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2022/7/9 日本代表vsフランス代表テストマッチ第2戦

国立競技場にてフランス代表とのテストマッチ第二戦目。
惜敗した第1戦からの期待や、”国立球技場でラグビーが見たい”、”RWC2019年の選手たちを見たい”など色々な期待があったのだろう、57,000人の観客が集まった。国内でのラグビーのテストマッチでは史上最多であった。

試合前のイベントなども少しずつ実施されるようになり、私自身もSociete General のイベントや大正製薬のリポビタンDブースに参加した。ファンの皆さんの様子を見ていると、ワールドカップの再来のような雰囲気も感じられた。

制限下でようやく声出し応援が認められはじめた今、試合直前の国歌斉唱では、皆空気を読みながら静かに歌っているように思った。

個人的には、安倍元総理への黙祷と、
友人で一緒に戦ってきたユハ(湯原祐希)の子どもたちがエスコートキッズに参加している姿へ想いを馳せながらの国歌斉唱に、思わず涙が出た。

フランス代表キャプテンにフランス語で挨拶した長男と、ユハと同じポジションの坂手キャプテンと肩を組む長女。
天国にいるであろうユハと子どもたちを送り出した奥さんはどんな思いでこの試合を見ているんだろうと思った。

いざ、試合が始まるとフランスが最初から圧力をかけてきた。相手ボールラインアウトの際、モールを止めるのにかなりの人数を使ってしまった。人がポイントに寄りすぎたこともあり、そこからボールをうまく運ばれて、先制トライを許した。
その後も、1戦目の課題でもあった“自陣からどのように脱出するのか”という点が、なかなかうまくいかない。日本のキックがチャージされることもあり、苦しい展開が続いた。ブレイクダウンの格闘でも後手を踏み、何度か反則を取られた。
今日はなかなか苦しい展開だなと思っていた。

しかし、ビッグプレーで流れを一気に変えた。

カウンターアタックでは、蹴り返すのか、どんどんボールを繋いでいくのか、主に二つのオプションがある。
日本代表は、前回、ほとんどキックを蹴っていなかったが、この試合ではバランス良く“キック”と”“ボールを保持し続けるプレー”を織り交ぜていた。
そのため、フランス代表は、カウンターアタックで日本がどちらを選択するのか読みきれなかっただろう。

ボールを繋いでいく決断をし、バックス陣がオフロードパスも交えながら、見事にトライを取り切った。本当に美しいトライであった。ブラボー!

このプレーをきっかけに、山中選手の左足のキックを使いながら、陣地を確保したりプレーを切るなど織り交ぜ、ようやく流れを落ち着かせることができた。

前半終了間際、またもや、日本代表が素晴らしいトライを取った。FW/BK皆でボールを繋いで見事に取り切ったプレーであった。

前半をリードして終えることができ、今日こそは!!という空気に、選手だけでなく、ファンの皆さんも盛り上がっていた。
いよいよ後半。

フランスは積極的にメンバーを変更。何とか局面を打開したいという思いが伝わってきた。日本代表もメンバーを変えながら、良い流れを相手に渡さないようにしていきたいところだった。

69分まで一進一退の攻防が続いた。
日本のラインアウトのミスがあったものの、相手のちょっとしたミスに助けられたりして、均衡の中でなんとか凌いでいた。

しかしながら、序盤から劣勢であったスクラムで相手側のアドバンテージを取られ、ちょっとしたコミュニケーションミスや、どの選手をチェックするのかの判断ミスもあり、相手のスクラムハーフに走られて簡単にトライを許した。
このシーンは何度見ても勿体無い。セットプレーから一発で取られているようでは、国際試合において強豪国にはなかなか勝てないだろう。

それでも、日本代表は残り10分、攻め続けた。デビタ・タタフ選手はインゴールでボールを落とさなかったらトライできていた。田村優選手も裏に抜けた時にパスが繋がればトライになっていたかもしれない。チャンスは作れた。ただし、取り切れなかった。このあたりの決定力、仕留め切れる力をどう作るのかが、今後の課題であろう。

今回の試合で、ハーフ団は若い選手ながらも良いパフォーマンスを見せた。サナイラ・ワクァ選手もボールキャリーで力強さがあった。強豪国との対戦で得たものは大きい。

ここからショートブレイクを挟んで秋の遠征、と大事な準備期間になる。じっくりと個々で鍛える最後の夏である。来年の今頃はもうワールドカップ直前、チームとして集大成になっている時期だ。

RWC2023で日本代表が躍進するための準備期間はもう限られている。頑張って欲しいと思う。

僕自身も、違う形でラグビーワールドカップを盛り上げようと、色々と仕込んでいます!!

国立競技場には57,011人のファンが詰めかけた(国内でのラグビーのテストマッチでは史上最多)


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