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『BLUE GIANT』を観れば、「がんばる」がわかる

漫画が描くことが好きな娘は、漫画を読むことはもちろん大好きです。暇さえあれば、家にある漫画を何周も何周も読み続けています。

本棚の端っこから最近見つけた『BLUE GIANT』を読んだら、予想以上にハマっていて、ちょうどいいから父娘で映画を観に行ってみました。

高校生がジャズにハマって、テナーサックスを練習して世界一のジャズプレーヤーを目指すという物語。

自分自身は小学校のピアニカとリコーダーでつまづいて以来、楽器の演奏など無縁な人生を送っています。ジャズも聞かない。でも、この漫画は熱くて大好きな漫画の一つ。

娘はピアノをずっとやっているから、余計に魅かれるものがあったのかもしれません。だから、
「『BLUE GIANT』の映画見に行ってみる?」
って聞いたら、即答で「行く!」でした。

調べると、上映しているところが少なくて、シネコンではなく、昭和感漂う映画館で鑑賞することに。
それはそれで味があってよかったんですが。上映前の注意事項を人が出てきて説明するところに、娘が新鮮さを感じていておもしくもありました。

涙なしには見れません。ぜひ映画館で観ていただきたい。

満員ではない映画館のあちこちから、すすり泣きが聞こえ、マスクをはずして鼻をかんだり、目頭を抑えたりする人がすごく多かった。
自分自身もアニメでこんなに涙を流すのははじめてかもしれない。娘も必死に堪えていたらしい。

終わったときの感想が、
「悲しかったけど、観てよかった。本物のジャズを見たい」
って。

物語に感動するのももちろんだけど、音楽の迫力がすごくて、自然とジャズに興味を抱きます。今度は本物を見せてあげたい。

小学生以下の子どもで見にきていたのは、見渡すかぎりうちの子だけ。でも、これは小学生に見せたい。音楽の授業を進める前に、この映画を見たらいいのに。

主人公の大(だい)が、ピアノのゆきのりが、ドラムの玉田が、「がんばる」とはどういうことかを見せてくれます。彼らに刺激を受けずにはいられません。

努力して練習して少し自信がついたところで、ぼこぼこに批判される姿を見て「へこむ」を疑似体験できます。そこから「立ち上がる」強さには、根拠がなくてもいいことも学べます。漫画を読むとよりよいとは思うけど、第一歩にはすばらしい映画でした。


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