『監獄ラッパー』B.I.G. JOE(要約・感想)

こんにちは。
ヒロ78です。

ヒップホップ関連で、とある本を思いだしたのでもう一度読んでみました!

北海道のヒップホップ・グループMIC JACK PRODACTIONのメンバーでもあるラッパーB.I.G. JOE氏による執筆。2011年出版。

ジェイル(Jail) 英語圏の国々で使用される言葉で、刑務所や留置所を意味する

マイク・ジャック・プロダクション スピリチュアルな世界観から北海道のアーティストとしてTHA BLUE HERBに次ぐ知名度を誇る。かつてBOSS THE MCがサイドMCをつとめたラッパーズロックの中心人物だったB.I.G.JOEが柱となり、マイクリレーを展開。2015年のライヴを最後にグループの活動は止まりメンバー各自ソロで動いている。Wikipediaより


なぜ手に取ったのか?

だいぶ前になりますが、ヒップホップにはまっていた頃に読んでいた本です。「芸は身を助ける」という感想をもっていたのでその確認のために再度読んでみました。

本の内容(おおよそこんなことが書かれています)

・知人に騙されヘロインの入ったスーツケースを運び、シドニー空港で逮捕される

・無罪を主張するものの、オーストラリアの刑務所で6年のが確定。

・投獄生活の中で様々犯罪歴を持つ多国籍(英語圏、アジア各国など)の囚人たち、看守、ミュージシャンらと交流し、自らを守りながら人間観察。

・料理にこだわる中国人や各国の手料理を食べ、自身も日本料理をふるまうなど食を介して交流

・日本語が使えない環境で英語力を磨く(ジェイルに英語講師もいた)

・スタジオがあるジョン・モローニーでレコーディングに挑戦。

・『ロスト・ドープ』などの制作過程。刑務所の中でラップを録音し、テープの一部を日本の仲間に送り続ける

・現地まで赴いてくれた彼女との別れ、母親や仲間への思いなど

読んだ感想

獄中から作品をリリースしていたという話題性だけではなく、海外の刑務所で6年という長い期間を困難このうえない体験としながらも、あくまでも学びの場だったとする姿勢には圧倒されます。

6年間という歳月は、僕の肉体的自由を徹底的に奪ってくれたが、その代償といってはなんだが、何かとても重要なものを、僕の人生に残してくれた気がする。

僕のオーストラリア珍紀行、語学、音楽、哲学、神学、経済学、犯罪学など多くのカリキュラムを備えた大学のキャンパスのようなもので、今、僕は晴れてこの学び舎を卒業する。

獄中では翻訳の仕事、コラム執筆、美容師だったお兄さんの影響で「髪を切る心得」があり、他の囚人の髪を切ってあげたりもしていたようです。日記を付けてきたことも執筆に役立ったようです。出会った人々や風景などの細かな描写や深い考察、気付きなど今読んでも読み応えがあります!
           
日々の小さな失敗でいちいち落ち込んでいる時間はないようです🔥





人気ヒップホップ番組「ニート東京」、丸山ゴンザレス解説型教養バラエティ裏社会ジャーニー」などのyoutube番組でもビッグジョー氏が取材を受けています。

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