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ブロックチェーンと環境問題

Calvin Amu氏 "Blockchain and Environment"記事より翻訳~

余剰エネルギーの取引

近年、東京大学、IT企業、ユニシス・ジャパン、関西電力、そして日本最大の銀行である三菱UFJ銀行がパートナーシップを結んだというニュースが表に出た。このパートナーシップにおける研究者たちは、ブロックチェーンでエネルギー取引を直接行うプラットフォームの可能性を一層深く追求していくことになる。

この研究は何をさておき、益々利用が盛んになっている再生エネルギーとそれが将来のエネルギー取引に及ぼす影響に焦点を当てている。DLT(Distribute Ledger Technology)によって、いつくかの産業;例えばエネルギー・マネジメント、金融セクター等々が、エネルギー取引の市場へ参加することができるようになる。

このプラットフォームが起動すれば、太陽光発電で生成された余剰電力が、消費者間で取引される前に、正当な価格に設定していける。

ブロックチェーンとエネルギー消費のジレンマ

エネルギー問題は、ブロックチェーンの世界においてはかなり深刻である。Bitcoinを始めブロックチェーン技術を用いる場合、相当量のエネルギー消費が伴うことがわかっているからだ。革新的な技術と持ち上げられる中で、この現実はその期待に相反するものと認識されている。

そんな中、Bithub Africaは、仮想通貨のマイニングにおける、太陽光電力の利用について研究を開始した。本研究は、エネルギー不足に悩むアフリカの国々にとって有用なだけではなく、電力消費量、並びにそのコストの問題を抱えるブロックチェーン・コミュニティーにとっても朗報だ。

この研究でBithub Africaは、通常の太陽光パネルによる電力をブロックチェーンを走らせるネットワークのノードに利用することを考えた。マイニングをしているナイロビにある施設で、200ワットの太陽光パネルのコントローラにインバータを接続した。デモ・ビデオでは、nucデバイスが太陽光コントローラに組み込まれ、必要なプロトコルのトークンを生成していた。

ブロックチェーン・アクセラレータであるBithub Africaのこの様な活動は、まだ始まったばかりであり、アフリカに即したピア・ツー・ピアのソリューションを活用していく方向に動いている。エネルギー問題に直面する同地域におけるブロックチェーン技術への試みは、メイン・ストリームのコミュニティからの評価、そして後押しを必要としている。

将来展望

バーチャル・リアリティーのパイオニアであるJaron Lanierがブロックチェーン技術について聞かれた際、「明らかに効率的でない方法によって行われている」とコメントした。その非効率性は気候変動にもマイナスの影響があると指摘。ブロックチェーンがスケールして世の中に貢献する機能に到達するには、そのような次元での処理を可能とする劇的な技術進歩が必要だ、とも述べた。

結論

人類は一つのアイディアから始まり、月へ到達するまでになった。一つのアイディアから、遥か彼方の惑星について知った。一つのアイディアから、車、という動く鉄の塊を発明した。たった一つのアイディアから、その車が電気で走ったり、自動走行することによって環境に良いものになっていくと信じられるようになった。一つのアイディアから、もう一つのリアリティー(現実)である、バーチャル・リアリティー(仮想現実)も作りだした。

伝説のパイオニアであるJaron Lanierの指摘はしかと受け止めるべきである。ブロックチェーンのコミュニティーは直面する課題に一層真摯に、そして正面から取り組むべきである。ブロックチェーンが環境問題、しいては人類に貢献できる方法はあるはずだ。

月面着陸が実現できたのであれば!












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