【台湾のジャズライブ】Amanda Trio
台湾で親しくしているヴォーカリストにAmandaがいます。アルトの低い音域で、とても情感豊かに歌う歌手です。
その彼女が最近ずっと継続して組んでいるパートナーがトロンボーンのMichael Wangです。ヴォーカルとトロンボーンという組合せを固定して、これにピアノやギターを合わせてトリオとしたり、ベースも合わせてカルテットにしたりして演奏しています。
このAmandaとMichaelの2人は、Chet Bakerの演奏をモデルにして、ヴォーカルとトロンボーンのデュオを主体にした演奏を続けています。それに加えてMichaelのオリジナルソングも沢山演奏しています。
2022年8月、この2人がゲストピアニストに曾增譯を迎えて行ったトリオの演奏がありました。それまで何度もライブを聴きに行っていますが、この曾增譯との回がとても良かった。その時の映像を彼女が自分のYouTubeチャンネルにアップしていたので紹介します。
Amanda Chen 陳佳沂
4年ほど前の台北ジャズフェスティバルで、ヴォーカルとして優秀賞を受賞し、それからもいろいろな場所でライブを行っています。定期的に演奏しているのはOldie Goodie。ここではピアノの林語桐とのデュオ、Michael Wangを加えてのトリオが多いです。
最近はBluenoteでも月に一回の枠をもらって、ここでもMichael Wangと一緒に、ゲストのピアノかギターを加える形で演奏しています。
歌手と共にラジオでの朗読の仕事もやっているそうで、その語りかける様な話し方と、温かみのある歌がとても優しい雰囲気です。
Michael Wang 王于維
Michaelは、台湾でとても人気のある、あちこちのバンドで引っ張りだこのトロンボーン奏者です。バークレーでジャズを学んだ後、2020年に台湾に戻ってきて、すぐに演奏活動を始め、頭角を表しました。
僕は初めは、Jazz Spot Swingで彼のリーダーカルテットを聴きました。とても端正な、節度ある演奏をする印象です。聞くところによると、音楽に対する要求度は非常に高く、共演するミュージシャンに厳しいそうです。
Tseng-Yi Tseng 曾增譯
曾增譯のことは他の場所でも紹介しています。ベルギーでジャズを学んできた、台湾のトップジャズピアニストです。彼は非常にたくさんの歌手とのコラボレーションをしているので、どのように演奏すれば歌手が気持ちよく歌えるかを熟知しているのでしょうね。それは技術的な面でも、心情的な面でもです。
それで、この日のAmandaは、とても伸びやかにそして落ち着いて歌っていました。流石に曾老師は素晴らしいとあらためて感心しました。
Bluenote Taipei
Bluenoteではどちらかというとインストルメンタルの演奏を多くやっている様ですが、週に一回程度はヴォーカルによるライブがあります。よく聴きに行くのは、ギタリスト方鏡興によるMirror with Friendsのものです。ヴォーカルとのデュオ、トリオ、カルテットの様々なフォーマットでライブを行っています。
Grandma's Best friend
これはMichael Wangのオリジナル曲にAmandaが歌詞をつけたのだそうです。とても穏やかなバラードです。
A wish( Fred Hersch )
台湾ではこのFred Hershの曲をよく聴きます。台湾人の琴線に触れるものがあるのでしょうね。
Let's get lost ( Chet Baker )
AmandaとMichaelのメインテーマ、Chet Bakerからの選曲です。トロンボーンとヴォーカルによるユニゾンという面白い試みをしています。
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