私はフェミニスト🌹
こんにちは!心理カウンセラーのhitoeです🌹
突然ですが私は「フェミニスト」です。
こういうとどういうイメージを思い浮かべますか?
ここ数年でよく耳にするようになった「フェミニスト」「フェミニズム」。
今回は本来の意味やその歴史について解説します📖
1・フェミニズムの定義
フェミニズム(feminism)とは
「女性の社会的、政治的、経済的権利を男性と同等にし、女性の能力や役割の発展を目ざす主張および運動」のことを指します。
(日本語では、女性解放運動や女性尊重主義と呼びます。)
そして、このような考えを持った方々をフェミニストといいます。
つまり「“女性だから”という理由で不当に扱われることない、女性が活躍できる社会を作ろう」という考え方をしている方々のことです。
フェミニズムの始まりは1800年代のアメリカやイギリスで、女性たちが男女平等の市民権を求めるようになったことといわれています。その後、フェミニズムの思想は日本にも伝わり、1985年に制定された男女雇用機会均等法のような女性の社会参加を促すような制度が作られていきました。
企業においては女性役員の割合を公開したり、産休育休の制度を整え女性が男性と変わりなく働きやすい環境作りが推進されています。
フェミニズムにおいて特に押さえておきたいのは、「男性より女性の方が立場の弱い傾向にある現状を逆転したいのではなく、平等を目指している」という点です。
2・フェミニズムの基本的な考え方と歴史
・男性と女性の権利を平等にする
フェミニストとは、女性の権利を認め、男女平等と多様性を志向する人のことです。海外の俳優やアーティストの中にもフェミニストであることを公表したり、各々が自由に生きられる権利を主張したりする人が現れているので、少しずつ認知されてきています。
「男女平等と多様性」とは、たとえば男女ともに家事をこなしても良い、メイクは好きな人がすれば良いというように、性別をベースに決められてきた価値観や行動に異議を唱える考え方です。当然男性のフェミニストも存在します。
(一方、男女平等や多様性と一言で言っても、具体的な批判対象となるものは論者によって異なるため、たびたび議論が起きているのも事実です。)
・特定の価値観を排除するということではない
フェミニストは、男性・女性どちらかの権利を主張するものではありません。しかし日本だけでなく欧米でも、フェミニスト=男性嫌悪というイメージがつきまといます。
フェミニストは出身や性別などの多様性を認めるので、特定の性別・価値観を排除するようなことはしません。また、自分自身がジェンダーフリー(性別に囚われない生き方)であっても、他人に対して自分の考えを押し付けるようであれば、フェミニストとは言えません。
フェミニストの起源は19世紀にまで遡ります。
📖フェミニストの始まりは19世紀
フェミニストは性別を問わない権利の尊重を掲げ、19世紀からアメリカ・イギリス・フランスといった国々で運動が始まりました。
たとえばアメリカ。
1848年ー女性の権利に関する運動が始まる。
掲げられていたもの:女性の参政権やその他権利の改善
当時男性のみに認められていた参政権(政治に参加する権利)などの改善を求めています。(ちなみにアメリカで女性の参政権が認められたのは、1920年になってからのことでした。)
日本の場合も大正デモクラシーなど、近代国家へ向かう過程で女性の参政権を求める運動が起きています。初期のフェミニストの主張は、男性や特権階級のみに認められていた権利を取り戻すという意味合いが強い傾向です。
📖1950年代からアメリカでフェミニズムの機運が高まる
1950年代~1970年代ー再び女性の権利に関する運動が活発に。
掲げられていたもの:性別によって決められた身なりや所作、社会や家庭での役割といった、より身近な事柄に関する問題提起。
1970年代まで続いたフェミニスト運動は、女性の社会進出を促した一方で、「働くこと=女性らしさ」を強調しすぎて、女性の家庭的な役割を認めない頑なな側面もありました。
📖自分らしさを追求することも考えられるようになる1990年代から現代
1990年代ー新たなフェミニストの出現。
掲げているもの:多様性を認める
(それまでフェミニストと言えば、従来の女性らしさという固定観念に疑問を抱き、女性の社会進出を主張する社会の批判者でした。)
1990年代になって、アメリカを中心に、フェミニストが社会に翻弄されていた女性の地位向上だけでなく、性別・人種・価値観などの違いを認め合う社会を主張するようになったのです。
●19世紀頃:女性の人権や参政権に関する運動
●現代:男性らしさ・女性らしさに囚われない多様性を認め合う生き方の提案
2020年現在、国内でも性別によって決められてきた役割、たとえば服装などに対する疑問を、SNSなどで発信しているケースも珍しくありません。
また、海外のハリウッド俳優やアーティストなどもフェミニズムや男女平等について発言しています。
3・著名人フェミニスト
エマ・ワトソン
フェミニズムを訴える女優の代表とも言えるエマ・ワトソンは、イングランドおよびウェールズのセクハラ被害に苦しむ女性たちを対象にホットラインを設立。慈善団体「Rights for Women」より、法的アドバイスを受けられるそうです。
