見出し画像

【2024年4月】読んだもの記録



三浦しをん『舟を編む』

読み始め:3月29日 読み終わり:4月6日

初っ端から感想から遠く離れたことを書くことを許してほしいんだけど、これ、3分の1くらいまで読んだあたりで久しぶりに活字を一切受け付けられない時期が来てしまった。1週間くらいでなんとか持ち直して読了したのだけれど、話自体はすごく面白かっただけに作品に対して申し訳ない読み方をしてしまったな〜〜……と反省しきり。万全な状態のときにもう1度読みたい。
メモ : 「なにかを生みだすためには、言葉がいる。」


瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』

読み始め:4月13日 読み終わり:4月14日

睡眠薬たったの14錠で死ねるかーーい!! と突っ込むところから始まった。序盤に主人公が未遂に終わる自殺をすること以外は特に大きな出来事はなく、緩やかに進んでいく物語。千鶴の性格が私はあんまり好きではないな……と思いつつもさらさら読み進めることができた。でも物語が終わった後も千鶴の人生は続いていくわけで、仕事だのなんだのを見つけてまた新たな生活を築き上げていかないといけないんだなあと勝手に想像して滅入ってしまった。それって相当にエネルギーの要る作業だよね。ちょっと心配してしまう。


伊坂幸太郎『ジャイロスコープ』

読み始め:4月15日 読み終わり:4月19日

読書欲の顕著な減退に危険を感じたので1日1話読めたら良いな、くらいのノリで短編集に着手。伊坂作品ってこういうのもあるんだ。
好きな順に『彗星さんたち』、『一人では無理がある』、『if』、『浜田青年ホントスカ』、『後ろの声がうるさい』、『二月下旬から三月上旬』、『ギア』。


瀬尾まいこ『僕らのごはんは明日で待ってる』

読み始め・読み終わり:4月29日

学校には強制的なものや無神経なものがごろごろしている。だけど、やわらかい場であることは確かだ。

瀬尾まいこ, 僕らのごはんは明日で待ってる, 幻冬舎, 2012, p.26

兄の死以来自分の周りに壁を作って基本的に1人でいる葉山だけれども、行事のときには必ず輪に入れてくれるクラスメイトがいる。高校生活最後の体育大会でそんなクラスメイトたちと共にお弁当を食べながら、葉山はこんなことを考える。物語の本筋とは関係のない部分(そもそも主人公である葉山とヒロインの上村さんの高校生活は最初の章「米袋が明日を開く」でしか登場しない)だけれどなんとなく印象に残ったから書き留めておく。

正直な話、私は恋愛ものがそこまで好きではなくて、そして瀬尾作品では恋愛が描かれる印象があまりなかったこともあって、葉山と上村さんが付き合い始めたときには少し面食らった。でも最後の方で上村さんが「会いたい人や一緒にいて楽しい人は何人かいるけど、いろんなことを平気にしてくれるのは葉山だけ」といった意味のことを言うのを受けて、そういう関係性は素敵だと思った。2人とも、幸せであれーー!!


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?