研修を受けたいと思っている人であれば、アリかもしれません。


言い方は悪いですが、研修はあくまでも研修でしかなく、それを生かすも殺すも自分次第です。また、個人的には・・・20代前半ぐらいまでは受け身でもいいかもしれませんが、そこから先は、自身のキャリアを踏まえた上で、何が必要なのかを考え、取捨選択した方がいいように思います。

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