見出し画像

『 #サンティアゴの東渋谷の西 』瀧羽麻子


サンティアゴ、津軽、上海、瀬戸内海、アントワープ、渋谷、6つの土地を舞台にした6つのお話。

初恋の相手との再会、婚約相手の地元の人々との対面、娘の婚約相手の訪問、久し振りに島にやってきた老婆との出会い、彼と行くはずだった婚前旅行、15年連れ添った相手の引越の申し出…。

どうにもならないことも、ある。でも、あの公園であのひとと待ち合わせをしたとか、あのお店のあの店員さんが親切にしてくれたとか、あちらからしたら些細であろう出来事が、ずっと心に残っていることも、ある。

誰かに、「選んだ道を正解にするしかない」という言葉を教わったことがある。瀧羽麻子さんは、いつもぴったりの速さと重さでそれを教えてくれる気がする。だから、げんきになりたいときに読みたくなるのかもしれない。

作品を読めば読むほど瀧羽麻子さんへの信頼が
確固たるものになっていっている気がする…すきだ…

わたしは『アントワープの迷子』がいちばんすき。親にえらそうな口の聞き方をする。恋人を正論で追い詰めてしまう。頑固。ああ、志保はわたしだ…って、鼻の奥がツーンとなる。
チョコレートやらビールやら羨ましくなってしまう。とてもベルギーに行きたくなった。

#読書の秋 #読書 #読書倶楽部 #books
#読了図鑑 #愛読図鑑 #瀧羽麻子図鑑

この記事が参加している募集

推薦図書

サポートをもらえたら、大きな冷凍室のついた冷蔵庫に買い換える資金にするか、文庫本を1冊買います。