【J1リーグ第1節】川崎FvsFC東京 マッチレポ

マッチレポ初心者です。

ジュニア年代で指導者をしているので、
指導者目線も交えつつ、今回の試合を分析できたらと思います。
(なお、各チームの戦術等については詳しくない為、一般論で述べますので予めご了承頂ければと思います。)

まずは各チームのフォーメーションから。

(引用先:Football LAB)

【スタイル】
・川崎F→ポゼッション
・FC東京→カウンター

【前半】

主導権は川崎Fにあった。ボールを保持しながら前に進んでいくスタイルで失う機会が少なく、ネガトラも非常に質が高かった。一方のFC東京はサイドチェンジや中央のゾーンをカバーしきれず突破→シュートまで持ち込まれることが多々見られた。また攻撃についてもポジトラで中盤の守備位置が低かったこともあり、FWがスピードで勝負することが多かった。

【特徴】

川崎Fは高い位置からのプレスを志向していた為、14中村が1列前に出て
4-4-2のマンツーマンに近い形で対応していた。FC東京が前半はポジションが固定的になっていた事、9レアンドロなどがプレスバックしていた事により相手陣内でのボール奪取が多かった。攻撃では両サイドバック、特に26マシーニョが非常に高い位置を取っていてアタッキングゾーンで関わることが多かった。またスペースメイクをする為に、RMFにいる小林はFWの位置にいることが多かった。、ゴール前を9レアンドロが狙っていた。サイドチェンジする等ピッチをワイドに使いながら、ハーフスペースを11小林ミドルゾーンからアタッキングゾーンでは中央の14中村、6守田、10大島に加えて41家長がポジションチェンジを繰り返しながらボールを保持していた。特に14中村が引いたときの10大島or6守田の飛び出しは有効だった。GKについてはあまりペナルティエリアから出てボールに触れる機会が少ないように感じた。

FC東京については川崎Fの中盤に押し込まれていて、FWと中盤との距離感が遠くFWのみで攻撃に行くことが目立った。(長谷川監督が「ファストブレイク」と形容していたからあの形は意図的だったかもしれない。)10東と15久保、あるいは8橋本や18高萩がもう少し中央のエリア、特に14中村がいなくなったスペースでボールに関われたら攻撃回数や前に進める回数が増えたのではないか。ただ風下であったこと、攻めるポイントがCBとGKであったことからパスが通しやすく川崎Fを崩すチャンスは見られた。

【選手交代】

・後半8分:26マギーニョ→17馬渡(RSB)[川崎F]
・後半17分:11永井→27田川(CF)[FC東京]
・後半28分:9レアンドロ・ダミアン→19齋藤学(LMF)[川崎F]
(11小林がCF、41家長がRMF)
・後半31分:15久保→39大森(RMF)[FC東京]
・後半35分:14中村→20知念(CF)[川崎F]
(11小林がRMFに、41家長がOMFに)
・後半41分:9ディエゴ・オリヴェイラ→17ナ・スンホ(CF)

【後半】
後半の主導権を握ったのはFC東京だった。ハーフタイムに長谷川監督から修正があったのか、守備陣形がコンパクトになり18高萩や8橋本が積極的に前に出て守備をしていた。また中盤の数的不利を補完する為2枚のCB+中盤1枚を9ディエゴと11永井でケアしていた。攻撃面においても前半には見られなかった選手の流動性が見られ、マンツーマンで対応していた川崎Fは戸惑っていたように思う。大きかったのは15久保。彼がワイドから中盤の広い範囲でボールに関わってきたことで攻撃時の選手間の距離感が広かったのを修正することが出来た。

一方、川崎Fは流動的になった相手に対応できずマークの受け渡しが上手く行かず、DFラインを突破されるシーンが増えた。ただ、立ち上がりに右サイドを突破されたことに対する鬼木監督の決断は凄いと感じた。すぐに26マギーニョを17馬渡に交代し、RSBの位置を一段下げた。また前半は落ち着いてボールを保持していたが、後半立ち上がりから浮いているボールが増えた。相手の流動性に対応する為、6守田や10大島がDFラインまで落ちたりサイドに行く機会が増え、結果的に本来いるはずのDFラインの前のスペースを使われて間に合わないシーンがあった。14中村は前半に比べてサイドに流れる回数が増えていた。恐らくCFへのパスコースを広げたり、バイタルエリアや1.5列目が狭くなった事を考慮してのスペースメイクだと考えられる。

【総括】
風が強いこともあってか両チーム、後半は特に運動量が落ちたと感じた。

川崎Fはポゼッションしながら、守備のリスクマネジメントが取れているし、ボールを足元から離さないスタイルは相手からしたら奪いづらいと感じるものである。ただ、もっとエリア外のシュートや仕掛けがあっても良いのではないかと感じる。ミドルレンジからのシュートが増えれば必然的に相手を前に引きずりだすことが出来る。

FC東京については、攻撃時は1.5列目の生かし方と両SBが今後の鍵となる。
1.5列目の生かし方は中盤に懸かっている。足の速い11永井や27田川、17のナ・サンホを活かす為にも長いパスだけでなく短いパスで生かすことも必要である。両SBについては25小川、2室屋ともに攻撃的なSBとして機能する存在である。(LSBについては6太田もいる)今回の試合ではなかなか攻撃に絡むシーンが見られなかったが、10東や15久保が中央を活用する為にも両SBの攻撃参加は求められるのではないだろうか。

                         Mori Hiroyuki


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