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はじめに

これまでの人生で足を運んだことのある海外は、ニュージーランド、韓国、サイパン、台湾、そしてドイツ。どの国もひと月以下の滞在だったけれど、短いながらも旅の間に人々の生活を見たり、行動を真似してみたりして気づいたことがある。

それは毎日使う言葉や使う道具、接する人、そして生活リズムや食べるものの習慣が、ひとりの人間の考え方や行動を左右し、その人をつくっているということ。

だから旅を通して普段の生活と違う習慣が存在することを知ると、自分に合うもの・こと・ひとって、こっちだったのかもしれないと、視界がするすると広がっていく瞬間があり、生き方の選択肢が増えてとても楽しい。

この先ずっと、1〜2カ月ごとに異なる国を渡り歩いて、自分のあらゆる習慣を解体してみたらどうなるだろう。そんな実験をしてみたいと夢見ている私は、今のところホームステイという形の旅が一番好きだ。どんな国を訪れようと、私の興味はただひとつ。現地で暮らす人の「生活」なのだ。

半年前に行ってきたばかりのドイツは、友人が住んでいる国で、その子の家に居候させてもらえたおかげで、人生最長4週間の海外暮らしが叶った。ドイツの生活に少しでも近づきたくて、一日2単語は必ずドイツ語を覚えると決めて、この時まで大事にとっておいた、とっておきの手帳にメモしていった。

メモに選ばれた単語たちは、駅やお店でよく見かけた書き言葉や、よく聞こえてきて自分でも言ってみたくなった話し言葉の一端である。

すべてを見たり聞いたりしたつもりは全くないけれど、この本からドイツの生活が聞こえてくるといいな。そんなことを思って作りました。

2019年9月14日

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