見出し画像

毛沢東「漢族と少数民族の関係」(十大関係論)1956年4月25日

 毛沢東「十大関係論(論十大關係)」(1956年4月25日)より《毛澤東文集第七卷》人民出版社1999年pp.23-49,esp.33-34

p.33   六 漢族と少数民族の関係
   漢族と少数民族の関係について、我々の政策はある程度穏健妥当であり、またある程度少数民族の賛成を得ているものである。我々は大漢族主義反対を強調(着重)する。地方民族主義にも反対するが、そのことは一般的には重点ではない。
 我が国の少数民族の人数は少ないが、占有している区画(地方)は大きい。人口からいえば漢族が百分の九十四で、圧倒的に優勢である。もし漢人が大漢族主義を行い、少数民族を差別(歧視)するなら、それはとても良くない。誰の土地が多いのか?少数民族の土地が多く、百分の五十から六十を占めている。我々は中国は土地が広く物が豊富で、人が多いというが、実際には漢族は「人が多く」少数民族は「土地が広く物が豊富」である。少なくとも(至少)地下資源は少数民族の「物が豊富」だと十分に言いうる。
 それぞれの少数民族は中国の歴史に皆貢献を行っている。漢族は人口が多いが、長時間内に多くの民族が混血して形成されたものである。歴史上の反動統治者は、主たるものは
p.34   漢族の反動統治者であり、(彼らは)かつて我々の各民族の間に障害(隔閡)を作り出し、少数民族を差別した。この種の状況が生み出した影響は、労働人民の間に除きがたく存在している。それゆえ我々はもちろん幹部と人民大衆(群衆)に対し、広範かつ持続的に無産階級的民族政策教育を進める必要があり、併せて漢族と少数民族の関係をいつも注意点検(検査)しなければならない。この2年間すでに最初の点検を行ったが、現在もう一度(点検を)行うべきである。関係が正常でないなら、真剣に処理すべきで、口先だけではだめだ(不要只口裏講)。
    少数民族地区における経済管理体制と財政体制について、つまるところ何が適切かは、よく研究する必要がある。
 我々は少数民族の経済建設と文化建設の発展を誠心誠意積極的に支援しなければならない。ソ連において、ロシア民族と少数民族の関係はとても正常でなかった。我々はこの教訓を受け止める必要がある。天上の空気、地上の森林、地下の宝庫、すべては社会主義建設が必要とする重要な要素であるが、すべての物質要素はただ人の要素を通してのみ、開発利用できる。我々は漢族と少数民族との関係を必ず良好にし(必須搞好),各民族の団結を固め、偉大な社会主義祖国の建設に共同努力せねばならない。


画像1


main page: https://note.mu/hiroshifukumitsu  マガジン数は20。「マガジン」に入り「もっと見る」をクリック。mail : fukumitu アットマークseijo.ac.jp