刑事被告人のすゝめ#001

はじめまして。

まず初めに簡単に自己紹介をさせて下さい。

私は、2019年11月に全国第一種指名手配犯
として逮捕され(容疑は窃盗)たものの、、
事件とは一切関係なく、いわゆる誤認逮捕
による冤罪事件に巻き込まれ、無罪を主張
して約三年半法廷闘争を繰り広げましたが
結果として有罪判決(実刑2年6月)が確定し、
未決通算(740日)を差し引かれた残りの刑期
約5ヶ月を府中刑務所で過ごし、2023年12月9日に
満期出所で釈放されて今に至ります。

本投稿の目的は、全ての刑事被告人にとって、
また、全ての犯罪加害者の関係者の皆様の
一助となるような、刑事裁判を正しく争う
ための、そして、未だ可視化されない
留置場、拘置所、刑務所などのいわゆる
刑事収容施設内での理不尽な取り扱いに 
どう対処すればいいのか等の、約4年間で
私が得た知識を余すところなくお伝えできれば
いいなぁ、という思いで投稿していきます。
よく御指摘を受けるのは、

なんで犯罪者(悪人)の味方をするの?

なんてことを言われます。
確かに、見方によってはそう見えることは
承知しています。だけど、私は悪人の肩を持つ
気はさらさらありません。悪いことをしたのなら
因果応報という言葉があるように、自分の行いには
それ相応の結果が伴う事を覚悟するべき。
しかし、刑事裁判は得てして不条理なものです。
全ての事件がそうとは言いませんが、私が
知る限りでは罪と罰の均衡が崩れている
ようなケースが多いように思います。

事件の端緒から判決が確定するまでの
プロセスには様々な人や要因が絡みます。
その中で、事実関係がねじれていったりして、
予期せぬ方向に事態が悪転することも
刑事裁判ではありがちなことです。
そうすると、結果として自分が犯した罪
以上の罰を受けることになってしまったり、
有象無象様々な不利益を被ることになります。
刑事裁判では不当な判決が言い渡され、
かつ、刑事施設では劣悪な環境下で理不尽な
取り扱いをされ、ひとたび犯罪者となれば
過酷な道程が待っています。
そうして、抑圧され、弾圧され続けた
人間が突然自由な環境に放り出されたら
何が起こるか?一概には言えないものの、
多くは再犯という形で顕われます。
ちなみに、令和3年度の再犯率は約48%です。
再犯の理由は様々ですが、自分の行いに対して
被告人が納得しうる妥当な評価(判決)と、
自分の犯した罪の具体的に何がどう駄目で、
その結果どういった不利益処分を受けるのか、
原因から結果に至るまでの正しいプロセスを
しっかり考え、理解することが大切なんじゃ
ないかと筆者は考えます。
先述の通り、悪人の肩を持つ気はない。
しかし、罪を犯したからといって必要以上の
罰を受けさせる必要性もない。
それはきっと再犯に繋がる可能性を増幅するだけ。
だとしたら、被害者は二重の苦しみを受けると
同時に、加害者やその関係者も苦しまなければ
いけない結果に繋がることになります。
そんな悲劇は繰り返してはいけない。

 救われてはいけない人間なんてこの世に
 誰一人存在しない。そう思っています。

 知識があれば回避出来る悲劇もあります。
私の知識なんてまだまだ底が浅く、狭いです。
それでも、この投稿が誰かの役に立つと
信じて、書ける限り書いていこうと思います。

私の専門分野は、
刑事裁判に関わる刑法、刑事訴訟法、
警察官職務執行法、犯罪捜査規範、
その他、科学鑑定関連など。

また、刑事施設の処遇に関わる
刑事施設収容法、憲法各条など。

さらに、場合によっては弁護人と
対立する場合もありうるので、
弁護士法、弁護士職務基本規定、
などにも対応しています。

さて、1話目はざっと自己紹介をさせて頂き
ましたが、刑事施設に現に留置あるいは
勾留されている方は電子機器の持ち込みが
出来ないため、この記事を直接閲覧することは
出来ません。ご家族の方や、支援者の方が
ご覧になることが多いと思います。
もし、自分の身近な人が被疑者あるいは
刑事被告人という立場で何かお困りの際は
この投稿が何らかの役に立つことを願います。

次回予告

逮捕された時の事を書きます。


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