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がん闘病の友人が教えてくれたこと

急性骨髄性白血病と戦う同級生

中学時代の友人が、白血病と闘っている。

「急性骨髄性白血病」という、聞き慣れない病名を知ったのは半年ほど前。

彼は闘病記録をブログで発信していた。
来る日も来る日も命に関わる戦いの日々。
壮絶な闘病記だった。

闘病記を読んで、僕は自分を奮い立たせていた。

「彼の命を賭した戦いに比べ、自分の悩みのなんと小さきことか」と。

きっと、勇気をもらっていたんだと思う。
自分の人生の中にも、辛いことは沢山ある。
寧ろ辛いことばかりだ。
上手くいかないことばかりで、いじけてもいた。
でもそれは、ただの贅沢な悩みに過ぎないと彼から教えられた。

彼は、ブログの中で綴っている。

頑張るって、希望がある。
頑張るって、パワーがある。
頑張るって、勇気を与える。
でも、
頑張るって、疲れる。
頑張るって、大変。
頑張るって、しんどい。
でもでも、
頑張ることができるって、正直羨ましい。
頑張ることができて、成果が伴うなら、
なおさら羨ましい。

だって、頑張ってもどうにもならないこともあるんだから。

仕事やプライベートでうまくいくか、いかないかなんて、些細なこと。
命までは取られない。
頑張ってる自分を褒めてあげようよ。
みんな、1日1日大切に、がんばれ!

2019/09/30『頑張ってるあなたへ』より

胸に突き刺さった言葉 ー「命まではとられない」

仕事やプライベートでうまくいくか、いかないかなんて、些細なこと。
命までは取られない。

この言葉は今も僕の胸に突き刺さっている。

彼の闘病を知った頃、励ましのメールを送った。
「本当に辛いし、死ぬのが怖いよ」。
彼は言った。
その恐怖の万分の一も、僕は理解できていなかったと思う。
それでもその恐怖を思うと、身がすくんだ。

でも彼は-、
絶望しか描けない状況でも決して希望を捨てず、
病気を克服する為の最善の治療法を検討し、
副作用による激痛に耐え、
生きるための最善を尽くしていた。

「生きる!」という強い意志が闘病記からは伝わってきた。

その彼がー
打てる矢を全て打ち尽くし、「医療の限界」まで追い詰められた。

いきなり現れた【最終回】の文字。
『みんな本当にありがとう』というタイトルー
正直、読みたくなかった。
でも読まないわけにはいかなかった。

そして予想通り「限界」を迎えたことがそこには書かれていた。

…これを書いていて、正直とても悔しくて悔しくてたまらないですが、
これまで、最善策を選んできましたし、
どんな苦しみにも耐えてきました。
これは自信をもって言えることです。
まだまだ生きたい!というのが本音です。
この病気と向き合い、やれることは全てやりきりました。

まあ、それでも、どうしようもないこともあるということです。

自分の人生、32年間と平均寿命よりだいぶ短いものでしたが、
たくさんの素敵な方々と出会えて、
本当に恵まれていたな、と思います。

みんな本当にありがとう!

また一緒にご飯食べたり、お酒飲んだりしたかったけど、
それは叶いそうもありません。申し訳ない。

ブログもこれにて終了です。・・・・

今まで支えてくれて本当にありがとう!
みんなが幸せになることを心から祈っています。
それじゃあね^ ^

「【最終回】みんな本当にありがとう」より)

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中学時代ー
彼はハンドボール部のキャプテン。
僕は陸上部のキャプテンだった。
当時、僕たちの中学校は陸上部とハンドボール部が県下トップクラスで、何となく、ライバル意識と言うか「ハンド部には負けないぞっ」ていう気持ちがあった。練習場も隣で、彼がもの凄いスピードのボールをゴールに投込む姿を幾度も見た。彼はエースでもあった。

社会人になってから、何の縁だったか、彼と会う機会があった。
場所は東京。
20代真ん中の僕らは、中学生の時は飲めなかった酒を飲みながら、遅くまで他愛のない話をして昔を懐かしんだ。楽しかった。

あれからまた5年ほど経って、彼の病を知った。

また一緒にご飯食べたり、お酒飲んだりしたかったけど、それは叶いそうもありません。

もし叶うならー
5年ぶりに会ってさ、
お互いに仕事の環境も変わって、色々と話すこともあるはずなんだ。
あの時とは仕事の考え方も変わったし環境も変わった。お互い結婚もしたし、彼には子どもも出来た。

他愛のない話もしながら、色々と前向きな話が出来たかもしれなかった。

たけむーへ。

たけむー。

とても悲しいし、辛いです。
正直、現実感もないです。
お見舞いにもちゃんと行けなくてごめん。
本当に申し訳ない。

闘病記、いつも勇気をもらってた。
ありがとう。

実は俺、もうすぐ結婚式なんだ。
結婚生活の先輩として色々教えて欲しかったな。
仕事頑張ってる様子、Facebookで見てた。
日々勉強してる様子も。

もっと色々話したかった。

こんなことを書いても、何の慰めにもならないことも分かってるけど、書かずにはいられなかった。

最後の時間は、家族で過ごすとのこと。
本当に、一日一日を大切にして欲しいと思うよ。

最後の最後まで、生き抜いて欲しいよ。

そして、仕事やプライベートが上手くいかないなんて、些細なことだって、たけむーからのメッセージ、大切にしていこうと思う。

上手くいかないことばかりで、最近落ち込んでいたけど、なんてことは無いよね。まだまだ俺は頑張れるんだから。

だから、頑張ろうと思うよ。

一先ずこれだけは伝えておくよ。

本当にありがとう。
そしてこれからもよろしく。


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内山裕幾 / 記者

東京にて報道記者やってます。長らく事件記者。今は災害担当。雑記、推薦図書ほか取材記事も書いてます。現在は未解決事件について連載中。所属組織とは無関係。ツイッター→( https://mobile.twitter.com/Hiroking_0616 ) 好物はいちご大福です。

【リーマン記者が考えた事・雑記帳】

サラリーマン記者が考えた事、雑記帳です。 note発信を始めた理由など。
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コメント8件

ちい坊さん
コメントありがとうございます。今平凡に毎日を生きることが、とても幸せなことだと実感できることが人としての幸福の道なのではないかと思いました。うまくいかない時、悲しくなりますが、まだまだ頑張ることができるということがどれだけ幸せなのか、自覚した上でこれからも生きていきたいと思います。
かとしんさん
本当に強い友人です。僕なら投げやりになって無茶苦茶になっていたかもしれない。そして働いてご飯を食べるのも本当に大変ですよね。働き盛りですから、頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。がんばりましょう。
初めまして。涙なしには読めませんでした。でもしっかり読ませていただきました。私の姉も1年半前に39歳で永眠しました。でも、この記事の方と同じように、最後まで病気と闘い、周りに勇気を与え続けてくれました。身体は病気に勝てなくても、心は最後まで負けずにいられたことが本当に素晴らしいですよね。残された私たちにできることを常に見つめて、目の前の自分達の人生をそれぞれ充実させていけたらいいなと思います。素晴らしい投稿ありがとうございました。
コメントありがとうございます。どうしてあんなにも強くあられたんでしょうね。不思議です。そして、いまこの世に彼がいない事も、実感がありません。生きているだけで本当にありがたい。かけがえのない今を、しっかり生きていきたいと思います。そしてその気持ちを忘れぬよう、心に留めおきたいと思います。
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