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ずっと悩んできたこと

年末の仕事納めの日に旧職場の納会にお邪魔した。例年職場の人達はもちろん、本社の人、OBの人も参加する。自分も定年で辞めたわけではないがOBとして参加させて頂いた。そんな中で入社直後の長崎の職場でお世話になった大先輩と久しぶりにお逢いし話す機会を得た。長崎に赴任した頃に東京本社からあるプロジェクトのため長崎に長期滞在されていた会社の大先輩だった。その先輩は当時の自分の印象としてアトピーが酷くてかわいそうだったと言われた。30年ほど前のことを、である。初めて聞く話しだった。さほど気にならないほどに回復した今の自分を見てやっと口にされたのかも知れない。正直ショックだった。そうか、そんな風に思われていたのか。もちろん外見からしても実際にもアトピーに悩み苦しんだことは間違いない。しかし、それが周りの人にも気になっていた、30年近く経っても覚えておられた。ああ、それほど他人から見ても酷かったんだなあと再認識したのである。

喘息とアトピー、物心ついたときからこのアレルギー症状にずっと悩んできた、苦しんできた。仕事はもちろん、日常生活でもその影響は大きい。人間関係もいろいろ影響した。気付いた中でもあったしきっと気づかないうちにもいろいろあっただろう。そのアトピーの原因が食べ物にあった。自分は遅延型食物アレルギーだった。しかも主食のお米にアレルギー関連の抗体が反応していた。(その他、小麦、かぼちゃ、ジャガイモなどなど)そう知ったときの気持ち、心境はどうだっただろうか。2ヶ月経った今でも本当のところ気持ちの整理ができずにいる。根本の原因が分からず今まで結局対処療法でやってきたのである。皮膚の問題、内臓の問題、食べ物の問題、、、自分なりに考えられることは試してきた。やり通してきた。それが今ようやく初めて、おそらくは真の原因を突き止めたのである。とうとう炎症が起きる真の原因を突き止めたのである。今まで疑ってきたことが全く関係ないとまでは言わない。(特に、ステロイドは別の問題だ。)けれども、結果としてはこれまでああでもない、こうでもない、と試行錯誤して来たことは炎症を抑えられず身体に出る症状を和らげる対処療法に終始していたことが分かったのである。

遅かったのか。いやいや生きているうち、死ぬ前に分かっただけでも自分はラッキーだった、幸運の持ち主だった。これから変えられる、変わる。そんな気持ちや考えがゴチャゴチャ頭の中で交差した2ヶ月だった。

身体の体質上食べてはいけない物を完全に排除することは外食もする生活をしていては難しいがある程度コントロールしている今大きな炎症はなくなった。これから徐々に治っていくだろう。そう思うと気持ちに何がしかの余裕と安堵感が出てくる。もう少し時が経てば今までの苦しみ悩んだ分を取り返す気持ちで外へ積極的に関わろうという心境に変わる予感が今ようやく芽生えてきた。アトピーは皮膚の病気であり皮膚は自分と他とを分ける境界である。その境界がしっかり整って行けば周りとの関わりも変わっていけるだろう。変えることが出来るだろう。

長い間向き合って来た問題に区切りをつけ事態は新しく変わりつつある。そんな予感を文字通り肌で感じ心が震えている。

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