【人工知能学会誌表紙事件】
一般社団法人「人工知能学会」が発行する学会誌『人工知能 Vol.29』の表紙イラストが、フェミニストによる集団クレームを受けた事件。
本号は旧称『人工知能学会誌』からリニューアルして『人工知能』に改題された第1号にあたる。文字主体の表紙に小さなイメージ画像が入る程度であった『人工知能学会誌』から、表紙全面を使ったイラストを取り入れるようになった号でもある。
女性型ロボットが掃除をしているシーンである。
この表紙イラストに「スプツニ子」などのフェミニストが噛みついた。理由はお馴染みの「女性が家事をしている」「女性差別」「ヘテロ男性の性幻想」といった、今となってはあくびが出るほど聞き飽きたタームである。スプツニ子氏にいたっては「うつろな目」などというどうでもいい言い掛かりまで付けている(特にそうは見えないのだが……)。
ちなみに「男性の性幻想」もなにも、例によってこのイラストの【作者は女性】である。このイラストはコンペによるもので、100案のデザインから編集委員と一般人の投票による1位、理事からは2位という高支持率で採用されたものであった。
そもそも、家事というものを男女が均等に割り振られる社会が到来するとして、それが「すべての男女が半分ずつ家事を担当する社会」にせよ「男性が家事をする家庭と女性が家事をする家庭が半々になる社会」であるにせよ、いずれにせよ“家事をしているシーン”の半数が「女性が家事をするシーン」になるのは理の当然である。
ところで、このイラストは連作になっており、その後も続くことになる。
そしてこのロボットが、女性科学者が自分をモデルに作り、家事を任せていたことが分かる仕掛けになっているのである。
このイラストは「女は家事、男は仕事」というステレオタイプを表現したものではなく、むしろ女性の社会・科学への進出を大いに実現された未来を表現していたのである。フェミニストの愚行は、まさに天に唾吐くものであった。
当時『人工知能』編集部は一応の謝罪文を出したが、AIにまつわる情報を配信する『AINOW』では2018年に、過去の『人工知能』の表紙イラストを特集している。
この特集に、件の表紙も堂々と登場しており、隠されてもいない。
フェミニストの言い掛かりは一顧だにされていなかったのである。
参考リンク・資料:
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