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田舎の夜は五月蝿い

夜は静かなものだと思っていた。東京にいた時も沖縄にきてからも。夜はみんなお家へ帰って、外は静かなものだと思っていた。

沖縄の夜空には星が綺麗に輝いているので、夜外に出ることが多くある。しばらく外でぼーっと星を眺めているとたくさん気づくことがあって。夜外でぼーっとすることが少なかった東京では気がつかなかったけれど、沖縄の夜はむしろ日中よりうるさいことに気づいた。

何種類いるのかわからないくらいの虫がたくさんたくさん鳴いている。なんなら東京の夜よりもうるさいんじゃないかってくらいうるさいのだけど、それもまた心地よかったり。虫の声が音楽を奏でているようで、少し瞑想の気分になれる気がする。

私は「うるさい」について調べてみた。うるさいには「煩い」と「五月蝿い」があるが、私は「五月蝿い」が好きだ。5月のハエが鳴いてるのがうるさいの五月蝿い。「煩い」はどちらかというとうっとうしいという意味が含まれている。そして沖縄の夜のうるささは「五月蝿い」。本当に虫が鳴いているだけのうるささ。好きな音楽が大きな音で流れている感じ。でも先日東京に帰った時に感じた夜のうるささは「煩い」。酔っ払いのおじさんが夜中に叫んでいたり、電車の音がうるさかったり。うるさいの「うる」も元々は古い日本語で「心」を意味する「うら」から来ていて、心の感じ方次第であるということらしい。

五月蝿い夜に、私の心は喜ぶみたい。



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