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無駄は素敵

今日のおすすめの一冊は、宇野千代氏の『幸福の法則 一日一言』(海竜社)です。その中から「陽気は美徳」という題でブログを書きました。

本書の中に「無駄は素敵」という心に響く文章がありました。

●私はこの年齢になっても、とても好奇心が旺盛である。まるで、子供と同じである。人にはなんだと思われるような、ちょっとしたことにでも好奇心を持つ。好奇心を持つと、じっとしてはいられないで、忽(たちま)ち、そのものを目ざして駆け出す。駆け出して行って、自分の抱いた好奇心の実態を、とことんまで、気のすむまで見極めたくなるのである。

●健康法というのは、体操するとか、歩くとか、あれを食べるとか、これを食べないとかいうことではない。いつでも、何か追いかけて行く目的があって、張り切っている状態でいることだと、この頃、そう思うのである。

●病気が治ったとき、必ず思い出す言葉がある。いつかテレビを見ていたときに、俳優の小沢昭一さんが言っていた「仕合せなるは、ささやかなるが極上」という言葉だ。「そうだ。ああ本当だ。全くその通りだ」と私は思う。

●とにかく「無駄」のない生活、「無駄」のないやり方は疲れるばかりです。「無駄は素敵」なのです。「時間の無駄も時には必要」なのです。「無駄」をむやみに敵視して、一日中「無駄」をしないようにばかり心を砕き、その結果、きつい言葉遣いで人の心の中をズタズタに引き裂く、いわゆる「やり手」の人が私はずっと苦手でした。

◆いくつになっても好奇心がある人は魅力的だ。そして、いつまでも老いない。好奇心がある人は「遊び心」もある。「好奇心」と「遊び心」がある人は「面白そう」とすぐ動く。軽々と動くことができる人は、明るい。「かるい」に「あ」をつけると「あかるい」になるからだ。

◆健康でいることが目的になってしまっている人は、ただの健康オタクになってしまう。健康になって何をするのか、ということだ。

◆仕合せを見つけることが上手な人は、小さな幸せも見つけることが上手だ。道端に咲いている小さな花に感動できる人。

◆効率ばかりを追求している人はギスギスしている。少しの無駄も許せないような人だ。それは、余裕がないということ。余裕がない人には魅力がない。寄り道、道草、回り道、そして道に迷うこと。そんな無駄を楽しめる人には限りない魅力がある。無駄は素敵だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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