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東京滞在記2023年8月1日〜7日


8/1(火)雷雨のち晴れ

午後12時すぎ西新駅から福岡空港へ。13時40分にスカイマークに搭乗するも、東京都心の猛烈な雷雨の影響により、離陸までに40分機内で待機。暑さで熱中症になりそうな満席の機内では赤ちゃんの泣き叫ぶ声が響く。ようやく14時半過ぎに離陸。16時に羽田空港到着も駐機場混雑で30分滑走路上で待機。飛行機を降りたのは16時半過ぎ。長いフライトでクタクタ。モノレールで浜松町へ。首都高や競馬場、運河、高層マンション群、東京湾、レインボーブリッジ。東京に来た事を実感する風景が流れていく。遠景から近景へと変わる大好きな時間。浜松町から都営大江戸線で勝どき駅へ。18時少し前に到着。1年3ヶ月ぶりの勝どき・晴海地区。かみさんと駅で待ち合わせて、駅前の居酒屋でマグロと塩サバを食べたが、勢いで近くのもんじゃ焼屋で明太餅チーズもんじゃも食べる。福岡ってもんじゃ焼きって食べるとこあったっけ??なかなか理解出来ない食べ物だよな。20時自宅へ。かなり荷物が増えている。狭くなったなぁ。引っ越し用の段ボールも来ていた。明日から少しづつ進めていかないとやばい。ここに来た10年前にあれだけ処分して来たつもりなのに。24時就寝。暑い。

8/2(水)晴れ(猛暑)

暑さで目が覚める。昨日、寝室のエアコンがついに壊れたとかみさんから告げられた。なんというタイミング。20年弱、前住んだ部屋からずっと頑張ってくれてありがとう。窓から見える豊洲、有明の風景がどんどん変わる。あれほど抜けの良い景色が次々と建つマンションやビルで隠される。いつか人口過密で慢性的にインフラ不足になりそうな場所だ。
さすがに暑いけど出かけたい。12時半過ぎに出てみる。すぐにだめだと分かる。クラクラする。ジリジリする。この暑さは殺人的。近くのトリトンスクエアのフードコートへ逃げ込み、つけ麺を食べる。少し遠回りして帰ろうと裏月島をウロつく。本屋を試験的に行ったスタジオの前を通る。懐かしい。日陰を探しながら、下町風情のある場所を思い出しながら歩く。かなり長屋もなくなった気がするけど、あちこちに面白い店がまだまだ残ってる。長屋の一角にある、試験本屋時代にお世話になった元気喫茶へ。店主のアッコさんが僕だとすぐわかってくれて嬉しかった。濃いめのアイスコーヒーをいただく。僕の福岡での3年半の出来事や晴海、月島、佃のこれからの話をして立ち去る。都会の部分と下町の部分の混在するバランスの今がギリギリかもしれない。これ以上再開発が進めばただのつまらないベイエリアになるだけ。東京も昔の風情を残す事に関しては苦手?いや下手かもしれない。川沿いを歩いて自宅に戻る。さすがに疲れて夕方まで寝てしまった。夕食は作り置きのカレー。また汗をかいた。豊洲のマンションの隙間から見える月がやけに大きい。目の錯覚だけだけど。なんだか怖い。あちこちオードリーをうつらうつら見て、なんとなく就寝。

8/3(木)地獄晴れ

猛暑は割愛。午後1時すぎに銀座へ。バスからの眺めは外国人しかいないと思えるぐらい、旅行客が戻って来たことを実感。築地場外市場も銀座4丁目交差点もたくさんの人が行き交う。人々の夏を楽しむ貪欲さを目にして何だか嬉しくもある。二丁目の銀座天龍で名物の大きな餃子8本を黒烏龍茶でひたすら流し込む。美味い。この店は餃子だけが美味い。30数年通ったけど、なぜか餃子以外は恐ろしく普通なのだ。不思議だ。でもいいのだ天龍は。永遠に餃子さえ美味ければそれでいいのだ。ありがとう天龍。

