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グラフィックレコーディングイベントに参加して考えたこと!

グラフィックレコーディングとは

現在、進めているアートスクールの話内の場面や、地域活動でのいろんな人との関りをなどの中でどんな場を作っていければよいのかを考えています。その中で、ビジュアルで記憶するタイプの僕が注目した一つがにわかに注目が高まっている「グラフィックレコーディング」です。

グラフィックレコーディングとは、
『絵や文字を用いて、会議やワークショップなどの話し合いを可視化し、記録する手法。』です。

話し合いの「可視化」!!



                    出展:Enjoy Graphic Recording~想いを見え化する〜

上の画像は、グラレコ活動をされている「和波里翠さん」が描かれているものです。文字に絵や図形などが加わることで、直感的に理解しやすいものとなっています。

今回、グラフィックレコーディングレコーディングを学ぶために学芸出版社さんの「描いて場をつくるグラフィック・レコーディング: 2人から100人までの対話実践」を購入しました。
そして、本に出てくる実践者さんたちが登壇するイベントに参加してきました。そこで、考えたことをメモ的に記してみます。

①メタファーを取り入れることでアイデアを拡げる

メタファーについて

メタファーとは、あからさまな比喩表現を使わない喩えのことである。英語の metaphor は暗喩や隠喩と呼ばれており、修辞技法の表現として知られている。
weblio辞書・新語時事用語辞典

メタファー(隠喩)は、「時は金なり」といった直接的に「~のような」を用いない表現です(あからさまな比喩表現を使わない喩え)。
反対に直接的な比喩表現は、「花のような人」「竜のごとし」といったものです。

調べておいて何ですが直接であろうが、メタファー(隠喩)であろうがここでは、どちらでもよいかもしれません。要は、「例えることで発想が膨らんでいくのではないか」ということ。でもメタファーって言葉カッコイイですよね☆

イベントに参加して、お話を聞いていると、
昨今の状況により会社のビジョンを再設定する案件が増えてきているそう。そういった場の事例の中で、
「自分が考える会社の理想の姿って何に例えられる?」という問いかけが印象的でした。

みなさんも就職の面接対策でやったことがあるかもしれませんが「自分を動物に例えるとしたら何ですか?」みたいなものですね。
「自分を動物に例えるとしたらフクロウです。落ち着きながら、解像度高く俯瞰して、狙いを定めて行動できます!」。みたいな。

会社のビジョンを例えるという話にもどすと、例えば
港:世界とつながり、物・情報が集まるとともに、価値あるモノを出していく。
蜘蛛:柔軟性のあるアンテナをはりながら、必要なものを捉えていく。
みたいな感じですね。

この例えるということでとても良いと思ったのは、メタファー要素です。
港からイメージされる要素。
上の港の例「世界とつながり、物・情報が集まるとともに、価値あるモノを出航させていく。」では港からイメージされる
・世界とつながる港
・集まる・広がる港

といった要素をピックアップしています。
このようにイメージがあると発想が膨らませやすいですよね。

しかし、メタファー要素はそれだけにとどまりません。

かつていったヨーロッパの港風景

港には他にもイメージされる要素があり得ます。
・貯める  *倉庫がある港 
・楽しめる *旅客乗り場
・街の玄関 *街の顔である港

これは、本人が想定しなかったものが浮かんでくる可能紙を秘めています。
港で本人が意識している要素:世界とのつながり、集まる・広がる
それ以上の要素      :貯める、楽しめる、街の顔

メタファーを使うことで、脳内グラフィックを想起させ、アイデアを拡げるのに有効
ではと思いました(アイデア発散期に特に)。

グラフィックレコーディングは会社のビジョン形成にとても相性が良いと思いました。

ビジョン形成の最期の方では、みんなが出したメタファーから要素を繋ぎ合わせ、会社のビジョンのグラフィック化をされていました。
海を描いたが小っちゃく見えるので、広く見えるように描く。そうすることで、より一層会社が世界とつながっていこうとする姿勢や、広いビジョンというものを表現できる(僕の勝手な解釈です)。という改善がなされていましたが、そういったイメージがビジョンには大切ですね。
会社のビジョンのグラフィック化(絵画化)ってとてもイケてるなと思いあした。そもそも、アート的なものはビジョン(世界観)を示しているともいえますね

②そもそも目的は何か?

グラフィックレコーディングはあくまで手段です。

登壇者の方の多くは、なんらかの必要に迫られた経験を持っています。
・シーンとした会議をどうにかせねばと考えてホワイトボードを持ち込むことからグラフィックレコーディングへの道が始まった。
・「君の言っていることは難しい」といわれ図説の必要に迫られる。
・立場が上の人の声が優先されることがある、コメントしてもスルーされる、そんな状況をよくしたい!
様々な立場で、必要に迫られてグラフィックレコーディングの実践に至っています。
だからこそ、登壇者さんたちのグラフィックレコーディング・ファシリテーションへの本気度が高いのだと思います。

なんのために、グラフィックレコーディングを行うのか?
そもそも何がしたいのか?

