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わかれてもなお、逢はんとぞ思ふ 〜 オフコース 「秋の気配」

舞台は、70年代の港の見える丘公園。秋の気配がただよう季節。とある2人の関係にも秋の気配が差し掛かっていた。

黄昏時、雲は一瞬たりとも同じ姿ではない。ちぎれた雲もやがてまた一つになる。そんな風景に希望を見出したい。ただ2人の関係はもう終わりが見えている。大河のような時の流れに抗うことはできない。

別れゆく相手に、嘘でもいいから微笑んでと告げることは、どう考えても、やさしさではないように思う。彼もそれを認識してはいるのだろう、聞き入れられるはずがないと自問している。

時は戻らないが、季節は巡り、春はまた訪れる。

崇徳院の句を思い出す。

瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわかれてもなお逢はむとぞ思ふ

崇徳院の句より

この句のように、いつの日か、彼らにも再会の時が来るのかもしれない。

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