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独学で服作りしている私のこと③〜ネット販売に挑戦〜

子どもの成長とともに製作時間を増やした。とはいえ服作りの基礎があったわけでもないので、既製服を解いたり、洋裁書を読みながらゆっくり作ったりの繰り返し。

作り始めてからすぐに、服を売ってみたいという気持ちがあった。下手だし知識もないのに。漠然と、子ども2人が幼稚園に入ったら売ってみようと心に決めていた。

私は1年半ほどしか会社員として働いた経験はなく、子持ちのキャリアなし。ぼんやりと、こんな自分を誰が雇ってくれるだろう、と思っていた。自分の条件にあった仕事を探して就職するのは果てしなく大変なことのように思えた。子どもの体調や精神的なケアも考えると就職後も大変な日々は続く事が予想された。それらならどこかに属して決まった時間と条件で働くのではなく、自分で何か仕事を作ることのほうが状況的にも自分の気持ち的にもいいなと思い、それなら服を作って売ろう!と思ったのだ。

どうやって売るか考えた結果、当時よく利用していたヤフオクに出品することにした。当時はまだスマホもECサイトもなく、また子どもも小さく売りに出れる状況でもなかったし、自分の作ったものの価値がどれくらいなのか測れなかったし自信もなかったので。それなら買う人に価値を決めてもらおうと思ったのだ。

インド綿で作ったキャミソールやパンツ、エスニックな雰囲気のシャツなど作ったのを覚えている。出品価格は¥100から。材料費にもならない価格だったが当時の私は、売ることで社会とつながる、自分の作ったものを誰かに使ってもらいたい、ということが一番の目的だったため、あまり気にしなかった。



結果は¥100で落札されたものもあれば¥590くらいまで上がったものもあり。嬉しい気持ちで発送をした。

その中のひとりの方からもらった言葉が今でも忘れられない。

「私も子育て中で何か作って発信したいを思ってましたが、相川さんの服を手にして、私もやってみよう!と思いました。」

その時から、私のものづくりの姿勢から伝えたいことは、

「自分で自分にGoサインて出していいね。私もやってみよう。」

独学でい続けようと決めたのも、私のような人間もいるなら、自分もできるかも!と思ってもらえたらいいなと思ったから。迷いや自信をなくすときもあるけれど。。。

私の服を着た人、私の活動を知った人が、私もやってみようとか、私もできる気がする、とか思えたらいいなって。

学校出てなきゃいけないとか、資格を持ってなきゃいけないとか、ある程度のレベル出なきゃいけないとか、誰が決めるんでしょう?自分で決めればいいのだ。その分、厳しいことや批判も引き受けるという前提で。だって自分の人生だから。

今でこそこんなふうに言えるけど、当時の私はわからずにそれをやっていた。(笑)

こうしてまた服作りの活動を通して、自分らしい生き方を手繰り寄せていったのだ。


その後、服のネット販売はcreemaという画期的なハンドメイド販売サイトの登場によって大きく変化していった。


つづく


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