Hiroki.Sonoda

中国人民解放軍オタクです。

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最近の記事

「海保巡視船の台風避泊」はなぜ中国海警局の追尾を受けるようになったのか?

 尖閣警備で警備に従事する日本の巡視船は台風が接近すると台湾海峡に避泊する。標高が高い台湾島の影に隠れるのだけど、最近は海保巡視船が海峡内に入ると中国海警船が追尾してくるようだ。以前は大陸側も「黙認」していたのだ。この理由についてちょっと考えてみました。僅かでも皆さんのご参考になれば幸いです。 (文中の時間は全て日本時間)  今朝、なんとなくTwitterを眺めていたところ、海上保安庁の巡視船が台湾海峡に台風避泊しているというツイートが流れてきたのだけど、その巡視船が中国

    • 翻訳:中国国内での軍事施設撮影禁止を促す啓蒙番組(中国中央テレビ「焦点訪談」より)

      中国では毎年4月15日は「国家安全教育の日」とされています。 この日は軍事など国家の秘密を守ることについて啓蒙する番組が放送されます。中国国内において「外柵沿いからの撮影」などの行為がどのような結果を招くのか。本年放送分について要約して紹介します。皆さんの参考になれば幸いです。 (以下本文) 番組タイトル:「軍事オタクさん、道を踏み外さないで」  4月15日は「国家安全教育の日」である。 誰もが国家の安全を維持する責任がある。 中国には多くの軍事マニアがおり、大多数の軍

      • 中国軍事誌に掲載された「列島線突破」に関する中国空軍パイロットの手記(下)

        中国の軍事雑誌「航空知識」誌2022年6月号において、中国空軍Tu-154MD偵察機のパイロットによる第一列島線〜西太平洋へ進出した際の回顧記事が掲載されました。その仮訳について、今回が最終回です。みなさんのご参考になれば幸いです。 上・中編はこちら (以下、本文。中編から続く)  空中におけるドラマは激しくなる一方だった。(日本の)戦闘機は2機編隊で、通常であれば、1機はやや離れたところで警戒を担当し、もう1機がこちらに接近してくる。接近してくる機体はいつも後上方から

        • 中国軍事誌に掲載された「列島線突破」に関する中国空軍パイロットの手記(中)

          中国の軍事雑誌「航空知識」誌2022年6月における、Tu-154MD偵察機のパイロットによる第一列島線〜西太平洋へ進出に関する回顧記事の仮訳(中編)です。 (以下、本文) 宮古海峡に突撃  ほどなく、別のH-6K部隊と協同で再び第一列島に向かうことになったのだが、その際は宮古海峡を選択したため、プレッシャーは急増した。私は第一列島線の突破においてはバシー海峡と宮古海峡が最も適していると考えている。他の海峡は狭すぎて、通常の航行においてもトラブルを招きかねないほか、実戦の状

        「海保巡視船の台風避泊」はなぜ中国海警局の追尾を受けるようになったのか?

        • 翻訳:中国国内での軍事施設撮影禁止を促す啓蒙番組(中国中央テレビ「焦点訪談」より)

        • 中国軍事誌に掲載された「列島線突破」に関する中国空軍パイロットの手記(下)

        • 中国軍事誌に掲載された「列島線突破」に関する中国空軍パイロットの手記(中)

          中国軍事誌に掲載された「列島線突破」に関する中国空軍パイロットの手記(上)

          中国の軍事雑誌「航空知識」誌2022年6月号において、中国空軍Tu-154MD偵察機のパイロットによる第一列島線〜西太平洋へ進出した際の回顧記事が掲載されました。その仮訳について掲載します。みなさんのご参考になれば幸いです。 (以下、本文) TIPS:列島線とは?  列島線とは、太平洋に連なる一連の島嶼という一種の地理的概念であるが、我々が語る列島線は、20世紀中盤に米国人が提起した政治的、軍事的な概念である。列島戦戦略とは、①韓国・日本・台湾・フィリピンを核心とした第一

          中国軍事誌に掲載された「列島線突破」に関する中国空軍パイロットの手記(上)