また、彼女はSNSや雑誌のインタビュー、スピーチの中で自身の意見を発信しています。「女性だから」ではなく「一人の人としてどうあるべきか」の軸で考えられたエマ・ワトソンのアドバイスは多くの女性を勇気付けています。国連の親善大使にもなり、フェミニズムに対する取り組みを数多く行なっています。
テイラー・スウィフト
テイラーは音楽業界における男女への“ダブルスタンダード”について声をあげ続けています。エド・シーランやブルーノ・マーズがラブソングや別れの歌を書いても誰も話題にしないのに、テイラーが同じことをすると「誰についての曲なのか!?」と世間に取り沙汰されてしまうといいます。
「これってとても差別的だと思う。エド・シーランやブルーノ・マーズが過去や今の恋人、ラブライフについて曲をかいても誰も何も言わないし、誰も彼らを非難しないわ」ーテイラー・スイフト
ビヨンセ
男の子が学校などで積極的な行動や発言に出ると“リーダー”としてポジティブに捉えられるのに対し、女の子が同じことをすると“Bossy(威張りや、仕切りや)”とネガティブに呼ばれることが多い。#BanBossy(Bossy禁止)は、そんな子供の世界にもはびこる性差別を撲滅しようとするSNSキャンペーンです。#BanBossyでのビヨンセが送ったシンプルなメッセージは、世の女性を励ますものでした。
「私はBossyではなく、私がBossなの」ービヨンセ
ニッキー・ミナージュ
ニッキーも近年のフェミニズムにおいて欠かせない存在です。彼女の曲は、どれも女性の強さを歌い、励ましのメッセージで溢れています。またインタビューの受け答えも常に女性の背中を後押しすることがテーマの中心になっていて、難しい問題やセンシティブな議論にも正面からぶつかっています。
「セクシーでいることを弱い女性、媚びている女性として捉える人が多い。はたまたセクシーな女性は頭が悪そうと思われがちだけど、女性は自分自身のためにセクシーな格好をするの。別に男とセックスをしたいわけではない。セクシーな装いをすることによって気分があがるし強い女性になれるのよ」ーニッキー・ミナージュ
アリアナ・グランデ
アリアナ・グランデがビッグ・ショーンと別れたときのメディアの対応は、まさにセクシズムでした。 ビッグ・ショーンに対してはそうでもなかったのに、メディアは彼女を話題に上げるたびに元カレや恋人の名前をくっつけて報道したのです。そんな彼女の反撃は世の女性たちへのエールが込められていました。
「だれだれの元カノ、だれだれの彼女、と呼ばれるのにはうんざり。私は過去、現在、未来においても男の所有物ではないの。私は私だけのモノ。みんなだって、そうなんだからね」ーアリアナ・グランデ
政治家では、カナダのトルドー首相やアメリカのオバマ元大統領などが有名です。2人とも、公の場で自身がフェミニストであることを認めています。
トルドー首相
2015年9月にツイッター上で「私はフェミニスト。フェミニストであることを誇りに思っている」というメッセージを投稿し、反響を呼びました。また、2016年3月の国連女性の地位委員会会合でも同様のスピーチをしています。
オバマ元大統領
オバマ元大統領は、2016年8月に女性誌「グラマー」(電子版)にフェミニズムについてのエッセイを寄稿。娘を持つ父親として、ジェンダー・ステレオタイプに縛られない生き方がもっと認められるべきだと主張しました。
ダニエル・ラドクリフ
ダニエル・ラドクリフも、じつはフェミニスト。2014年のインタビューでは、国連でスピーチを行ったエマ・ワトソンを褒めたたえ、その流れでフェミニズムに対するスタンスを以下のように説明しています。
「僕は、何事においても当たり前に平等主義だと記者達に伝えているのだから、(フェミニストですか? という質問に対しても)「はい」が答えに決まっている。なのに、「フェミニストですか?」という質問が殺到するんです。最近、「あなたはフェミニストですか?」という質問が本当に多いんですけど、そのたびに「そうです、そうです、神に誓ってそうです! 違うという理由があると思いますか?」という気持ちです。おかしいと思います。」ーダニエル・ラドクリフ
エマ・ワトソンが熱心に取り組んでいる「HeForShe」キャンペーンなども支援している彼にとって、女性をひとりの人間として尊重するということは、ごく当たり前なことのようです。
4・まとめ
フェミニストの思想自体に変遷があったこともあり、その全貌は理解しやすいものではないかもしれません。
しかし、イギリスのUM Londonのアンケートで18歳~24歳では54%、55歳以上では36%が「自分はフェミニスト」と答えているように、若い人のあいだではむしろ当たり前になっているのがフェミニストです。
著名人がSNSなどでフェミニストを代表するような発言をすることも多く、そのような機会を通じて、今後ますますフェミニストへの理解は進んでいくものと考えられます。
フェミニストとは・・・
男性らしさ・女性らしさを始めとする価値観の押し付けを疑いの目で見て、価値観の多様性を認める人
自分の価値観を押し付けることなく、相手の価値観を受け入れられる人
フェミニズムの考え方を受け入れられない人もいるでしょう。
しかし、時には男性も救う男女の平等を訴える考え方であって、男性と対立する考え方ではありません。
フェミニストが求めているのは「全ての人が人生を楽しむこと」ということなのです。
最後までお読みいただきありがとうございました🌹
Hitoe💋
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