HIROKI

主に刑事裁判のことを書いていきます。

HIROKI

主に刑事裁判のことを書いていきます。

最近の記事

刑事被告人のすゝめ#009

閲覧頂きありがとうございます✨HIROKIです。 今回は書証あるいは物証に対する証拠意見の明示及び証人尋問に関することを書いていきます。 まず、裁判をする上で検察官は被告人が犯人であることを立証するために書証あるいは物証を裁判所に 証拠(取り調べ)請求します。逆に、弁護人は被告人に有利となり得る事情を証拠請求します。 (弁護人請求証拠の多くは被害者との示談書や家族や雇用先からの陳述書であることが多いです) そして、双方請求したあとにその証拠に対しての 意見を述べなければ

    • 刑事被告人のすゝめ#008

      閲覧頂きありがとうございます✨ 今回は公判前整理手続及び期日間整理手続 について触れていこうかなと思います🙆 私がやったのは期日間整理手続ですが、なぜこの手続を請求したかというと、前の記事でも少し触れたように検察官請求証拠だけだとどうしたって検察官の立証趣旨に沿った都合が良いものなので、表に出ている(つまり検察官請求書証「物証も含む」)証拠以外にも未開示の証拠というのが沢山あるのが普通です。特に冤罪や無罪を争う案件ではその未開示の証拠の中に無罪の足掛かりとなる証拠があったり

      • 刑事被告人のすゝめ#007

        閲覧頂きありがとうございます🙇 今回は前回の予定通りに、冒頭陳述について書いていこうかなって思います。 覚せい剤の単純所持や使用などの比較的軽微な事件では初公判で全ての手続きをやって結審(求刑)までいくことが多いですが、私は否認事件を想定して 記事を書いているので、自白事件についてはあまり触れていません。 さて、それでは本題の冒頭陳述のはなしへ。基本的には検察官だけが冒頭陳述をすることが一般的です。冒頭陳述の中身としては、起訴状の事実の詳しい内容(被告人はこういう経歴があ

        • 刑事被告人のすゝめ#006

          閲覧頂きありがとうございます。HIROKIです✨ 今回は、前回の予告の通り被疑事件が公訴提起(起訴)されてから初公判までの流れを書いていきます。 前記事にも少し書きましたが、被疑者が起訴されると身分は被告人となり、被疑者のように23日間という勾留期限はなくなり(厳密には規定は存在しますが守られていません)、保釈申請しない限りは裁判の判決が出るまでずっと拘置所で過ごすことになります。起訴されると大きく変わるのが、なんといっても留置場から拘置所へと移監されることです。 このあた

        刑事被告人のすゝめ#009

          連載の途中ですがお知らせです。

          閲覧頂きありがとうございます。HIROKIです🙇連載の途中ですがお知らせさせて下さい。この度、私のI活動に興味を持って頂いたYさんというジャーナリストさんと出会い、出所後にお会いして、そこから更に新潮社様の記者さんに繋いで頂いて本日午前にデイリー新潮及びYahooニュースに私のことが全国配信されました。

          有料
          300

          連載の途中ですがお知らせです。

          刑事被告人のすゝめ#005

          閲覧頂きありがとうございます😊堀口裕貴です。 前回の続きとして今回は逮捕後の取り調べの実情と対策について書いていきたいと思います。 よっぽど逮捕に慣れていて刑務所を出たり入ったりしている人は別として、ほとんどの人は逮捕や取り調べなんて一生に一回経験するかどうかというレベルの話です。突然見ず知らずの人達と一緒に檻の中に入れられ、スマホやパソコンも触れない、テレビもない、ラジオもない、冷たくてまずいご飯、留置管理官(看守)からの厳しい態度であったり、昨日まで社会で日常生活を送

          刑事被告人のすゝめ#005

          刑事被告人のすゝめ#004

          こんにちは。HIROKIです✨ 前回記事の予告では取り調べの様子や対応について書こうかと考えていましたが、その前段階として逮捕後、捜査機関から勾留請求された時の対応について書いていきます。まず、逮捕時に行われる弁解録取手続(いわゆる弁録)の際や送検された際の検察官に対する認否により、捜査機関からの意見書をつけて捜査機関は勾留請求をします。その際に改めて認否、住居、職業等の公判でいう人定質問のようなことが行われます。ここで、被疑事実の重大性にもよりますが否認すればほぼ間違いなく

          刑事被告人のすゝめ#004

          連載の途中ですが私の冤罪事件のこと。

          元第一種指名手配犯として逮捕された冤罪事件の記録をまとめてみました。時系列であったり、証人尋問の内容等は省いていますが(なにしろ法廷闘争だけで3年半かかっているので書ききれません😂) 次回からは通常通り連載致します。 また、次回記事の予定は【取り調べについて】としていましたが、逮捕から勾留決定された時のこと、 具体的には勾留決定に対する準抗告や勾留理由開示請求など諸々の対策について書いていきます。

          連載の途中ですが私の冤罪事件のこと。

          刑事被告人のすゝめ#003

          留置場の生活について。 今回は警察署の中の留置場のあれこれに ついて書いていきます🙋 地域や留置場の規模によっても異なるものの、 基本的な収容者の処遇は、法律的には 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 という法律の下で運営されています。 しかしながら先述したように、例えば 首都圏に比べて地方の方が緩かったり、 留置場の収容人数によっても処遇が変わる ことが多かったりもします。 さて、留置場に入った人はどのような 生活を送るのか🤔 朝はだいたい7時頃に起床

          刑事被告人のすゝめ#003

          刑事被告人のすゝめ#002

           今回は逮捕について書いていきます。 逮捕はたいてい突然の出来事です。 【あ、自分は明日ぐらいに捕まるな、、】 と、思って逮捕される人はそうそういません。 なので、突然逮捕されると動揺するし、 仕事どうしよう、、とか 家族になんと説明すれば、、とか この先どうなるんだろう、、といった 不安や焦燥感が引きも切りません。 ましてや、それが冤罪だったとしたら なおのことです。 警察は、そういった不安や焦燥感に つけ込み自白を迫ってきます。 彼らには厳しいノルマが課せられており

          刑事被告人のすゝめ#002

          刑事被告人のすゝめ#001

          はじめまして。 まず初めに簡単に自己紹介をさせて下さい。 私は、2019年11月に全国第一種指名手配犯 として逮捕され(容疑は窃盗)たものの、、 事件とは一切関係なく、いわゆる誤認逮捕 による冤罪事件に巻き込まれ、無罪を主張 して約三年半法廷闘争を繰り広げましたが 結果として有罪判決(実刑2年6月)が確定し、 未決通算(740日)を差し引かれた残りの刑期 約5ヶ月を府中刑務所で過ごし、2023年12月9日に 満期出所で釈放されて今に至ります。 本投稿の目的は、全ての刑事

          刑事被告人のすゝめ#001