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「漬け物の発酵の仕組み」について、
恥ずかしながら私はよく
わかっていませんでした。

「ぬか床とか、味噌とか、お酢とか、
そういうものに密封して漬けておけば
自然と出来上がる…んですよね?」

それぐらいのざっくりな浅漬け知識。
ザワークラウト、ザワッとした理解。
味噌の味がしっかり浸透していない。

ただ、検索をしてみますと
分かりやすく書いて下さっている方がいる。
漫画『もやしもん』でも良いのですが、
今回は「発酵ライター」の
高橋佳永子さん
の記事から一部引用します。

(ここから引用)

『乳酸菌その1、乳酸菌その2、
腐敗菌その1、腐敗菌その2

どうしてそのように分けるかというと、
同じ名前で呼ばれている菌でも、
その中の種類は沢山あり、
少しずつ性質も異なる為です。
よって今回はメインたちにスポットを当てて、
考えてみたいと思います。

これらの菌たち、勿論、他の雑菌等は、
野菜やまな板、空気中等、
様々な場所に存在しています。
そこで、乳酸菌以外の菌が嫌い、
乳酸菌が好む環境を作ってあげよう。
というのがお漬物です。

腐敗菌は、塩分も嫌うので、
野菜を塩で良くもんで、
野菜から水分を十分出しておき、
それに野菜をしっかりと漬けておくことで、
腐敗菌をよせつけにくくしてくれます。

もう1つ、漬物を作る時、
上から重しをする光景を見ることが
良くあるかと思うのですが、
こうすることによって、酸素の触れる部分を
極力少なくすることによっても
腐敗菌が侵入しにくくなります。

乳酸菌は、酸素のないところでも
生きることができるので、
腐敗菌よりも乳酸菌が多い状況に
してあげることが出来ます。

微生物の世界では面白いことに、
皆、常に縄張り争いをしていて、
その争いに勝ち、割合の多いほうの
性質が現れる。という特徴があります。

ということは、乳酸菌を
腐敗菌より著しく増やしてあげれば、
安全美味しい、漬物!
発酵食品が出来上がる。という
仕組みになっているのです(^.^)』

(引用終わり)

なるほど!と私は思いました。
乳酸菌と腐敗菌がいる。
「発酵」させる乳酸菌…。
「腐敗」させる腐敗菌…。


「乳酸菌にとっての天国」
「腐敗菌には地獄」の状況を作ることで
腐らせず、毒を出させず、
酸味のある漬け物、発酵食品として
変えることができる
、これが漬け物…!?

調べてみるものですね。
世の中には「発酵ライター」高橋さんのように
美味しく世の中に説明してくださる方がいる。

高橋さんの筆によるイラスト漫画の入った
元記事はもっとわかりやすいので、
興味のある方は読んで頂くとして、

本記事ではこの「漬け物の仕組み」を元に、
「自分なりに知識を理解して
漬け物にする」
ことについて書きます。
(ここから本題、前置きが長くてすみません)

一口に「人間」と言っても、ご存知の通り、
その特徴やキャラは「千差万別」です。
少しずつ性質が異なる。
となれば自ずと「知識を理解する方法」も
人によって千差万別ではないか…?

それは、何となく感じるところです。

五感は、人それぞれ、違います。

視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚。
それぞれの力は、鋭敏な人もいれば、
鋭敏でない人もいる。得意不得意も違う。
(もしかしたら「シックスセンス」を
お持ちの方もいるかもしれませんが…)

となれば、今、自分が捉えている感覚、
情報を受容する仕組みも、

◆「文字を視覚情報で入れて理解する」
◆「動画で、視覚+聴覚によって理解する」
◆「実際に現物を触れ、実体験で理解する」

など、人それぞれ、得意な入れ方が違う。
「全員が同じような情報として
取り込んでいるかどうか」もわからない。

どうしても人間は
「主観」によって物事を捉え、
それが他人も同じだと思いがちですが、
主観はあくまで「自分なり」のもの。
他人が同じように捉えているかは
外からはわからない…。


その昔、哲学者のカントという人は、
「人間の物事の捉え方」について
次のように考えたそうです。

①物自体の性質が人間の感覚器官を刺激
②それを「直感の形式」を通して受容
③「思考の枠組み」に従って整理
④その人に合った「現象界」が現れる!

これを単純化して書けば、
「モノそれぞれがあるから、認識する」
ではなく、
「人間が認識するから、モノがある」
と言った。

逆に言えば、「認識しなければ
モノは存在しない(のも同じ)」
と言える。
これがカント流です。

そう考えた時、
感覚器官を鋭敏にして、捉えるモノ(情報)を
増やしていけば、受け入れられるものも多く、
選択肢も広がり、世界も広がっていく…?
逆に、感覚が刺激されなければ
捉えられるモノ(情報)も少なくなり、
世界は狭いままになる…?

私は、そう考えました。
ただ、この考えには無理があります。
ちょっと単純すぎる。

なぜならば、人間はモノ自体の情報を
そのままにはせず、
いったん「脳」に収めるから。

③「思考の枠組み」に従って整理

これが、人によって千差万別、複雑怪奇。
整理の仕方が、人によって違うんですよ。
いや、「整理」という
理路整然としたものではないな。
そう、言わば「発酵」するように思う。
妄想や想像も含めて。


最初の「漬け物」の仕組みと
照らし合わせて考えるのであれば、
乳酸菌と腐敗菌(その他の雑菌も)が混在、
共存しているように思われる。
自分の中で。

つまり、美味しい漬け物、味噌漬けになるか、
それとも腐ってしまうかは、ぬか床、
つまり、素材を入れる脳みそ次第であり、
かつ、漬ける漬け物職人(つまり自分)次第。
もちろん、五感によっても異なる。

私自身の過去に照らし合わせて考えると、
いくら「有用な情報」を手に入れても
「使えるもの」として食用できなかったのは、
この「漬け」(発酵)という段階が
うまくいってなかった
ように感じるのです。

まさに「宝の持ち腐れ」ですね。
うまく使えなかった情報も、多い…(反省)。

最後にまとめます。

本記事では「漬け物の発酵の仕組み」の
例えを使って、脳内の情報加工、
認識の枠組みについて考えてみました。

私は「何かに例える」という方法、言わば
「例え漬け」が好きなので、
自分なりに漬けて、記事を書いてみました。
(漬け物だけに、いなお風味の
匂いとクセがある
こと、ご容赦ください)

すぐに使いたい時には「浅漬け」、
人生の重要な命題は「じっくり発酵させる」。

その漬ける期間も、さまざまだと思います。
いずれにしても時間はかかります。
腐らず、腐らせずに、一歩一歩、頑張ります。

(もし菌を全部洗い流してしまうと、
自分では発酵させられない思考停止状態、
言わば「洗脳」になってしまいますから…)

読者の皆様のお好みの漬け物は、何ですか?
どんな素材を、どう漬けますか?
あなたの好みの素材は何ですか?
…無意識のうちに、
同じものばかりを漬けていませんか?

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