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トラマドールは麻薬じゃないけれど

トラマドールは麻薬の扱いではありませんが、オピオイド、つまりモルヒネと同じメカニズムの痛み止めです。

効き目:トラマドールの内服薬25mgは、モルヒネの内服薬(オプソが有名ですね)5mgくらいの強さがあります。注射薬50mgは、モルヒネの注射薬7.5mgと同じくらいです。これは、1日でモルヒネの注射を180mg使っている人が、痛いときに追加で使う分(レスキュー薬)と同じです。なんとなく強い痛み止めってわかりますでしょうか。

副作用:便秘や吐き気、眠気、せん妄(混乱)のほかに、呼吸抑制(ゆっくりになる)があります。患者さんの様子をよく見て見逃さないようにしましょう。

注意点:セロトニン症候群という、セロトニンが多すぎて起こる症状も注意が必要です。イライラや多汗、震え、心拍数の増加、血圧の変動などが見られたら要注意です。特に、MAO阻害薬と一緒に使うとこの症状が出やすいので禁忌です。心配であれば薬剤師さんに相談しましょう。

効果や副作用など患者さんの変化を見ながら、どのくらいの量が適切かを決められるように、観察と記録をきちんと行いましょう。