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【ゴースト・イン・ザ・シェル(実写映画版)】

  2017年公開の映画作品。原作は士郎正宗の『攻殻機動隊』で、ルパート・サンダース監督、スカーレット・ヨハンソン主演。

 本作の主人公はミラ・キリアンといい、主演女優スカーレット・ヨハンソンは白人女性である。原作の草薙素子にあたる役割を彼女が演じたことが「ホワイトウォッシュ」であるとしてバッシングを受けた。

 ストーリーのネタバレとなるが、ミラ・キリアンという女性は実写映画版の作品世界に「実在しない人物」である。
 彼女は事故に遭い、陰謀によって白人女性の義体(サイボーグのボディのこと)と偽の記憶を与えられており、その本来の姿こそが日本人・草薙素子だったのである。その陰謀の主である義体推進企業に立ち向かうというのが本作のストーリーである。

 以上のようなストーリーのもとでは、主演女優が東洋人でないことには大きな意義があったのだが、「ポリコレ」勢にそのような踏み込んだ検討ができないのは通例である。
 原作者、士郎政宗は次のように述べている。

「少佐はサイボーグであり、彼女の身体は完全に仮想のものなのです。『草薙素子』という名前や今の身体は、生まれつきの名前や身体ではありません。なので、アジア人の女性が演じなければいけないという主張に根拠はないんです。例え彼女のオリジナルの身体(そんなものがあったとして)が日本人のものだったとしても、それは変わりません」

 結局同作は無事公開された。
 しかし、このことで「敗北」したポリコレ勢の逆恨みを買ったスカーレット・ヨハンソンは、翌2018年にトランスジェンダーを描いた実話映画『Rug&Tug』に主演を発表した際に再度バッシングを受け、降板を余儀なくされている(その後同作の製作は頓挫している)。

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