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ナイル社長の年頭所感

新年明けましておめでとうございます。

正月は実家にて数日のんびりとしつつも、4日からはバリバリと一日中仕事をしておりました。誰もいないオフィスの方が仕事に集中できるのは不思議ですね。

2019年を振り返ると、ナイルにとっては非常に良い年だったと思います。4月に15億円の資金調達を実施させていただき、これに伴い事業的にも組織的にもアクセルを大きく踏み込んだ一年となりました。

組織について

陣容が大きく拡大し、従業員数は180名にまで増えました。

採用プロセスを2016年に大きく改変し、一人一人の求職者の皆様と手間暇かけてじっくりコミュニケーションをするようにしているのですが、こうした体制においてさえ、年間で100人超のメンバー(業務委託・アルバイトも含む)を採用し、オンボードさせられたことは組織の基盤という観点で強くなった証と言えると思います。

また、こうした大幅な人員増加を行う中でも、メンバーのモチベーションを非常に高い状態に引き上げることができたのも大変喜ばしいことでした。ナイルではいわゆるクラウドサービスとしてのアンケートは取っておりませんが、社内で独自に「事業家集団としての健全性」を問う従業員アンケートを作成し四半期ごとに実施しています。

2019年第4Q(10〜12月)に取得した独自アンケートでは過去最高点をマーク。唯一、他社様と比較できる「GPTWジャパン(働きがいのある企業ランキング)」のアンケートにおいても、当社史上最高得点をマークしました(ランキング何位なのかはまだ分かりませんが)。

一般に「メンバー数が増えるとメンバーの質やモチベーションは下がる」と言われますが、大きく組織を拡大していく中でも純度を失わずに組織の強さ、個人の強さを引き上げていくことはできるのだという証明になったかと思います。こうした従前の常識に抗う考え方は今後も大切にしていきたいと思います。

事業全体について

当社ではデジタルマーケティング事業、メディアテクノロジー事業、モビリティサービス事業の3事業を展開していますが、事業全体を俯瞰した際、どの事業部にも成長のドライバがしっかりと埋め込まれている状態になってきました。

2020年は、2019年に仕込んだ事業の成長ドライブを一気に開花させ急成長を遂げる一年にしたいと考えています。

デジタルマーケティング事業について

デジタルマーケティング事業では主にSEOを大きな強みとしつつ、その周辺領域であるコンテンツマーケティングやサイト改善コンサルティングにも強みを拡大してきています。こうした取り組みが奏功しつつあり、2020年は本事業についてかなり大きな成長率を見込んでいます。

蛇足:「SEOオワコン説」が叫ばれて久しいですが、現在のところGoogleのグローバルな検索クエリは伸び続けており、日本においてもYahoo!をはじめ検索エンジンプレイヤーは大きな存在感を放っていることは間違いありません。Youtubeなどの新興プラットフォームや音声検索など新たな情報探索手法に徐々に市場が削り取られていくであろうものの、日本においてもCAGR10%はあると想定されており、いきなりどうこうなる市場ではないのであろう、というのが現状の当社の見立てになります。とはいえ、昔のようなオラオラ記事量産じゃ〜!SEOでトラフィック祭りじゃ!みたいな手法は通用しなくなってきているので、メディアを新たに立ち上げる方はご注意いただければと思います。

メディアテクノロジー事業について

メディアテクノロジー事業では基幹メディア「Appliv」を筆頭に複数のメディアを運営しており、多くの媒体において大きな伸びを示している状況で、「Appliv」のMAUは1,100万を超えるまでに成長しました。実は昨年度、売上高としてもっとも成長したのもこの事業部でした。

このあたり、世の中のスタートアップ界隈だと新規事業や起業でアプリ領域を選択する会社がどんどん減っているという印象を受けるのですが、世の中の流れとスタートアップ界隈の間には時差があるのだなと痛感させられます。ナイルとしては「Appliv」で築き上げたポジションを守り安定成長させていくとともに、新たな取り組み、軸作り(メディア開発やソリューション開発を含めて)を続けていく予定です。

モビリティサービス事業について

モビリティサービス事業部については、消費者からお金を頂くという意味ではナイルで初めての純粋BtoC事業となっています。

BtoB事業がBtoCをするのは難しいというジンクスをたまに聞きますが、現在のところあくまでもジンクスだなと思いますw 2018年1月に立ち上げたカルモはもうすぐ立ち上げ2年となりますが、事業としてしっかりと成長してきており、今後がだいぶ楽しみです(数字は非開示ですが)。

モビリティの領域はCASEという言葉に代表されるように非常に大きな構造変化に晒されており、自動車メーカーはじめ多くの伝統的プレイヤーが変化すべき方向性を模索しているので、ベンチャーにとってはチャンスが多くあるのを感じます。

一方で、「車」というアセットが絡んでくる以上、どうしても大手企業とのアライアンスを前提にしなければならず、これが多くのスタートアップの参入を阻むだろうなという感覚を覚えます(ナイルの場合は既存事業が収益をあげていたために、アライアンスを優先しながら無駄なコストを生まずに徐々に事業立ち上げができたのが良かったと今振り返って思います)。

色々とビジネス的な難しさはあるものの、個人的には多くのベンチャーがこの領域に入ってくると市場が盛り上がるので、より様々なスタートアップが参入してくれたら良いなと思っています。

日本は米国に比べるとモビリティ系のスタートアップの数が相対的に少ないとよく言われることに少々危機感を覚えています。自動車は日本が世界に誇る一大産業だと思うので、次のトヨタ、次のホンダが日本から生まれてほしいと心から思います。ナイルがその一角を狙うというのは当然として、です

2020年は、強い意志で事業を成長させる年に

2019年を通じ、組織的な基盤作りと事業の仕込みをかなり行うことができたので、2020年は強い意志を持って事業成長を全うする一年にしていきたいと思います。

米国=イラン関係など、世界情勢が不安定で一年後の先行きが見えない今だからこそ、目先のKPIで誤魔化さず、しっかりと事業を作り上げ、「事業的にも組織的にもマッチョな会社」をナイルは目指します

マッチョな事業、組織を作りたい!会社はやっぱり数字だろ!という事業家気質をお持ちの方は、ぜひとも当社へのジョインを検討いただければ幸いです。エントリーはブログ末尾からどうぞ。

本年もよろしくお願いいたします。