見出し画像

パン屋で起こった恋愛事件

私はパン作りを専門学校などでの座学をほとんど経験せずに、直接現場での実践を通して学んできました。
調理士免許を取得した後、フレンチの現場で勤務しましたが、パンやフランス料理に関する科学的な知識は学んでいませんでした。
体験から学ぶことは大切ですが、なぜパンが膨らむのか、その科学的な理由など、理論的な知識が欠けていることに気がつきました。

実際に現場では、オーナーシェフに知識不足でよく叱られ、自分の未熟さを痛感したこともあります。
そんな中、自分だけでなく他人にも知識を伝えられるようになることの大切さを理解し、本や教科書を買い集めて勉強しました。
特に休日はすべて座学に充て、パンやお菓子の基礎から学び直しました。

ある日、スタッフ間の恋愛トラブルが原因で、一人のスタッフが突然辞めるという出来事がありました。
その後、私はシェフから、そのスタッフの退職が自分のせいだと告げられ、非常に驚きました。
原因は、スタッフのA君が同僚のBさんのお姉さんの彼氏を見間違え、勘違いから失恋したと思い込んでしまった「アチャー事件」でした。
私がA君を厳しく指導していたこともあり、辞める決意を固めたようですが、私はその厳しさが適切だったのか、今でも反省しています。

この経験を通じて、厳しく教える方法だけが正しいわけではなく、相手に合わせた教え方が大切だと学びました。
また、感情をコントロールし、伝わるように教えることの重要性を実感しました。
これから飲食業界で起業したい、あるいは現在働いている方々にとって、私の経験が何らかの参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?