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わが愛しの「ウルトラセブン」

 noteを見ていると、「ウルトラセブン」に関する投稿が多いように感じる。「ウルトラセブン」は私が小学一年生の時にテレビ放送が始まった。もろにウルトラセブン世代である。
 以前、NHK-BSで再放送されていて全て録画していた。久しぶりにその録画を数本観たのだが、なかなか感慨深いものがあった。そこで今回は「ウルトラセブン」について書くことにする。
 特撮シーンは(今のCG全盛の時代からすると)ツッコミどころ満載であるが、本編ドラマは中々見応えがある。脚本に込められたメッセージは「地球の支配者たる人間の傲慢さに対する警鐘」があり、ネットでも多くの人が論評をしているので、ここでは詳細に言及することは避けるが、円谷文芸部と呼ばれた若い脚本家の青臭さに好感が持てる。青臭さは歳をとっても、いや歳を取ってからこそ失いたくないと思う。
 「ウルトラセブン」は企画段階からもう一つ重要なテーマがあった。「アンヌのダンへの恋心」を描くことである。本編の中で、アンヌとダンのデートシーンは多い。地球防衛軍の上司や同僚たちも二人の社内恋愛を微笑ましく見守っている。おやおや、宇宙からの侵略者と闘う厳しい環境の中、緊張感が無さすぎるでしょ、と思わず笑ってしまったが、これも昭和のドラマ作りなんだろう。
 第38話「勇気ある戦い」では、負傷したダンがアンヌの女友達と握手するシーンがあり、ソガ隊員はアンヌを揶揄う。アンヌはやきもちを焼いて、手に持っていたタンポポをフッと吹き唇を尖らせる。それから照れ隠しのようにピョンピョン飛び跳ねて走っていく。おまえは女子中生か? でも、ひし美ゆり子さんの可愛さが爆発している名シーンだ。彼女がウルトラシリーズでは特別な存在「永遠のヒロイン」になった理由も理解できる。放送当時七歳だった私はこのシーンを覚えていなかったが。
 ちなみに、アンヌは第29話「ひとりぼっちの地球人」で、ソガ隊員が婚約者から「ソガくん」と呼ばれていることを揶揄っている。

第38話「勇気ある戦い」より

 「ウルトラQ」から始まったウルトラシリーズは、半世紀を過ぎた今でも続いている。私は「ウルトラセブン」の世代だが、私の息子は「ウルトラマン・ティガ」だった。数日前に、その息子に息子が生まれた。彼はどんなウルトラマンに夢中になるのだろうか?

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