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読書

コロナ禍になる前、ほぼ毎月海外出張していました。その頃は中近東に出張する機会が多かった事で飛行機の中で読書を心掛けていました。そこで思った事として、記憶は直ぐに蒸発してしまい折角得た知識もまとまった形で生きていく糧にできないのではということでした。

そこで本を読んでいいなと思った事を心に浸み込ませ自分のものにするにはどうすればいいかという事でした。一度読み終っても、それで終わりにはしないで、繰り返し読むのはいいと思います。また感銘を受けた箇所や古今東西の偉人たちの名言、格言などを手帳に書き写して、マイナスの感情が脳裏をかすめた時にそれを眺めるのもいいでしょう。

その場合『気分が落ち込んだ時に眺める手帳』『スランプになった時に眺める手帳』『自信を無くした時に眺める手帳』『不安や心配がよぎった時に眺める手帳』等のカテゴリー別手帳を作るのは有効でしょう。

そうすれば『よし自分も頑張ろう』『大丈夫だ、自分には出来る』というようなポジティブな気持ちに切り替える事ができます。いずれもマイナスの感情がよぎったら本の力を借りて自分を発奮させてくれます。これはスキルアップのひとつです。

ヘンリーフォードは若い時に心理学関係の本を読み、潜在意識を活用すればどんな状態からも成功を収める事ができると確信したそうです。一冊の本との出会いがその人の人生を良い方向に変えたりする場合があります。

本の読み方

本の内容を理解して活用するには次の順序で読むといいでしょう。先ず序文を読む。これで作者の人柄や学識の程度が分かります。次に目次を読んで『狙い』を理解する。そして狙いどころだけを読む。

集中すべきは何か、改善すべきは何か、勉強すべきは何かを推測する。そして推測を証明する情報を集中して探す。

他人に教える事で多くを学べます。

知識労働者やサービス労働者は自分が教える時に最もよく学びます。大学教授の授業は分かりにくかったという記憶があります。これはその教授の準備不足によるものと思います。誰かに聞いたのですが、多くの大学教授は研究者であって教育者ではないとの事です。

そもそも誰かに何かを教えようとすると、それについて深く理解しなければなりません。また本格的に教えようと思うと、資料が必要になります。実際に資料を作ってみると頭では分かっていたつもりの論理展開が節穴だらけという事実に直面します。あるいは完璧だと思っていた論理展開についても理解が不十分であった事が次々と出てきます。

IQとの関係

IQの高さは抽象化の能力とも言えます。私達が抽象思考する時の脳は神経ネットワークが同時発火を起こしています。抽象化を行う時は記憶の中にあるたくさんの知識の引き出しから共通するシンプルな情報を見つけ出すわけですから、そもそも知識がなければ何も始まりません。

また新しい知識を獲得する事なく、昨日までと同じ知識を維持している限り、神経ネットワークの同時発火は起こりません。

つまり新しい知識の獲得が無いところに更なる抽象化はあり得ません。抽象化を進め、思考が抽象化ピラミッドの頂点に近づくほど必要な知識の引き出しは必然的に増加していきます。

新しい知識の獲得は読書の他に先達の話を聞く事や自身の経験から学んでも問題はありません。ただ経験から学ぼうとすると費用対効果は更に小さくなります。それに対して読書は手間も費用も大して掛かりません。相手がある事は、相手の都合に合わせなければなりませんが、本はいつでもあなたの都合に合わせてくれます。

街中花盛りの中央アジア


また著者は一冊の本の中で伝えたい事を論理的に展開しています。その為、吸収するに値する知識も豊富で知識の引き出しを作る事も用意済です。より速く、より多くの知識を得ようとするならこれに勝るものはありません。読書はIQを高める一番の手段だと思います。


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