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義理、人情、恩返し

今日のおすすめの一冊は、箕輪厚介氏の『怪獣人間の手懐(てなず)け方』(クロスメディア・パブリッシング)です。その中から『仁義を通すと「信用」が生まれる』という題でブログを書きました。

本書の中に「義理、人情、恩返し」という心に響く文章がありました。

見城徹さんは仕事で大事にしているのは「GNO」だという。「GNO」とは「義理、人情、恩返し」。これが人間関係の根幹だということだ。

義理、人情、恩返しで仕事ができるようになると強い。世の中の大きなことは、実は損得だけでは動いていないからだ。 「あの人には義理があるから、あの人には世話になりっぱなしだから、恩返ししなきゃ」という感情で大きな仕事は決まっていく。 

それを幼稚なビジネスパーソンは癒着(ゆちゃく)だとか忖度(そんたく)だとか言うが、仕事や政治も人間がやることなのだから、すべてが合理的に、利害で動くわけはない。信用、貸し借りで人間関係は成り立っている。人間関係の上に仕事がある。

お金の貸し借りは数字で残るけれど、人間関係の貸し借りは目に見えない。この見えない貸し借りこそが大切なのだ。

「返報性の法則」はよく知られている人間の心理だ。 もらった分に少し色をつけて返さないと気持ちが悪い。お中元やお歳暮の風習が続いているのもその心理だ。よっぽど変な人ではない限り、何かしてもらったら少しだけ色をつけて返したい。それが人間の心理としてある。

「あいつマジで恩知らずだから、もう付き合わないほうがいいよ」といった言葉は、怪獣人間の会話で結構耳に入ってくる。人間関係は、付き合わないと言われたらそこでおしまいだ。

「かけた情けは水に流し、受けた恩は石に刻め」という言葉がある。人には与え続けることが必要だが、決して恩着せがましくしてはいけない。与えたことはスッパリ忘れてしまうことだ。しかし、受けた恩は絶対に忘れず、必ず恩返しをする。

つまり、貸しは作っても、借りは作らない、ということ。

また、見城徹の『人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見てはなくはない/講談社』の中に、こんな話がある。

高杉晋作は「真があるなら、今月今宵(こよい)。あけて正月、だれも来る」という言葉を残した。死を覚悟して決起するとき、傍観を決め込む陣営を尋ねて歌ったとされている。

それを見城徹は「情けあるなら今宵来い。明日の朝なら誰も来る」と言いかえた。人は、口ではいくらでもいいことを言う。しかし、実際に行動であらわす人は、ごくわずかだ。無理を伴うものであれば、なおさらである。でも、それをする人は、揺るぎない誠意のある人だ。

口先だけではなく「義理、人情、恩返し」の実践ができる人でありたい。

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