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2040年、不幸になるか幸せになるか

今日のおすすめの一冊は、藤野英人氏の『投資家のプロが読む2040年のビジネス おいしいニッポン』(日本経済新聞出版)です。この中から「20年後の日本の未来は明るい」という題でブログを書きました。

本書のあとがきに「2040年、不幸になるか幸せになるか」と題した文章がありました。

日本は課題先進国と呼ばれています。少子高齢化はすでに確定した未来であり、地方が空き家だらけになることも、認知症の高齢者が増えることも間違いありません。社会課題が山積する中、日本の未来は暗いと考える人がいるのは当然でしょう。
私自身、いまだに思考をアップデートすることができない “昭和のオジさん” がはびこっている現状を見るにつけ、今は「令和3年」ではなく、まだ「昭和96年」なの だと思うこともあります。
2018年に上梓した『さらば、GG資本主義』(光文社 新書)は、日本の高齢化問題が成長を邪魔していること、上の世代がいつまで経っても重要ポストに居座り、企業をはじめあらゆる場所で新陳代謝が起きにくくなってい ること、その結果、若い人たちが力を発揮する場所が一向に増えず、社会に新しい価値観が根づかないこと、時代が変化しつつあるのに旧来型の発想から抜け出せず成長の芽が摘まれてしまうことなどへの危機感から執筆したものでした。
しかし、時代は変わりつつあります。2021年8月に政府の研究会が発表した報告書「企業組織の変革に関する研究会提言の論点整理」では、「日本の経営者は圧倒的に生え抜きの男性が多く、多様性は皆無。一度でも転職すると経営者になれない。 また、多様性がないことで最適な意思決定ができなくなっている」と記載されており、私が『GG資本主義』で訴えていたことが国の課題として明確化されてきているのです。
私は日本の未来を明るいと感じていますが、それは「日本の社会全体が幸せな方向に進んでいて、その日本という大きな船に乗ってさえいれば幸せになれる」ということではありません。2040年に明るい未来を迎えられるのは、これから来る未来に向けて準備をし、何らかのアクションをした人だけです。
未来は暗いと信じたまま特に行動を変えることもしない人にとっては、きっと厳しい時代がやってくるでしょう。つまりこれからの10年、20年は、皆さん一人ひとりがどのように人生を選択するか次第で、幸せにもなれば不幸にもなるということです。
本書で取り上げたベンチャーのように、社会課題の中から「穴」を見つけてそれを埋めることができれば、多くの人を幸せにし、自分も幸せになれる可能性は無限にあります。 大切なのは、まずこのことに気づくことです。 日本には世の中を暗くする要素がたくさんありますが、怒りや不安、矛盾に目を向 け、それを解決する方向に向かって進んでいけば、楽しく明るい未来を自分で切り開 いていける可能性は十分にあるのです。

未来は明るいと思っている人には、明るい未来がきます。反対に未来は暗いと思っている人には暗い未来がきます。明るいと思っている人は、日常の中に「明るいできごと」や「明るいニュース」ばかりを集めます。暗いと思っている人は「暗いできごと」や「暗いニュース」ばかりを集めます。

すると、思考回路が「明るい人」と「暗い人」ができることになります。2040年を幸せで生きるため、明るい思考回路をつくる人でありたいものです。

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