千代田線に乗って千駄木へ。駅出口から徒歩5分。住宅街の小道にある雑貨と本gururiへ。5坪ほどのお店の扉を開けると白い店内に左右の棚とセンターに置かれた平台にフェミニズムや植物に関する本、谷根千の情報誌や器やかわいい小物が展示販売されていた。窓から溢れる夏の日差しも店内を心地よく演出して、途切れなく女性のお客さんたちが訪れる。店主の渡辺さんにご挨拶してしばらくお話をさせていただいた。とても丁寧に店を作っているんだなと感じる。汗だくのおっさんがいつまでもいるのは心苦しいような女性に人気のお店なので本を買って30分して退出。

その後すぐ近くに出来た往来堂書店の初代店長さんの安藤さんが経営する一棚本屋「TAKIBI」へ。棚はすべてがレンタル。沢山の棚店主が思い思いの本を置いて販売している。少し安藤さんと本屋業界やお店の話をさせていただいた。福岡のブックスキューブリックの店主大井さんが、安藤さんの立ち上げた、本のNPO団体で本のない地域に本屋を作るプロジェクトに関わっていることを思い出し、まさかこの方が代表だったとは!と途中で分かりびっくり。本屋の先輩たちはどんどん先にいろんな事を考えているんだなと。焦りも感じるけどこういう方々と話をさせていただくと、自分の本屋の新しい取り組みにも何か背中を押してもらった気になる。二冊本を購入。その後往来堂書店でも二冊本を購入。D坂文庫フェア開催中。帯のおすすめの文章とても参考になる。ウチでも試してみたいフェアの考え方だった。千駄木を後にして日比谷線で4時すぎに築地へ。本願寺の近くにあるScartGalleryへ向かう。

ここは僕が働いていた日本デザインセンターというデザイン会社で、3年間同時期に働いていた年上のデザイナーMさんが夫婦で経営している、Tシャツ製作販売&ギャラリー&バー。久しぶりに顔出して即ビール、宴会が始まる。外では本願寺で行われている盆踊り大会の音楽が聞こえる。たくさんの人がひさしぶりのお祭りではしゃいでいる。ご夫婦と話の花が咲く。Mさんとセンター時代の話をして盛り上がる。80年〜90年代のデザイン業界の華やかで良き時代。みんな一生懸命仕事して遊んで喧嘩していた時代。もうめちゃくちゃだった。でもあの一時期を共有出来た人たちのつながりは今でも途絶えない。みんな還暦を超える人も多くなり、この世を去る人も多くなったけど、生きているうちにあの時代の会社や会社のあったあの時の銀座の記憶を記録していかないとなと話した。なんとかあの時の同僚だった人々にインタビューしていこうと思う。22時にお店を後にして晴海通りを歩く。勝鬨橋を渡りながら左右の川の景色に見入る。高層マンションばかりの街だけど隅田川って何だか不思議な都会の郷愁を帯びている。水の流れが何かそう感じさせるのか。海に流れていく川の流れが。この気持ちはどこに流れていくんだろう。松屋で牛丼食べて自宅へ戻る。アメトーク見て就寝。今日はよく歩いた。疲れた。でも楽しい。

8/4(金)飽きるぐらいの晴れ

今日はあっさりな日。昼間の暑さは尋常じゃない。今日は夕方まで自宅でのんびりする。とにかく眠い。ひたすら眠いだけ。夕方にららぽーと豊洲へ行き16時40分の回の「ミッションインポッシブル デッドレコニング PART ONE」鑑賞。もうとにかく還暦すぎのトム・クルーズにどれだけ無茶をさせられるかな映画になって来た。後編は楽しみだけど、とにかくトムの無事を祈るのみ。

19時、豊洲宮川で焼き鳥を食べる。満席どこも宴会で賑わってる。大学生の団体も酔ってはしゃいでる。みんな久しぶりに開放的な夏を満喫してる。

でも福岡で感染者が3,000人を超えたと聞いた。また静かに増えている。秋から冬が心配だ。スカイツリーを横目に見ながら橋を渡り帰宅。12時すぎに就寝。あっさりな1日。

8/5(土)強風と晴れ

沖縄周辺をうろつく台風の影響はないけど、風の強い日。今日は淡々と箱詰め作業。かみさんがストックしたお店用の本を詰める。

なかなかに量がある。いい本が増えてるし、店の古本の比率をしばらく増やし、新刊の仕入れ量を抑えたい。店の利益を下支えしているのは新刊ではなく古本なのだ。しかし思うようにははかどらない。果たして月末までにある程度終わっているかどうか・・・。

お店はバイトにまかせた初日。モニターで見守りながら指示を出す。暑いのであまり多くはなかったが数人の方がお買い上げ。まずまずの土曜日。人がいない時間が長いこの時期の辛さが分かったみたい。頑張れ!

