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流される力

他人に流されてはいけない。自分をしっかりもたなければならない。雰囲気に流されるのは恥である。あなたはそんなふうに感じていませんか?

例えば、よくあるのは、新卒として赴任したばかりの学校に「理想の教育とかけ離れている!」と感じたり、転勤したばかりの学校に対して「この学校は変だ!」と感じたりすることです。

私はこういう人に対して思います。

馬鹿を言うな。お前は何様のつもりだ。

あなたの「理想の教育」はほんとうに教育の不偏相なのでしょうか。あなたの「理想の学校」は前任校を基準とした、ただ自分にとって心地よいバイアスだらけの学校像なのではありませんか。

その学校がそういう学校であるのは、その学校がそうなるだけの「歴史」があるのです。その「歴史」を理解することなく、「この学校は変だ」とか「この学校を変えてやる」とか思うのはおこがましい。まさに「馬鹿を言うな。お前は何様のつもりだ。」と言われても仕方の無い態度なのです。

取り敢えず6ヶ月間、その学校の仕組みに従って流されてご覧なさい。そうすれば、その学校の現状にとってその仕組みが割とよくできた仕組みであることがあなたにもわかってくるはずです。「歴史」的につくられた仕組みとはそういうものです。6ヶ月経ってもそれがわからないとすれば、あなたにはそれを理解するだけの実力がないのです。黙って周りの先生に従うのが採るべき道です。なにせ、あなたには実力がないのですから。

その学校がなぜそういう仕組みを採用しているのか、それがわかれば、もっと機能させるにはどうしたら良いか、こうすれば少し前進させられるのではないか、そういうアイディアが生まれてきます。学校を改革することに着手して良いのは、そこまで到達した人だけです。

組織を改革できるのは、その組織を熟知している人だけです。狭い視野で判断せず、総合的に判断して改革案をつくることができる人だけなのです。

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