私の場合は、
①アートスクールで子どもがアイデアを拡げる・まとめていくため
開校準備中のアートスクールは、アートを主軸とした総合的な学びの場になってほしい。
→私自身が子どもたちの話し合いのファシリティーテーション力をつけたい。
→話し合いを活性化・共有する手法としてグラフィックレコーディングが良い方法ではないか。

②地域の活動の話し合いの雰囲気づくり
会議は時に参加者の意見があまり反映されない、尊重されない雰囲気があります。そのため、グラフィックレコーディングを用いて、意見を大切に記録したり、前向きな話し合いを進めていけるようにしたい。
*グラフィックレコーディングでは、自分の意見がみんなの前に立場も関係なく対等にはっきりと示される。
*雰囲気作りはファシリティーテーションの書籍でKJ法のくだりでも言われていました。

会議の場に文字として、絵として自分の意見が目に見えて登場すると嬉しいですよね☆このファシリティーテーションの本も、会議の設定、問題点の捉え方から、参加者の納得感などとても勉強になる本です。

③出来事を収集したい・記録好き
私は、記録すること自体が好きです(笑)。これに目的はないんですね、たぶん。自分の強みを客観的に測定する「ストレングスファインダー」というものがあります。私が測定した強みベスト5の中には「収集心」というものが入っています。出来事を収集したいという私の心ですね笑
話はそれますが、『自分の「収集心」』は悩みでした。なぜ集めたくなるのか、それに意味があるのか、と。でも、それが強みかもしれないというのは救いでした。「ただ集めるだけで嬉しい」という自分も認めることができたかな。ということで、ストレングスファインダーも紹介しておきます。
*ストレングスファインダーはネット上で行います。
 ①書籍を買って、ついているコードでアクセスする。
 *書籍の方が、色々な強みをパラパラ見れるのでお勧めです。
 ②直でインターネット

③グラフィックレコーディングの上達方法

とりあえずやってみる!

これがまず第1歩ですね。
いきなり60分の会議をやりますっということでなくても、
ちょっとした10分程度の話し合いから始めてみる。
今回僕は、このnote使ってイベントで気づいた点を記録していますが、グラフィックレコーディングにもチャレンジしてみます。

いいものは徹底的にパクる(TTP)!笑

いろんな事例を見て、良いところを取り入れていく。
今回、僕の中での気づきのヒットは「メタファーを取り入れることでアイデアを拡げる」です。
とはいえ、話し合いの場というものはいろんな場面があると思います。
会社の会議から、1対1の面談まで。
色々な場面の事例を知ることができるという意味でも、冒頭で挙げた下の本は色々なバリエーションがあってとても参考になります。

個人的には、「コーチング」的なものにも関心があるので「可視カフェ」と呼ばれる、1対1の面談でグラフィックレコーディングを用いた自己理解などを行っている事例が気に入っています。
まずは、自分で自己理解のツールとして一人グラフィックレコーディングをしてみよかなと思います。

④グラフィックレコーディングからの・・会議の絵画?

『グラフィックレコーディングを用いることで、会議中の意見を可視化したり、論点を強調したり、話し合いの方向性を収れんさせていったりと有意義な話し合いの場に繋がる可能性がある』というのは雰囲気としてわかりました。グラフィックレコーディングは「会議の実況」と言えるくらいにリアルタイムのものです。

そうした生放送的な要素とは別のところで、僕は「収集心」が強いので、話し合いが行われてきたかということ自体を記録すること自体に関心がありまして。

少し話はずれますが、
僕が尊敬する先生の一人、滋賀県立大学の上田先生が取り組まれている活動の一つにふるさと絵屏風というものがあります。
ふるさと絵屏風は、地域の人の話を聞いて思い出を屏風に描いていくものです。


                       引用:しがコト「ふるさと絵屏風」

グラフィックレコーディングが現在を切り取るものであれば、
ふるさと絵屏風は思い出を切り取り視覚化するものです。
この思い出の視覚化という活動ってともていいですよね。

ちなみに、会議の絵画というものも存在します。下はアメリカ独立宣言の会議の様子を描いたものです。グラフィック・オブ・会議!

From Wikipedia, the free encyclopedia:John Trumbull: Declaration of Independence

このような、歴史的な決定がなされた場面の絵画は比較的あるみたいです。

上の絵では、何が話されたのかグラフィックを見るだけではわかりません。
グラフィックレコーディングと絵画の間のようなものの可能性も模索していけるんちゃうかなとふと思いました。

以上、こんなかんじの覚え書きでした。

最後に今回参加した、イベントの情報と登壇された方の簡単な紹介しておきます。それぞれの方が発した言葉で印象的だった言葉を勝手にコピーっぽく載せておきます。

参加イベント
「グラレコで組織はどう変わる?モザイクだらけの現場解説|『描いて場をつくるグラフィックレコーディング』刊行記念連続トーク vol.3」

イベントの登壇者様

稲垣奈美さん(株式会社アイ・キューブ)~記憶を手放せるからこそ、新しいものが生まれる~

酒井麻里(まりあ)さん (Resonant Sign 設立、LLP Facilitation I's参画) ~ファシリテーターとグラフィッカーを同時進行~

伊勢田麻衣子さん~かろやかな生き物のような職場をつくりたい!~

青波ゆみこさん ~目的が大事~
ファシリテーター・ファシリテーション文具のブログ運営

三澤直加 株式会社グラグリッド ~可視化しながらインタラクティブにブラッシュアップ~


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