なでしこはノルウェーに完勝。みんなの注目が下がっている時にまた強さが戻るなんて皮肉な感じ。今日はそんなに書くこともない。部屋にいてかみさんといろんな話をしてごはん食べて酒少し飲んで寝る。こんな毎日がやっと戻って来る。幸せは淡々とした毎日の事だと実感する。

8/6(日)晴れ時々豪雨

滝のような雨が降ったり晴れたり激しい昼間。

荷物を箱に詰めていく。1日4~5時間程度にしないと必ずだんだん疲労が蓄積するということで夕方で必ず作業終了。本、カセットテープ、映画や展覧会のチラシのファイルブック・・・アーカイブの山に翻弄される。それと名刺をフォルダーから取り出して捨てた。何百という名刺を。デザイナーとしての付き合いや仕事の中で出会った人たち。全然会わなくなった人たち。誰かも忘れてしまった人たち。そんな人間関係の名残も福岡には本屋には必要もない。あっさりと捨てた。
店の方は案外お客さんが来てくれていつもの週末と同じ程度の売り上げで安心。バイトの女の子も慣れて来たようだ。夜、近所の回転寿司で夕食。暑さのせいか休日のせいか売り切れメニュー多く、ネタ数がやや少なめ。ガリも注文制で驚いた。バカな奴らのおかげで何も回転していない。日本人の民度がどんどん低くなる。情けない。

テレビでドラマVIVANT、CODEを見て就寝。雨が続いたせいか気温が落ち着いて寝やすい真夜中。

8/7(月)晴れ

入道雲がどこまでも横に広がり上に延びていく。青い夏が真っ盛りだ。
その間を飛行機が飛んでいく。みんなどこへ行くのかな。
夕方まではゆっくりしていた。どうも毎日眠くて仕方ない。でも休みってこんなもんだと割り切って過ごす。昼間はとてもじゃないけど行動出来る暑さじゃない。荷物の箱詰めも今日はお休み。
17時に東京駅丸の内南口の新丸ビルの7階へ。ちゃんと入ってなかった事に気づく。広いエントランス、エスカレーターで7階へ。吹き抜けから見える内装や店舗の豪華さに東京なんだなと圧倒される。都会の質感を生で感じる自分が結局、東京好きだよなと感じる。キラキラしてるな〜〜。レストランで旧友や会社時代の先輩に会い会食。みんなで会うのは5~6年ぶり。最初に10年勤務した時の上司や先輩、飲み会で知り合った友達と7人で再会の祝杯を上げた。みんなの進捗を聞き合い、それぞれの話で盛り上がった。

夜になり、おしゃれな飲食店が並ぶフロアのテラス席からは東京駅周辺が輝いて見える。店を出て、テラス席でその豪華な夜景を見ながら飲み直す。ニューヨークのような煌めき。都会なんだな、やっぱり。暑さも少し弱くなって過ごしやすい。みんなで今後の事やこれからの夢の話をしていると、クリエイターとして過ごした会社があの時代は学校のように楽しい時代でそこにいられた奇跡に感謝したいなと感じ、みんなまだまだ人生を楽しむために衰えていない事に年をとっても気持ちはこの先に待っている輝きを追い続けていることに嬉しくなった。人生は本当に出会いでいくらでも変わる。偶然や運もあるかもしれないけど、それに恵まれた事に今は感謝しかない。

22時、後ろ髪をみんなで引かれ合いながら解散。バスでの帰り道、寝ているかみさんの横でLINEの通知が鳴り止まない。また会おう。会えてよかった。また会う日のために元気でいよう。僕とかみさんの壮行会だったけど、みんなの同窓会である。まだまだ人生の通過点だ。ありがとう。

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