私の菜食主義について

一昨年からはじまった不眠症の地獄、それから減薬断薬の過程で、わたしは自分の生活を徹底的に見直してきた。具体的には、食事、運動、生活リズムを継続的に大幅に変えてきた。
 そのへんのことについて、詳しくは拙著のKindle本「医者にも薬にも頼らない快眠術 私の不眠症断薬記」で記してきた。

ここでは、自分の食生活についてあらためて振り返ってみたい。
 基本は、不純な食べ物をできるだけ避けること。そのために、まずは肉類を口にすることを止めた。ついで、加工食品はできるだけ少なくするように心がけた。また、精製された糖分が盛りだくさんの飲料、コーヒーなども一切やめた。
 代わりに重視することになったのは、野菜と果物である。もちろん、仕事のある日に毎日食べるのは難しいから、平日は手軽な果物を摂るようにし、野菜は時間があるときに集中的に摂るようなイメージだ。
 具体的な食材としては、ブロッコリー、ほうれん草、アスパラガス、ピーマン、セロリ、アボカドなどを重視している。果物は、りんご、みかん、バナナ、レモン、キウイ、いまの季節にはなども食べるようにしている。ようはまんべんなくいろいろな種類の野菜と果物を摂るようにしている。
 他にも、アーモンド、ピスタチオなどのナッツ類や、はちみつ(中国製はさけてる)、冬には体を温めてくれるしょうがを毎日摂るようにしている。
 また、主食として炭水化物の代わりとするものには、にんじん、オートミール、玄米が挙げられる。

菜食中心の食事に切り替えると、数日で血流が改善し、(糖尿病の)神経障害の症状は消えてしまう。また、米と果物をとくに多く摂る菜食中心の食事を続けると、患者の30パーセントは平均2年以内に視力が回復する。
 いったいなぜ医学部では、こういうことをまったく教えてくれなかったのだろうか。それは、薬を処方する代わりに菜食療法を指導しても、カネにならないからだ。
 「食事のせいで、死なないために」(病気別編)マイケル・グレガー

ところで、私たちはふだんの生活の中でいろいろな不純物を取り込んでいるが、その中には重金属類のように悪性のウィルス(EBウィルスなど)のエサになってしまうものもあるらしい。それらが溜まってしまうと、原因不明のさまざまな心身の不調を引き起こすことになる。そのあたりのことについては、アンソニー・ウィリアム「メディカル・ミディアム」という本に詳しく説明されていた。
 水銀などの重金属類を身体からデトックスするのに有用な食材というものがあるようで、ワイルドブルーベリーやスピルリナ、コリアンダー、大麦若葉の粉末を積極的に摂るように心がけている。
 これらの食品のなかにはスーパーなどでなかなか入手できないものもある。一般的に売られているブルーベリーは人工的に栽培されたもので、ワイルドブルーベリーとは違うらしい。だから、ネット通販で冷凍ワイルドブルーベリーを注文するのだが、家には冷蔵庫を置いていない。そこで、実家宛に注文し、実家に帰ったときに集中的に食べることにしている。そこまでするのは、ワイルドブルーベリーは地上で最も栄養が豊富で抗酸化力が高いらしいからである。

そうはいっても、野菜や果物だけではカロリーが足りないし、物足りなさを覚えるだろう。仕事がある日の昼食には、玄米ご飯を炊いて持っていく。それに、ちょっとしたお菓子類なども持っていったりする。
 仕事終わりにはコンビニで菓子パンなど(健康にはよくない)を買うことがあるし、家で小腹がすけばクラッカーを口にする。このように、全体の食生活を損なわない範囲内で、ちょっとちょっとの息抜きは必要だと思ってる。

近年の風潮として、炭水化物や糖質が悪者扱いされ、代わりにタンパク質や脂質が重視されるようになってきているように見えるが、これには大きな違和感を覚えますね。
 たとえば、「メディカル・ミディアム」の著者は次のように述べていた。

食事療法の専門家は大抵、動物性タンパク質をたくさん食べることを勧めます。これは彼らが、たとえ低脂肪の動物性タンパク質にも脂肪が多く隠れていることを知らないか、脂肪は良いと思っているからです。脂肪を勧めるアドバイスはとても説得力があるので注意してください。…高脂肪は膵臓や肝臓に負担をかけ、果てはインスリン抵抗性をもたらし、体がブドウ糖を安定したレベルに保つことを困難にします。
 前掲書

このように、食事と栄養に関する情報は玉石混交であり、どの情報がいったい正しいのか判別が難しいこともある。そこで重要となのは、私たちの先祖はなにを食べていたのかというのと、基本に立ち返ってみることが必要になると思う。
 たとえば、「原始時代に人間は狩りをして動物性食品を食べていたのだから、肉を食べることは自然で理にかなっている」と考える向きもいるだろうが、それは間違いだと思う。かつての野生動物の肉類と、現代の工場式に人工的に飼育され、抗生物資やワクチン漬けにされた動物の肉とでは、その質において雲泥の差があるのではないか。
 私たちは焼肉とかステーキを贅沢なものと考えているようだが、そうやって口にする肉がどうやって飼育されたものなのか、少しは考えたほうがいいと思う。それが自分の健康のためでもあるし、地球環境のためでもあると思う。

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