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ORIGINAL LOVEとOfficial髭男dism、2つの「アポトーシス」

前回のnoteのORIGINAL LOVEの記事が反響がすごい。改めてnoteのアクティブ数とともにnote内にオリジナル・ラブ・ファンが多数いることに驚ろかされる。そしてオリジナル・ラブや田島さんについて書かれたnote記事がたくさんあってどれもとても興味深い。特に近年のライブレポートとそれに呼応するyoutube動画を乗せた記事や考察が数多くあった。

MUSIC MAGAZINEのインタビューでも田島さんが答えているとおり「ひとりソウルショウ」を経たことで一人で歌い演奏する。ブルースやジャズに触れ、さらにジャズ・ギターを学び直していた田島さん。chocolaさんによるこの記事で改めて田島貴男というアーティストの器の大きさに打ちひしがれてしまった。

Youtube動画
柳家喬太郎×田島貴男 ペルソナとソウルの粋な戯れ 一期一会【東京公演】


喬太郎師匠の噺に寄り添うように入ってくる田島氏のギターと歌、すごい。田島さん一人での歌とギターにこれほどまでの表現と力を携えていたとは。自分が一緒に仕事をしていた時代には田島さんがソロでパフォーマンスを披露することはあまり無かったし、2018年のLove Jam、同じ年の人見記念講堂とそして30周年ツアーファイナルの札幌と主にバンド編成のオリジナル・ラブを見ていてはいたがそれは現在のオリジナル・ラブ=田島貴男を語るには全くを持って片手落ちだったようだ。田島貴男ソロツアー行かねばならんようだ。


そして「ビッグクランチ」の楽曲でもう一つどうしても伝えたい曲がある。アルバム終盤に収められた「アポトーシス」だ。宇宙の終焉を意味する「ビッグクランチ」の終盤で「細胞の自死」について歌ったこの曲、アルバム発表当時のインタビューでもよくこの曲に関する質問が数多くかわされていた。田島さんが当時どのように答えていたかはもう思い出せないのだが、とても寂しくて切ない気持ちにさせる曲だったことだけ強烈に憶えている。そして21年後に同じテーマを歌うアーティストが表れた。Official髭男dismの「アポトーシス」だ。


最初にこの曲を聴いた時、Official髭男dismのメイン・ソングライターである藤原聡君は田島さんと同じことを歌っているとすぐに思った。同じテーマだから当たり前だろと思われるかもしれないが本当に同じ風景が浮かんできたのだ。藤原君も自分の身体に取り込んだものを消化し自由に作り変え全く見たこともないものを新たに生み出すことが出来る驚異のミュージシャン、田島さんと同じ超人的なアーティストだ。田島さんの「アポトーシス」は次曲「地球独楽リプライズ」「R&R」と続いてゆくことで救済へと導かれるが藤原君は7分近い尺を使って「アポトーシス」内で救済まで連れて行ってくれる。時代と表現の違いはあれどこのテーマを歌う二組のアーティストと仕事ができて本当に誇らしいと思う。先日、人気音楽情報番組「関ジャム」でもやはり人気サウンドプロデューサー、蔦谷好位置さんが「Official髭男dismの『アポトーシス』は2021年のベストソング」と言い切っていた。同じことを思っている人がいてよかったと心から思った。


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